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はじめに

社会人歴が3,4年超えたあたりになると後輩が増えてきて「育成される側」から「育成する側」へとなってきている方も多いのではないでしょうか?僕は最近、新卒の後輩と1on1をする立場になったことで、「そういえば、1on1ってどうやってやるんだ?」と1on1実施側としての知識がないことに気づきました。
そこで今回は組織運営、後輩育成には欠かせなくなってきている「1on1ミーティング」について以下の書籍で学んだことを記事にします。

この記事を読む方はこれからリーダーとして活躍していく!という方が多いと思うので、以前投稿した以下の記事もあわせて読んでみてください!

1on1ミーティングって?

最近はどこの企業も導入しているので、説明不要かもしれませんが、
1on1ミーティング(以降は1on1と記載)は定期的に時間を作り、部下と上司の間で行う1対1の対話のことです。
報告や目標設定を行う面談とは異なり、部下の成長や気づきの支援を行うのが目的のため、業務の会話に限らず、時にはプライベートな会話をすることも多いです。

1on1で大事なポイント5つ

1.部下に話してもらおう

面談を部下のための時間にするために、まず大事なことは「部下に十分に話をしてもらうこと」です。
なぜなら、1on1は部下の行動や経験学習を深めることを目的としていて、そのためには、部下は自分の経験を詳細に思い出して、言葉にして、深く内省することが必要だからです。

1on1の目的は部下の行動や経験学習を深めることであって、上司の確認したいことを聞く時間ではないということが重要なポイントですね。上司が状況把握をするための場ではなく、部下が話している内容をうまく深堀して内省に導くことが1on1において重要です。

2.部下の言葉の先取りや話の遮りはやめよう

部下「鈴木さんは、今回の案件を任せるに十分な経験と能力があります。ただ・・・、一緒に働く周囲のメンバーとぶつかりがちで・・・」
上司「誰とぶつかっているんです?」

このような会話って結構ありがちですよね、一見問題なさそうに見えますが、部下の「ぶつかりがち」という言葉だけに過剰反応し、上司が事実確認したいがゆえに「誰とぶつかっているんです?」と聞いてしまっています。
確かに話の文脈的には部下は対人関係が課題と思っていそうですが、部下はまだ本質的な問題点については言及していません。
そんな中で上司が言葉を先取りしてしまうことは危険です。
なぜなら、上司と異なる見立てを部下が持っていたとしたら、部下はそれを言いづらくなってしまうからです。

もう一度1on1の目的を思い出してください。「部下の成長と気づきの支援」が目的ですよね。上司が現場の把握をすることではありません。

上司が言葉を先取りして誘導してしまうのは、部下の成長には繋がらず、1on1の意義を果たせていないと言えます。
こういった際にはニュートラルな返答が大事です。
言葉のオウム返し(「ぶつかりがち…ですか?」)をしたり、相槌を打つだけなどです。
ニュートラルな返答をすることで部下の経験を詳細に思い出させ、言葉にさせることが大事です。

3.1on1の目的は部下の成長

部下の抱えている問題に対して、経験豊富な上司であれば難なく解決できる方法を持ち合わせているかもしれません。
でも、助言したい気持ちはグッとこらえましょう。
助言をすれば、解決はするかもしれません。
しかし、それでは部下の学びが浅いままで終わるだけでなく、上司からの指示に沿って行動する「考えない部下」を育成することになりかねません。

何度も言いますが、1on1の目的は「部下の成長と気づきの支援」です。
安易な助言は部下の成長機会を奪うことになりかねません。

4.部下の意見は極力否定しない

注意していただきたいのは、否定が常にNGではないということです。ただ、上手に否定しないと、いつの間にか部下は上司かの指示を待つようになりかねません。上司依存になると、部下は考えなくなり、学びが深まりません。

1on1は基本的に上司と部下で行いますが、一般的に上司は部下に対して評価権限を持っています。
加えて、異動や業務アサインの影響力もあるわけです。

そうすると、部下は上司に嫌われるような発言は避けます。
具体的には上司の発言に対して否定したり、意見することは避けるわけですね。
つまり、上司が自分の意見を言いすぎると本音を話しづらくなってしまうということです。
1on1において、上司は傾聴が求められるってことですね。

部下の意見に対しては否定ではなく、ニュートラルな返答を上手く使って、部下の考えを引き出すことが重要です。

5.問題の対処法は上司が示さない

対話を進めることで問題の本質が見えてきました。しかし、次の行動=問題への対処法について、部下より先に上司が示してしまってはいけません。部下が自ら思いついて行動に移すことが大切です。このように対話によって考えを深め、主体的に問題解決の方法にたどりつくことが部下の成長につながるからです。

部下が考えた方法は上手くいかないかもしれませんが、それはまた次の1on1で振り返り、上手くいかなかった理由を考えればよいのです。
上司はそれに寄り添い、支援することで徐々に部下の学びが深くなり、考え、行動し、主体的に活動する部下へと成長させることができます。

おわりに

いかがだったでしょうか?
1on1を「してもらっていた側」から「する側」に変わるにあたって大事なポイントを書かせていただきました。
内容を理解ができても、実際に1on1時に行うのは難しいものかもしれません…
ぜひ5つのポイントを覚えて頂き、徐々に身に着けて組織運営や後輩育成に役立ててください!

また、今回紹介したのは書籍のほんの一部ですので、ぜひご自身でも読んでみてください!!

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