はじめに
鉄オタへの道といっても、鉄道オタクの話ではありませんよ
(まぁ子供が電車好きではありましたが・・・)
検索系のアプリにおいて、路線・駅か ら探す機能ってありますよね。その改善の話です。私は開発側の人間ですが、今回の話は「企画」の話です。
リリースしたのは2020年3月ですが、企画したころから考えると1年経ってた
◆鉄オタへのきっかけ
何度か駅で迷うことは新宿・池袋などいくつも電車が乗り入れしているところって迷いませんか?
ですが、うちの子供ってあまり迷わないもんで。。。なんで迷わずに行けるの?って聞いたら「色ととかで覚えている!」と返ってきました。
( ゚д゚)ハッ! と気づきました。
うちのアプリの路線での検索ってテキストばっかりで分かり難いなぁ・・・
↑↑バイトルアプリの沿線・駅から選ぶ画面
普段使っている路線など名前ではなく、何となく路線記号・色などで認識していて、アイコンで表現できれば、分かりやすくなるのでは
ということで企画を始めました。
まず、色ですが・・・
鉄道的にはどういうのだろう・・・ということで調べたました。
山手線などを示す記号はJY、これを路線記号というのですね。(ナンバー付きは駅ナンバリング)
※参照元:https://www.jreast.co.jp/press/2016/20160402.pdf
基本を押させたところで、次は全国を調べます。
◆『路線記号』を導入している鉄道会社を調べてみた
ってことで・・・、路線記号ってどのくらいの鉄道会社さんが導入しているかを調べてみました。
これを調べるだけでも鉄分補給されましたw
とにかく調べるのが意外に大変でした
まとめてみましたが間違っていたらご指摘ください
※ナンバリングは導入していても駅ナンバリングだけの鉄道会社さんはところは基本的にはうちのアプリの都合上外していたりします。
調べてわかったことは、同じ路線名でもエリアが違うとアイコンが違ったり
まだまだ導入されていないエリアもいっぱいありました。
関東エリア
関西エリア
東海エリア
北海道・東北エリア
甲信越・北陸エリア
鉄道会社 | 路線名 | 路線記号アイコン例 |
---|---|---|
えちぜん鉄道 | 勝山線 | |
えちぜん鉄道 | 三国線 | |
福井鉄道 | 福武線 |
九州エリア
中国エリア
四国エリア
参照:https://cross-hatch.wixsite.com/numbering/subway
◆『鉄道会社』の企業アイコンも調べてみた
メジャーなところでいうと「東京メトロ」さんとか
うん、よく見かけるので分かりやすい
などカラフルで結構分かりやすく使えそうなアイコンが結構ありました。
◆競合調査
次は、他社で使っているかの調査しました。
現時点(2020年3月時点)では求人系で路線記号など使っているところはありませんでした。
使っているところは乗り換え案内系のアプリやMap系のアプリでした。
◆商用利用する為の問い合わせの壁・・・
路線アイコンや使いたい鉄道会社さんのアイコンを使うものは出そろいましたが
商用で使う場合は、もちろん許可を取らないいけないので、リストに出したところにはすべてHPから問い合わせ、または電話での問い合わせをしました。
基本的な流れは、
- ①HP問い合わせをする。
- ②その際にHPからだと添付ファイルは送付できないことが多いので、まず企画書を送付させてもらい説明する時間が欲しい旨を伝える。
- ③企画書を送付。使用イメージももちろん添付する。
- ④一般の問い合わせのところからだったので、数日レスがなかった会社さんはTELで問い合わせをする。
- ⑤使用許可取れた会社さんから元データ(psd or ai ファイル)を準備してもらう
- ⑥必要あれば、頂いたデータを使って再度使用イメージを送付する
はじめは何から喋ればいいかなと試行錯誤しながら口説き方を考えながら話しました。
後半はスムーズにできましたね
レスがないところも電話かける際に説明すれば取次は大よそしてもらえました。
(もちろん軽くあしらわれることも多々ありました。何とか想いを伝えてやりました。)
ですが一社ずつ時間はかかりました。。。
鉄道会社さんも基本的にはデータ使用許可のフローってないことが多いようで、各鉄道会社さんにもご協力頂きました。
また、契約フォーマットも必要あれば作成し契約した鉄道会社さんや、毎年更新すれば使える会社さん(そこはこちらの運用工数を考えて導入見送りました)や、説明させてもらいましたが、企業ロゴは断わる会社さんももちろんありました。
ちなみに、
大手私鉄の『企業アイコン』は、やはり一部の会社さんはだったり、他の私鉄さんがだったらいいですよというところもあり、大手私鉄系は統一感から大手私鉄用のアイコンを自前で作ることにしました。
『企業アイコン』はやはりハードルは高かったです。導入できた会社さんもそれなりにありますが、まぁ仕方ない・・・
『路線記号アイコン』は、東京メトロさんのようにルールが徹底されて画像データを提供して頂けるところもありましたが、似せて作る(ある意味黙認)は構わないよって言ってもらえた会社さんも結構ありました。路線記号でも版権が会社にないので~・・・というところもあるので、
商用利用は気を付けましょうね。
つくづく思ったのは、メール&TELしまくっての感想として、うちの会社の営業さんTELアポ大変だろうなと実感したフェーズでもありました。
◆自社のマスターデータの壁
利用できるところまで行くと、ようやく開発フェーズになるのですが、
うちが持っているデータは、ある所から購入しているのですが、実際とそのデータとマッチしない
ってことで、Webサイト側も使用しているので、以下の流れで承認フローを得ました。
- データベースの持ち方から路線が分割できる/分割できない場合もあるので、そこはデータベース設計者と相談
- 新しい路線名適用有無については、SEOチームにどちらが知られているかを調査
- 上記踏まえて企画側の承認を得る
◆無事リリース
社内の駅や路線名のマスターデータの更新は、毎年1~2回だったので
もう少し早く導入できるタイミングもあったのですが、他のエンハンスとの優先度の兼ね合いから(どうしてもブランディングの要素が強い施策だったので仕方ないのですが・・・)、
企画しても導入タイミングは今年2020年になってしまいました
とはいえ無事リリース出来て本当によかった
最後に
検索周りに無事導入できたので、これからいろいろな画面に、例えば仕事の詳細画面など施策を重ね、ユーザさんにさらに見やすいサービスを提供していきたいと思います。
今回のようなヒントって日常に転がっているので、考えてすぐに案が思いつくものでもないと思います。日々外を見るときに(。´・ω・)?何故?を意識しながらが大事だと思いました。
また、路線記号などはやはり見やすいと思ったので、導入していない鉄道会社さんもどんどん導入して広まればいいなぁと思いました。