はじめに
仕事において、簡潔に報連相したり、相手に伝わりやすいような言い回しにしたりすることは非常に重要です。
ただ、上司から「で、結局何が言いたかったの?」と言われた経験がある方も多いんじゃないでしょうか?
そんな方に参考になるような以下の書籍から「端的に話すための4STEP」をご紹介します。
1分で話せ/伊藤 羊一:著者
STEP1 伝えるための基本事項
伝える相手はどんな人か?
立場/興味/求めるもの/専門的知識の理解度/何に対してネガティブな反応を示すかなどを意識すれば、おのずと言葉選びや話しの構成、説明の具体性などが定まって伝えやすくなります。
ゴールは何か?
仕事において、話を相手に理解してもらうためだけに会話をすることは多くありません。
ですので、その先のゴールが何になるのかを明確にする必要があります。
例えば、書籍の中ではこんな例が挙げられていました。
A「営業部と連動して、より欠品に対して迅速に対応できるシステムを開発したいのです。」
B「営業部と連動して、より欠品に対して迅速に対応できるシステムを開発したいのです。つきましては、営業部長の〇〇さんに部長からもお話しいただけませんか。」
この例では、話におけるゴールは営業部長の〇〇さんに部長からお話しをしてもらうことですね。
聞き手がこの話を聞いて何をしたらいいのか、明確なアクションを示すことです。
STEP2 1分で伝える 左脳が理解するロジックを作る
てっぺんのないピラミッドになっていないか
いわゆるピラミッドストラクチャーと言われるもので、ロジカルシンキングを勉強した人は多くがご存じかと思います。
話が伝わりにくい人はこのてっぺんとなる「主張」が抜けていることが多いです。
「お得意さんが喜んでました!」とか「売り上げがこれだけ上がりました!」とかはデータ(根拠)であって、主張ではないです。その根拠は何の主張に繋がるのかを意識して伝える必要があります。
事実やデータは結論ではない
では、主張(結論)ってなんでしょう?
多くの人はこれを勘違いしていて、「知識」もしくは「情報」を結論と思い込んでいます。
知識は「自身の経験から既に自分の中にあるデータ」。
情報は「自分の外にあるデータ」。
書籍での例を引用します。
たとえば仕事をしていて眠い時。「情報」として「あれ、僕は今、眠いぞ」と気づく。
でも、寝てはいられない。「知識」として、「カフェインをとると、眠気がとれる」ということを知っている。で、この2つの、「情報」と「知識」を頭の中でがっちゃんこして「よし、(カフェインが入っている)コーヒーを飲もう!」と決めて、行動するわけです。
つまり、知識と情報を加工してこんなアクションをしようと決めたことが結論になるわけです。
頑張ったことは話すな
報告するにせよ、提案するにせよ、私たちはつい「自分が頑張ったこと」を話し始めます。
でも、それは、相手が聞きたいことでしょうか?
タスクに関するプロセスを話しても上司からしたら要らない情報になることが多いです。
頑張ったプロセスではなく、その結果から何を報告するべきかを意識しましょう。
STEP3 相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
言葉もスライドも「スッキリ」が鉄則
私たちは、何か熱量を持って伝えようとする時、ついつい、多くの言葉を使おうとします。ただ、聞き手が集中して聞いてくれていなければ、多くの言葉を使うと逆にノイズになっていまいます。
書籍の中では「人はあなたの話の80%は聞いていない」と断言しています。
20%しか聞いてくれていないのに、情報をたくさん伝えようとしても無駄なのは分かりますよね。
そこでカギとなるのが、スッキリです。
スライドにおいては「読まずにすっと」言葉が入ってくるかが一つの基準として非常に大事になってきます。
カンタン -中学生が理解できる言葉しか使わない
横文字たくさんのプレゼンって頭に入ってこないですよね?
難しい言葉を使うことによって、その意味を脳内で変換する必要があるので、聞き手が話についていけなくなる「迷子」になってしまうのです。
専門用語を除いて、カンタンな言葉にできるものは中学生が理解できるを基準に考えましょう。
STEP4 右脳を刺激してイメージを想像させよう
ピラミッドは、3段で作ろう -「結論」→「根拠」→「たとえば」の3段ピラミッド
聞き手がイメージがしやすい話し方をすることで各段に物事が伝わりやすくなります。
そのために大事なことはピラミッドストラクチャーを3段用意することです。
そして、その3段目には事実(例)を挙げることが大事です。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は紹介しませんでしたが、書籍の中では実践編ということで実際のシチュエーションに分けた会話例が書かれていて非常にイメージしやすく、勉強になりました。
伝え方に悩んでいる方はぜひ読んでみてください。