Code for AICHIの南谷真です。某所の情報システム課で働くかたわら、シビックテックの活動をしてきました。Code for AICHIは2019年12月で設立から2年を迎えました。来し方を振り返りつつ、行く末を考えてみました。
Code for AICHIの振り返り(2019年)
2019年のイベントの総回数は84回(前年は68件)。2月のTV局の視聴データアイデアソン、3月のIODD、4月のIm@s hackathon、6月のJWLI Bootcamp@名古屋、受賞だと9月のIBM CALL FOR CODE(セミファイナル、イベント登壇)、11月のHERO'S REAGUE(Civictech部門 審査員特別賞)がありました。
また月1回で開催しているシニアもくもく会、スキルシェアを目的としたナイトサロンがあり、ざっと週1,2回程度はどこかで何かをしていることになります。ナイトサロンのタイトルは以下です。
- Kintoneを使ってデータをWEBへ登録しよう!
- Vtuberになろうー!
- Chainer Cafe」~Chainer入門#0(環境構築〜CNNを使った画像処理編)~
- RPAを体験しようー!
- 3d cadを体験しようー!
- 勝手にワトソンカフェ
- micro:bitでセンサーを扱ってみよう!
ちょっとやり過ぎかもしれないと時折感じます。Code for AICHIの目的である「高齢福祉」「ジェンダー」「教育」と運営しているメンバーができること、やれることを進めていった結果ですね。生きにくい、コマッタことはHackしよう、便利なことはshareしようと言ったところです。
社会課題の「解決」とリベラルアーツ
カタカナの「シビックテック」はわりと世の中で見るようになったのではないでしょうか。Civic techには適切な日本語の訳がほしいと思うのですけれど。
シビックテックとは「市民が(情報通信の)テクノロジーを使って、社会の課題を解決すること」と説明されることが多く、Code for AICHIもこの文脈に依拠しています。
以前からぼんやり感じていたのですが、課題をどう「解決」するか、「解決」とは何かを追求しだすと(企業や組織だと当然考えされられますが)、壁に突き当たります。
社会課題の「解決」
課題の解決を「現在、未来の不都合な状態を減らす、なくすこと」とすると、こうしたことは世の中の組織や企業によって行われています。
シビックテックを行う意味を模索することや、多様な課題にどう向き合うかは現場の知見だけでは難しく、「考えることを考える」ようなフレームワークが必要だと感じています。多様な課題に対して、自分たち自身が何者かを問われるとは逆説的ですが。
リベラルアーツ
大学のリベラルアーツはこれにあてはまりそうです。大学で学ぶ研究の手法なのですが、文系、理系を問わず、学問には分野を超える共通の要素、例えば論理・分析・批判的思考・行動倫理などがあります。
共通する部分をベースに、個別の学問分野の壁を越え、多様な知識と広い視野で物事を判断することがリベラルアーツの理想です。これは答えのない課題へのアプローチの方法でもあります。大学の学知を活かして、大学の外でもやってみるのも面白そうです。文理を問わず、研究者や学生さんと共同研究ができたらとも考えています。
Re:DESIGNで行こう
2020年はCode for AICHIの代表の手法をまねて、巻き込むコミュニケーション**「マキコミ」と踏み込むコミュニケーション「フミコミ」で行こうと思います。あとはやり切る意志でしょうか。「やりきりましょう!」**とよく言われます。そんなに簡単に言うなよ…と苦笑しつつ、やり切ろうと思います。
Code for Japan summit 2020
Code for Japan Summit 2020 は愛知県で開催いたします。テーマはRe:DESIGNです。大文字のDESIGNは考えや行動の枠組み、フレームを意味しています。世の中やcode for 界隈のあり方について、design with ○○でフレームをとらえ直し、変えたいみたいものです。