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AndroidスマホのみでRaspberry PiをHeadlessインストールする

Last updated at Posted at 2019-06-26

はじめに

Japanese Raspberry Pi Users Groupでも紹介されていますが、RasPi4が発売になりましたね。
合わせて、Raspbian Busterもリリースされました。

そんなわけで、今後BusterのSDカードを作る機会が増えると思います。
恒例のセットアップ方法を書いてもつまらないので、今回Androidのみを用いて変態的にRasPiを立ち上げたいと思います。

今回例として、Raspbianをセットアップしていこうと思いますが、とくにほかのディストリでもOrange Piなど他のSBCでも変わらないと思います

準備(ハード)

基本的にAndroidスマホが1台あれば事足りますが、必要であればmicroSDカードリーダーを購入してください。イメージを大量作成するなら、カードリーダーがあると便利です。microSDスロットがSIMスロットと一体化している機種などは抜き差しでOSが再起動するので注意が必要です。(1000円程度です)

必要物 内容
必須 Android端末(アプリの関係でVer5以上)
あれば便利(用意したAndroid端末にmicroSDスロットがない場合は必須) microSDカードリーダーAmazonでの例

あとは当たり前にRasPiです。
筆者は、Nexus6P(Android8.1)と例に挙げたmicroSDカードリーダーを使いました。

準備(ソフト)

RasPiの立ち上げ手順が頭に入っている人は、内容、機能の項目を読めば、この後の記事を読まなくても終わってしまいます(汗)。
ただ、運用だけを考えても.Local FinderとJuiceSSHの組み合わせは便利です

必要物(リンク) 内容、機能 リンク先のQRコード
(1) Download Raspbian for Raspberry Pi RasPiのイメージ image.png
(2) Cx File Explorer ファイラー(ZIPファイル解凍,microSDカード読み書き,SSHファイル作成) image.png
(3) EtchDroid [NO ROOT] - Write ISOs and DMGs to USB DDイメージをmicroSDに焼く image.png
(4) .Local Finder mDNSによりraspberrypi.localをネットワークから検索し、IPを表示する image.png
(5) JuiceSSH - SSH Client SSHクライアント image.png

microSD焼き込み

Raspbianのダウンロードと解凍

上記(1)のリンクをchromeなどのブラウザで開き、Lite、Desktopなど好きなイメージをダウンロードします。
その後、(2)Cx File Explorerを使い、イメージファイルのZIPファイルを解凍すると、imgファイルが出てきます。
具体的には普通にダウンロードしたならば、ダウンロードフォルダの中にあるため、Cx File Explorerのダウンロードをタップし、表示されるファイル一覧から対象のZIPファイルを選択します。その他の詳細メニューに解凍がありますので解凍を選択するとimgファイルが出てきます
054744f8-967e-4890-20f7-ebe9a905e97c.pngcbacd9e4-de53-93cd-53d0-ed1d05f4ec2b.pngafce93d3-1320-625b-dda4-b60ae4ef7c43.png13a20ebf-af0f-7996-3a13-adb0bb9a6357.png46caeee0-ad7b-1b6d-7bf8-64327fee16a0.png

念の為microSDカードをフォーマット

RaspbianのmicroSDは通常とは違ったパーティションを切ってあるため、他の用途に使ったことがあるのならば念の為フォーマットします。
Cx File ExplorerでUSBストレージを長押しすると、設定というサブウィンドウが開くため、タップします。するとUSBドライブというウィンドになりますので、フォーマットをタップするとフォーマットが出来ます。
0cf75d8c-7b1b-f52f-fded-022f4f174e70.png270688c6-649f-bf79-a628-b10b17d8c6f3.png109a2bc3-909c-951a-afd3-0b7762353abe.png

Raspbian焼き込み

(3)EtchDroidを使いimgファイルを焼き込みます
ここで注意です。microSDカードリーダーの種類によっては、EtchDroidが認識できるスロットが限られている場合があります。筆者が購入したmicroSDカードリーダーは、SDカードスロットとmicroSDカードスロットが付いていました。Cx File Explorerからは両方のスロットが認識されるのですが、EtchDroidからはSDカードスロットしか認識されないため、変換アダプタを用いSDカードスロット側で書き込みを行っています。
f24f9220-d9ce-bbb2-c77e-6d88ef836941.jpeg

EtchDroidを開き、「Write raw image or ISO」をタップし、先程解凍したimgファイルを選択します。
c3b8e5e2-4ac5-f462-1629-5e3cbdef35a1.pnga853a980-5e34-88b0-1c07-8d7158c20fcb.png

