0. はじめに
防災科学技術研究所が公開している地震の波形データ(加速度とか速度とか)をゲットして分析してみたい、と思ってやってみたら思いの外手間どった。
僕とビギナーのために手順を残しておきます。
1. データの入手
1-1. ユーザ登録
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防災科学技術研究所のホームページへ行く
https://www.hinet.bosai.go.jp/?LANG=ja -
2,3営業日で承認メールが届く(登録メールアドレス宛)
1-2. 波形選択、ダウンロード
切り出し観測点設定で、観測点を指定可能
データの種類やら期間やらを指定して検索
2. データ変換
2-1. 変換ツールの入手
いろいろやろうと思うと上部のツールをダウンロードしてコンパイルが必要
この記事では下部のコマンドプロンプト版の使い方について記載する
2-2. WIN32形式 to テキスト形式
ダウンロードした圧縮ファイルを展開
CHファイル(チャネル情報)、CNTファイル(情報の本体、WIN32形式)
データ本体はWIN32形式という独自形式になっているのでこれを普通にメモ帳とかで見れる形にします
チャネル選択
CHファイルを開いてどのデータを変換するか、チャネルを調べましょう
今回の例ではチャネル2903を変換してみます
(補足)チャンネルファイルの情報の読み方は下記参照
https://www.hinet.bosai.go.jp/faq/?LANG=ja#Q08
コマンドプロンプトを開く(サーチボックスでcmd)
dirやcdを駆使してdewin_32があるフォルダへ移動
下記コマンドを実行
dewin_32 -c [チャネル名] [入力ファイル] > [出力ファイル]
例;dewin_32 -c 2903 2022031100000101VM.cnt > Output.txt
2-3. A/D値 to 物理量
最後にゲットした整数値を物理値(速度や加速度)へ変換します
変換に必要な数式は下記参照
https://www.hinet.bosai.go.jp/faq/?LANG=ja#Q08
チャネルファイルから必要な値を探してきて、
それを使ってゲットした整数値を変換しましょう
最終的に得られる物理量が何かはチャネルファイルをみたら分かります
今回の例ではm/sなので速度
3. 結び
今回は単純にテキストへの変換のみについて記載しましたが、これが分かっていれば他の機能はすんなりと使えるのではないかと思います。
終わってみればなんて単純な作業と思うのですが、ここまでたどり着くのに1日使ってしまいました。誰かの時間の節約になれば幸いです。
3.11から11年の節目に。
黙祷とともに。