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リテールメディアサミット参加レポート

Last updated at Posted at 2024-12-12

はじめに

この記事はEDOCODE Advent Calendar 2024、12月12日(木)の記事です。

1つ前の記事は、デザイナーのTingyaさんによるAIがデザイナーの力を広げる?UXデザイナーのつぶやきでした。
また、グループ親会社であるWanoのAdvent Calendarもありますので、そちらもどうぞ!

紹介の背景

EDOCODEの前原と申します。私はポイントモールというアフィリエイト広告を利用したサービスに関わっているのですが、リテールメディアという広告市場が伸びていることを知り、どういうプレイヤーがいて、どういうサービスが世にあるのか、情報収集のためにリテールメディアサミットというイベントに参加しました。

そこで得た知識を紹介したいと思います。

リテールメディアサミットとは

小売、メーカー、広告配信者、それぞれの視点でリテールメディアに関する取り組みを発表する会です。

リテールメディアとは

リテールメディアとは、小売企業が保有する顧客データを活用した広告配信の仕組みを指すものです。
小売事業者が運営するECサイトや店舗アプリ、リアル店舗の店頭に設置されているデジタルサイネージなど、小売事業者が提供している様々なメディアを指します。

従来の広告配信とは異なり、実際の購買行動から獲得した顧客データをマーケティングに応用するため、確度の高いプロモーションやターゲティングができます。

発表内容

多くの発表がありましたが、その中からいくつか気になった発表を抜粋して書きます。

アタラ株式会社

タイトル:リテールメディアの未来予測:変革が導く新たな道

  • リテールメディアが来てる背景
    • 「サードパーティCookie規制」が進んだことでファーストパーティデータによる高精度なターゲティングが可能なリテールメディアに注目が集まっている
  • リテールメディア拡大に向けて課題
    • 統合プラットフォームが必要
      • メーカー
        • 複数あるリテールメディアを統合するようなものが必要
      • 小売
        • ファーストパーティデータの量をあげる
        • 1つの小売データだけでは適切な広告配信できず精度があがらない
      • 広告配信者
        • 複数の小売、メーカーがいる中で共通して使えるプラットフォームが必要

味の素×Prefferd networks

タイトル:味の素が考えるメディアとしてのリテールの可能性

  • リテールメディアの価値
    • 店舗で見る広告=購入意欲の高い状態で認知され、認知から購買までがすぐ
  • メーカー視点でのリテールメディアへの期待
    • クノールカップスープを例に、今までは秋になればパンの横にセットで配置することで売上が伸びた
    • ただしそれは全員に当てはまらない、春に買う人もいる
    • 売り場を通って、AIカメラなのかIDデータなのかで判別され、メディアから通知が鳴り、購買に紐づくような体験があると良いと考える
  • メーカー視点でのリテールメディアの課題
    • 広告にクノールカップスープが出ているのに売り場に別の商品が並ぶことは絶対に避けたい、あってはならない
    • 各部署間のミスコミュニケーションの問題
  • リテールメディアに予算をさくには
    • ROIがいいことは前提とし、リテールメディアにしかない理由や、データが必要
    • 味の素としてはリテールメディアをブランディングに使うのは難しいと考えている
    • (結果的に使うことでブランドを知ってもらうことはあるが)

博報堂

リテールメディアの可能性を解き放て!広告・マーケティングプロセス全体でもっと自由に使おう

  • マーケティング宣伝部と営業部のKPI、ターゲットの違い
    • リテールメディアをメーカーがどういう目的で使うかは部によって異なる
      • 広告宣伝の世界(マーケティング宣伝部)
        • KPI:PV、UU
        • 目的:認知拡大
        • ターゲット:消費者
      • 販促の世界(営業部)
        • KPI:ROAS
        • 目的:売上最大
        • ターゲット:小売(商品部)
  • 博報堂から見るリテールメディアの位置づけ
    • リテールメディアというと、小売向けの販促というイメージが強いが、広告宣伝(ブランドを広げる)の位置づけでリテールメディア予算を取るのがいいと考えてる
    • 販促というと購買にいかに結びつかせるかのイメージだが、認知が低いブランドはクーポンを出しても購買にはつながらないため、まずは認知させる(ブランディング)の領域として予算を取るべき

まとめ

リテールメディア発展の課題としては、以下のようなものが聞けました。

課題
リテールメディアとしての実績データが少なく、効果が本当にあるか分からない(予算取り難しい)
広告と売り場の連動が必要だが、そのための部署連携やモチベーションづくりが難しい
リテールメディアとは、販促なのか広告宣伝なのか、見解が分かれる(予算取りが難しい)
複数のメーカー、複数の小売が使える共通プラットフォームが必要
一定のデータ量を作らないリコメンドの精度が出ない為、複数の小売データの統合が必要

おわりに

明日、12月13日(金)は、プロダクトマネージャーのTaijiさんによるNotionのwebhookとノーコードツールMakeを使って自動メールを作ってみた記事です。

私たちWanoグループでは人材募集をしています。興味のある方は、下記のリンクからぜひ募集中の求人をご確認ください!
JOBS | Wano Group

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