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Google ChromeOS FlexをSurface Go(初代)にインストール (外付けWi-Fiアダプタでインストール、その後内蔵Wi-Fiへ切り替え)

Last updated at Posted at 2022-10-01

概要

Google ChromeOS Flexは、インストール時からネットワーク接続が必要です。しかし、標準ではSurface Go の内蔵Wi-Fiを認識できないため、インストールすらできません。
Chrome OS Flexは、外付けのネットワークアダプタは認識可能です。そこで、外付けネットワークアダプタを利用してインストールを行い、その後内蔵Wi-Fiに切り替える手順です。
PXL_20221001_142236488.jpg
ちなみに、ChromeOS Flexのディスクイメージに対して、他OS(Linux Mint)からWi-Fi認識に等に必要なパッケージを先にインストールしてから起動させる方法もあるようです(私は未確認)。

必要なもの

  • Google ChromeOS Flex で必要なもの
  • キーボード
    • Surface用のキーボードである必要はありません。USBキーボードでも良いです。ChromeOS Flexはタイプカバー&キーボードが一番良いと思います。
  • USBハブ
    • USB ドライブと、外付けネットワークアダプタ(キーボード分も考慮)が同時に使えればOKです。
    • 例: ドッキング USB Type C ハブ
  • 外付けネットワークアダプタ
  • USBドライブ
    • ChromeOS Flex を開発者モードにするためのgrub.conf編集用です。ChromeOS Flexインストール後に不要となったUSBドライブの流用も可能ですが、別に用意しておいた方が楽でしょう。

やっておいた方がいい事

手順

ChromeOS FlexのUSBドライブを作成

Chrome OSFlex インストール ガイド

ChromeOS FlexのUSBドライブで起動

USBドライブからSurface Goを起動

Surface の音量を下げるボタンを長押しします。 これを行っている間に、電源ボタンを押して離します。
Microsoft または Surface のロゴが画面に表示されます。 音量を下げるボタンを押したままにします。 ロゴの下に回転する点が表示されたら、ボタンを離します。

起動対象のUSBドライブ名は「Linpus Lite」です。

ChromeOS Flexをインストール

「ネットワークへの接続」の表示で外付けネットワークアダプタを接続すると、ネットワークが認識できます。"試す" でも、試すことが可能です。先に試してみてもいいかもしれません。

ChromeOS Flexで開発者モードを有効にする

Live Linuxが入ったUSBドライブを準備 (私は SystemRescue を使いました)
Surface Go をシャットダウンし、Surface UEFI を起動

Surface UEFI への入り方

Surface の音量を上げるボタンを長押しして、同時に、電源ボタンを押して離します。
Microsoft または Surface のロゴが画面に表示されます。 音量を上げるボタンを長押しします。 UEFI 画面が表示されたら、ボタンを離します。

Surface UEFI > Security > Secure Boot を Disable
Surface UEFI > Exit > Restart し、Live LinuxのUSBドライブで起動

Restart 直後に、Surface の音量を下げるボタンを長押しすると、USBドライブから起動できます。

Chrome OS Flexで開発者モードを有効にする」を行う
sudo fdisk -l | grep 'EFI System' | cut -d ' ' -f 1
#=> /dev/mmcblk*p**
sudo mount $(sudo fdisk -l | grep 'EFI System' | cut -d ' ' -f 1) /mnt
sed -i 's/noinitrd console=/noinitrd cros_debug console=/' /mnt/efi/boot/grub.cfg
sudo systemctl reboot
Surface Go をシャットダウンし、Surface UEFI を起動

Restart 直後に、Surface の音量を上げるボタンを長押しすると、Surface UEFI が起動できます

Surface UEFI > Security > Secure Boot を Enable
Surface UEFI > Exit > Restart し、ChromeOS Flex を起動
Chrome OS Flexに無線LANドライバを突っ込んでWiFi (とBluetooth)を使えるようにする」を行う

内蔵Wi-FiとBluetoothが使えるようになったChromeOS Flexをお楽しみください。

ハードウェアの対応状況

ハードウェア 結果
タイプカバー&キーボード 標準で動作するが、右クリックが動作しない(対策後述)
タッチパネル ✓ 標準で動作
タブレットモード時の画面回転 不具合あり(対策後述)
内蔵スピーカー ✓ 標準で動作、Surface Go 本体の音量ボタンも動作
内蔵マイク ✓ 標準で動作
内蔵カメラ 動きません
内蔵 Wi-Fi ✓ 本手順で動作
内蔵 Bluetooth ✓ 本手順で動作
スタイラスペン ✓ 本手順で動作
USB Type-C 給電 ✓ 標準で動作
スリープ復帰 ✓ 標準で動作

注意点や対策:

  • タイプカバー&キーボードのタッチパッドの右クリック

    • タッチパッドボタンの右クリックは動作しません。
    • 対策: 二本指でのタップをすれば右クリックとして使えるので、実用上は問題ありません(左クリックは動くのにね)。
  • タブレットモード時の画面回転の不具合

    • タイプカバー&キーボードを外すとタブレットモードになりますが、画面の上下が逆転します。おそらく加速度センサーの値を逆転読みしてるんだろうな。
      output.gif
    • 対策: タブレットモードで希望する方向に向けたら、右下時計をタップして「ロック」で固定すれば、とりあえずは使えます(内部的には上下逆転なんでしょうけど)。ログアウト後/再起動後も方向を覚えててくれるようです。
  • 内蔵カメラ

    • カメラが動きません。どうにもならん。そのたm顔認証(バイオメトリクス認証)も不可能です。ログインには Google アカウントのパスワード、画面ロック解除にはPINの設定が可能です。こういった背景からも、キーボードはあったほうが良さそうです。

使用感と今後の運用

当該ドライバのライセンスについて当方では未確認です。技術的に動いたという記録としてご覧ください。

Windows 10/11 より動作がかなり軽快です。Google Chromeさえ使えれば良い方向けとしては、とても良い端末となりえます。ただ、内蔵カメラが動かない事、あとはタブレットモード時の画面回転判定に不具合があるのは、やはり対応機種では無いが故の問題でしょう。

最後にアップデート時の挙動です。ChromeOS Flex アップデート時に、入れ替えたドライバがどうなるかは不明です。アップデート後に内蔵Wi-Fiを認識しなかったら、同様の手順で入れ替えが必要でしょう。

SurfaceシリーズはChromeOS Flexとの相性が良さそうなので、正式対応いただけると嬉しいと切に思います。

EoT

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