続いて、SDカードスロット選択画面が出ますので、該当のスロットを選択すると、パーミッションの許可画面が出るのでOKをタップします。
32acacc8-f8b1-28ec-9c95-7b74e59d2745.pnge11ee54b-20fb-4557-6641-086c778eb2d5.png

あとは、流れに沿っていけばmicroSDは作成されます。
4bf29792-7a0b-737f-2fe0-52faac243ca8.pngc1a45e13-0227-47d3-809e-770ca16d0fb3.pngbdc7ffd4-06e1-47dc-3bbb-5fcb545aeb7b.png

一旦アダプタ(microSD)を抜き、挿入しなおす

これは重要です。そのまま次の工程に進むと、うまく書き込めません

RaspbianのSSH許可設定

アダプタを挿入しなおすと、Cx File ExplorerにUSBが見えるようになるため、開きます。
このフォルダに拡張子なしでファイル名SSHの空ファイルを作成すると後の工程でRaspbianにSSH接続できるようになります
08e0ad42-8c25-79ae-7018-9ed496d96c6e.png3a14c24f-4271-a783-3fc7-85f9dbcd82ce.png253664/a565d2c0-11c1-feff-1535-b124b35c0f64.png9c8ef21a-6b78-1433-455a-fd2ae8eb9b02.png

RasPiのグローバルIPを探し出しSSH接続

Raspberry PiをBoot

先ほど作ったmicroSDカードをRaspberry Piに接続し、Bootさせます。初回起動時はmicroSDの領域を拡張し再起動するため、さらにBusterからは1日1回のアップデートが走るようになりました。あまりにBootが遅いようなら、電源を入れ直すとアップデートは回避されます。
じっと待つなら15分くらい放置しておいたほうが無難です。

mDNSを使いRasPiのグローバルIPを探す

(4).Local Finderを用いRasPiのグローバルIPv6を探し出します。プロトコルはmDNSを使っています。Raspbianの初期ホスト名はraspberrypiですので、それを入力します。次の工程のJuiceSSHはIPv6に[]が不要なため、"IPv6"を選択します。初期状態は[]付きの"[IPv6]"になります。
なお、ネットワークがIPv6対応していなかった場合、fe80::で始まるリンクローカルIPを返してきますが、このネットワーク内でしか使用しないならリンクローカルIPを使っても構いません。もちろんIPv4でも構いません。
表示されたIPでよければ「COPY IP」をタップし、IPをコピーします。
mDNSについての詳細は以下のリンクを参照ください
https://qiita.com/maccadoo/items/48ace84f8aca030a12f1
ba281665-3123-d5eb-6801-22aec4e02763.pnge92fe25c-2cb8-6cac-25db-![Screenshot_20190626-232931.png.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/253664/e7e4cb3f-656d-f203-e7b3-a9b543868205.png)
af6753e72202.png

ちなみに他のディストリだと、IPv6を複数返してくるものがあります(Ubuntuなんか)。片方は匿名アドレスなので、注意してください。匿名アドレスでもアクセスはできるんですが、rebootしたりするとアドレスが変わってしまうので注意です。

余談ですが、このソフト筆者のお手製です。AndroidがmDNS対応してくれなくて作りました。

SSH接続を行う

(5)JuiceSSHを立ち上げ、先ほど探したグローバルIPv6を貼り付けます。User名/Passwordはいつものpi/raspberryです。
0ea624b5-5508-8ddb-29f4-9d7b6d87091d.pngd014268b-aced-78ed-aaf1-654f397e0efa.pngdeaf7fe0-653b-4ef5-e511-937b0199ba2a.png3d149057-50d0-7248-aa7c-ce96ffbb99ee.pngd91e6008-0948-be69-d7b4-8d7c0d4385af.pnge7adf41a-d51c-80e6-5097-52ad4d2be252.png2d2487f9-c0c3-95dd-eb87-83b53311e2ea.pngc70c8627-8009-ef30-35d6-9565df9016a9.png

おまけ

RasPiにWebサーバーなどを立ち上げた場合、.Local Finderでカッコつきの"[IPv6]"のアドレスを拾いchromeに張り付ければアクセスできます。

なお、RasPiを外部に公開したい場合は、IPv6を変更したほうがセキュリティ的に良いです。
詳しくは以下のリンクをご覧ください
https://qiita.com/maccadoo/items/84c8ebaa4ad541ccea3b

また、NTTでIPv6を契約されている方は、本気でルーター設定を見直したほうが良いです。外部公開しないので、pi/raspberryで良いやと思っている方、デフォルトの設定のままだとSSHで入られます。
https://qiita.com/maccadoo/items/41e4cde50d1a288a19d6

NASAですらこんなことが起こりますので、本気で注意です
https://www.gizmodo.jp/2019/06/nasa-hacker-raspberry-pi.html

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