はじめに
写真やイラストなど、素材選びや補正の際に意図せず不安感がある素材を選んだり、違和感のある画像補正をおこなってしまっている場合があります。
意図しない箇所への視線誘導を避けて本来注目させたい箇所がしっかりと目立つように、写真や素材を選ぶ際に避けたい構図・画像補正の際に気を付けたい基本のポイントをまとめました。
人を不安にさせる避けたい構図
首切り構図・串刺し構図
窓枠や植物、背景の切り替わりなどが被写体の首の水平・垂直にあると首が分断されたり、頭に刺さっているような印象で不安感を煽ります。
画像を選ぶ際には被写体の背景も確認しておきましょう。
どうしても使いたい場合には、背景に強めにぼかしを入れたりして線の印象を薄めると印象はやわらぐかもしれません。
目刺し構図
被写体の目の付近に尖ったモチーフ・背景の切りかわりがあると目に刺さりそうな印象で不安感を煽ります。
目の付近に意図していないものが写ったり、配置していないか確認しておきましょう。
関節切り構図
前例の首切り構図・串刺し構図と同様に、手首・指・足首など関節で切る構図にすると不安感や違和感を与えます。
関節で切り取ると、その先にどのようなポーズをしているんだろうという意識が働いてしまうので、できればフルショット・ニーショット・ウエストショット・バストショット・アップショット(※1)のいずれかで切り取ると違和感を減らせます。
※1 なるべく首切り構図にならないようにバストアップよりも寄ったくらい・首よりやや下まで入れるように補正すると良いです。
画像補正の際に気を付けたいポイント
傾いた水平と垂直
あえて傾けて躍動感を出したいのならば問題はないですが、意図的でなければ傾きを補正して水平・垂直に見えるように調整しましょう。
水平・垂直にすることで、わずかな違和感をとり安定した印象になります。
画像の端に被写体の端がピッタリと重なる
画面の端に被写体の端がピッタリと重なると、接点の付近に目がいきやすくなり窮屈な印象を与えます。
緊張感のある印象を与えたかったり、注目させたい箇所ならば問題はないですが、意図的でなければ大きく切り取るか・余白を持たせましょう。
画像の端に、ちょっとだけ残す
画面の端に目立った色を少しだけ残して切り取るのは避けましょう。
前例で挙げた画像端と被写体の端がピッタリと重なると目立つように、画像の端に目立つ色が少しだけ残っていると目がいきやすくなります。
意図的でなければ、切り取ってしまうか・見えている面積を大きくさせ何が写っているか分かりやすくしましょう。
被写体の顔や目線が画像端に向いている
顔の向きや目線が画像端に向いていると注目させたい部分が画面の外に散乱してしまいます。
意図的に画像の外側に広がりを持たせたい場合は問題ないですが、意図的でなければ被写体の目線の先や顔の前(※2)にコンテンツや文字などをもってきましょう。
※2 顔とコンテンツが近すぎると窮屈な印象を与えるため、ある程度余白をあけて配置すると良いです。