前提
- UXとは何ぞや?だった私がUX検定合格を目指し、シラバスにのっとって勉強した学習記録としての記事です📝(2023年5月受験 合格済み)
- 出来る限り、わかりやすく書いてみようと奮闘しています。
これは何?
本記事はUX検定の シラバス(出題範囲)にある、
「HCD(人間中心デザイン)」における "要求の明確化”の一環として、
対象ユーザーを明確にするペルソナ作成方法について記載しています。
課題図書を参考にしつつ、他のコンテンツも参考にしてまとめています。
最後に参考にしたコンテンツをまとめておりますので、良ければそちらもご覧ください。
対象読者
- ペルソナを作成しようとするも、作成ステップに困っている方
- HCD・UX未経験者
目次
- ペルソナとは
- ターゲットとの違い
- ペルソナを作ると、どんなことに役立てれるのか?
- 作成手順
- 参照コンテンツ
ペルソナとは
「製品やサービスを売りたいターゲットユーザーの特徴を、特定の個人を紹介するような形として整理したもの」と紹介されます。 引用元
ターゲットとの違い
ターゲット | ペルソナ | |
---|---|---|
定義 | 想定ユーザー「層」 | 理想的・代表的な具体的ユーザー「像」 |
目的 | 量的に仮説を置く | 質的な仮説を置く |
項目 | 客観的に区分できる属性 例) 性別・年齢・居住エリア等 |
客観的に区分できない実体 例) 好み、ニーズ、感情、コンテキスト(文脈・前後関係・利用シーン)「等 |
調査方法 | マクロ 統計情報・市場調査など |
ミクロ ユーザーインタビューなど |
ペルソナを作ると、どんなことに役立てれるのか?
実際に作ってみて感じたことが以下の点です。
- プロダクトづくりに関わる人たちの間で共通認識が持て、認識のズレを防げる
- プロダクトの方向性を決める判断基準を持てる
- ユーザーが達成したいゴールがわかる
- 企画アイデアを発想しやすくなる
作成手順
①調査
- 行動観察・インタビューを用いて体験(質的)データを収集
- 対象例:
- プロダクトを現在利用しているユーザー
- 潜在(と思われるが利用していない)ユーザー
- 方法
- プロダクトの利用体験から、背景・感情・コンテキストを聞く
- 実際の行動も併せて聞く
- プロダクトの利用体験から、背景・感情・コンテキストを聞く
- 対象例:
②チームで調査結果を分析、共有する。
- 特徴的な気づきを抽出し、カテゴリーごとに分類する(主に属性的なデータ)
- 分析手法例:KJ法、グランデッドセオリー法など
- 分類した中から様々な特徴やパターンを抽出する。(主に実体的なデータ)👈こちらの方が重要
- 分析手法例:KA法など
③ ②のデータをグループ化し、統合していく。
方法は②と同じです。
④グループ化した物を元にペルソナを記述する。
- ②で抽出し、③で統合したデータから自ずとどんな項目を設置するか見えてくるはずです。
- 特に行動の違いが生まれている箇所には要注意です。
ペルソナは1つではなく、3~6つほど定義するのがよいです。
※プロダクトの規模にもよると思いますが、個人的には1位、2位、対象外の3体でも十分議論はできたと思います
作成したペルソナには必ず順位をつけます。
- 1位
- ”プライマリペルソナ”
- 2位
- ”セカンダリペルソナ”
- 3位
・・・・・・・ - 6位
- 対象外のペルソナ
なぜ順位をつけるかというと、プライマリペルソナの要求を完全に満たすことを目的にプロジェクトを進める為です。
私は学習している時は、「何でそんな沢山ペルソナを作成するの?手間も時間もかかるのでは?」と思っていました。
しかし、ペルソナをもとにプロダクトをデザインする・議論する事を具体的にイメージすると、その疑問はなくなりました。
ペルソナを活用する具体的なシーン
機能やデザインに関して議論する際に、誰(どのペルソナ)の要求なのか」を明らかにし、ユーザーの要求に優先度をつけ、意思決定を正しく迅速に行う事ができます。
設計段階ではセカンダリーペルソナを含んだ幅広いユーザーニーズを検討します。
例えば、
ある機能をセカンダリーペルソナが要求しているけれど、
プライマリーペルソナにとっては「不要(邪魔なので、ない方がいい)」だとします。
👉この場合は、プライマリーペルソナ優先の原則に従って、この要求は却下。
もし、プライマリーペルソナにとって「どちらでもいい」だとすれば、検討可能という事になります。
プライマリーペルソナの要求を完全に満たすというのは、
プライマリーペルソナだけの要求を満たすわけではありません。
要求が対立する場合には優先するという意味です。
セカンダリーペルソナの要求も積極的に取り入れるべきです。
※参照元: ユーザビリティエンジニアリング: ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法 4-2 ペルソナ より
このようにペルソナを活用するシーンを想像すると、
ペルソナ1体に該当する方に利用頂く前提でプロジェクトを進めると、どんどんニッチなプロダクトになってしまう事が想像できます。
⑤ペルソナを共有する
- 分析・作成は出来る限りチームメンバーを巻き込んで行うことをおすすめします。
- 定量データであれば結果は明らかですが、主に質的データをもとに作成するものなため、「で、このペルソナの方って市場にどれくらいいるんですか?」という話に傾きがちです。
- それは別で市場調査を行い、定量的に算出するのが良いと思います。
- 定量データであれば結果は明らかですが、主に質的データをもとに作成するものなため、「で、このペルソナの方って市場にどれくらいいるんですか?」という話に傾きがちです。
参照コンテンツ
ユーザビリティエンジニアリング: ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法 4-2 ペルソナ
最後に
ペルソナを作成するのがゴールではなく、活用することが最も重要です。
かくいう私も作成しては、それっきりになった事が何度もあります😢
作成した後に共有し、活用される事が当たり前の環境にする事も重要な手順のひとつかもと感じました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。