はじめに
ディスクやストレージ関連の用語や操作についてあやふやだったことを整理しました。本記事ではパーティションの概要とコマンドについてまとめていきます。別記事でファイルシステムやボリュームについても今後まとめていく予定です。
パーティションとはなにか
パーティションとはなにか、ざっくり言うとディスクの区切り
のことです。
1つのディスクを使用する際に区切らずに使用することも可能ですが、その場合どこか1か所に問題が発生したときにその影響がディスク全体に及んでしまいます。それを防ぐために区切っていくのですが、その区切りのことをパーティション
と呼びます。
パーティションのメリット
パーティションを分けたときのメリットは主に下の3点です。
- 障害発生時、被害を1つのパーティション内に限定することができる
- システムに合わせた柔軟な利用が可能となる
- 容量圧迫による他パーティション内のファイルへの影響を避けられる
このようなメリットから、パーティションを1つ以上分けてディスクを使用するのが好ましいとされています。
パーティションの仕組み
パーティションの分け方には形式があり、MBR(マスターブートレコード)形式とGPT(GUIDパーティションテーブル)形式のどちらかが採用されています。
MBR形式
MBR形式をベースにパーティションの仕組みについて説明していきます。
下の図のように1つのディスクをパーティションに分けることができます。
これを基本パーティション
と呼び、MBRでは最大4個まで分けることが可能です。
しかし、4個だけしか分けられないのはかなり不便です。そこで、ここからさらにパーティションを増やすことも可能です。その時の流れとして、まずどれか1つの基本パーティションを拡張パーティション
とします。この時、拡張パーティションとして扱える基本パーティションはどれか1個だけです。
上で作成した拡張パーティションをさらにパーティションに分けることができ、これを論理パーティション
といいます。論理パーティションの数には制限はありません。こうしてパーティションを4つ以上に分けて使用することが可能となります。
ちなみに/dev/sda1
のように末尾についている数字がパーティション番号
です。
GPT形式
MBRとGPTで違う点は主に下記の3点です。
- MBRはBIOSベースのシステムで、GPTはUEFIベースのシステム
- MERで扱えるハードディスク容量は2Tまで、GPTは制限なし
- MBRは基本パーティション4個まで作成可能、GPTは128個まで作成可能
MERであった制限がGPTではなくなっているのが特徴です。(パーティション数128個はほぼ制限なしと言える数です。)
コマンド操作
パーティションはコマンド操作で作成していきます。
MBRの場合fdisk
コマンド、GPTの場合gdisk
コマンドを使用し、サブコマンドはどちらも共通です。MBRにもGPTにも対応したコマンドにparted
コマンドもあります。
いずれのコマンドも対話式でパーティションを作成していくことになります。
lsblk
コマンドを使用すれば、ディスクの状態を確認することができます。
まとめ
今回はなんとなく使用していたパーティションについてまとめてみました。
パーティションを分けてディスクが使用できるまでに、ファイルシステムを入れたり、マウントしたりする必要があります。次回はファイルシステムとマウントについてまとめていこうと思います。
参考サイト
「プライマリパーティション」と「拡張パーティション」の違い
Linux基礎(パーティションとファイルシステムの作成)
Linuxのパーティションとファイルシステムとマウント