JavaScriptとは
JavaScriptは、Web開発で広く使用されるプログラミング言語です。
ブラウザ上で動作し、HTMLやCSSと連携して動的なWebサイトを作成できます。
また、ブラウザとテキストエディタがあれば、特別な環境構築をせずに手軽に扱うことができます。
さらに、Node.jsなどの実行環境を利用することで、サーバ上でも動作し、バックエンドの開発にも用いられます。
変数とデータ型
変数
変数とは、データ(値)を保存するための箱のようなものです。プログラムの中で、数値や文字列などの情報を一時的に保存し、後で使うことができます。
変数の宣言と種類
宣言 | 特徴 |
---|---|
var |
古い方法。再宣言・再代入が可能。関数スコープ。 |
let |
再代入が可能。ブロックスコープ。 |
const |
再代入不可。ブロックスコープ。 |
スコープ
スコープとは、変数が有効な範囲のことです。JavaScriptでは主に以下の2種類のスコープがあります。
スコープの種類 | 有効範囲 | 適用される変数 |
---|---|---|
関数スコープ | 関数内のみ有効 | var |
ブロックスコープ |
{} (ブロック)内のみ有効 |
let 、const
|
データ型
データ型とは「プログラムで扱う値の種類」を定義したものです。
例えば、「数値」と「文字列」は違う種類のデータなので、それらを適切に処理するために区別する必要があります。
データ型 | 説明 | 例 |
---|---|---|
Number | 数値(整数・小数) |
42 , 3.14
|
String | 文字列(テキスト) |
"Hello" , 'World'
|
Boolean | 真偽値(true/false) |
true , false
|
Undefined | 値が未定義 |
let x; (x は undefined ) |
Null | 値が存在しない | let y = null; |
Array | 複数の値を順番に保持 | [1, 2, 3, "hello"] |
Object | キーと値のペアのデータ | { name: "Alice", age: 25 } |
Function | 関数(コードのまとまり) | function greet() {} |
// 文字列(String)
var name = "太郎";
// 数値(Number)
let age = 25;
// 真偽値(Boolean)
const isStudent = true;
// 配列(Array)
let arr = [1, 2, 3, "hello"];
// オブジェクト(Object)
let obj = { name: "Alice", age: 25 };
ログ出力
JavaScriptのログ出力はconsole.log
を使用します。
console.log
は、JavaScriptで デバッグのために値を出力する 標準的な方法です。
開発者ツールの「コンソール」にメッセージを表示できます。
// 「Hello World!!」と出力される
console.log("Hello World!!");
コメント
コメントとは、コードの説明やメモを書き込むための部分 であり、JavaScriptの実行には影響しません。 他のプログラマーや自分が後でコードを理解しやすくするために使います。
// これはコメントです。
// コメントを残すだけでなく、処理も無効かできます。
/**
* これはもコメントです。関数ヘッダーでよく使用します。
*/
条件分岐
条件分岐とは、特定の条件によって処理を変えること です。
例えば、ユーザーがログインしているかどうかで表示を変えたり、数値によって異なる処理を実行できます。
if (age >= 20) {
console.log("成人です");
} else {
console.log("未成年です");
}
ループ処理
ループ(繰り返し処理)とは、同じ処理を複数回実行するための構文 です。
例えば、配列の要素を順番に処理したり、特定の条件を満たすまで処理を繰り返すのに使います。
for (let i = 1; i <= 5; i++) {
console.log("カウント: " + i);
}
関数
関数とは、特定の処理をひとまとまりにして、再利用できるようにしたもの です。
同じ処理を何度も書かずに済み、コードを効率的に管理できます。
function greet(userName) {
return "こんにちは、" + userName + "さん!";
}
console.log(greet("太郎"));
イベントリスナー
イベントリスナー(Event Listener)は、ユーザーの操作(クリック、キー入力、マウス移動など)に応じて処理を実行する仕組みです。addEventListener メソッドを使うことで、イベントを検知し、特定の処理を実行できます。
document.getElementById("myButton").addEventListener("click", function() {
alert("ボタンがクリックされました!");
});
イベントタイプ | 説明 |
---|---|
click |
要素がクリックされたとき |
dblclick |
要素がダブルクリックされたとき |
mousedown |
マウスボタンが押されたとき |
mouseup |
マウスボタンが離されたとき |
mousemove |
マウスが動いたとき |
mouseover |
マウスが要素上に来たとき |
mouseout |
マウスが要素から離れたとき |
keydown |
キーが押されたとき |
keyup |
キーが離されたとき |
keypress |
キーが押されたとき(非推奨) |
input |
入力フィールドの値が変更されたとき |
change |
フォーム要素の値が変更されたとき(確定時) |
focus |
要素にフォーカスが当たったとき |
blur |
要素のフォーカスが外れたとき |
submit |
フォームが送信されたとき |
dragstart |
ドラッグが開始されたとき |
drag |
要素がドラッグされている間 |
dragend |
ドラッグが終了したとき |
drop |
ドロップが発生したとき |