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FileMakerでポータルの件数を表示する(フィルターあり)

Last updated at Posted at 2018-06-11

FileMakerで「ポータルレコードのフィルタ」が設定されたポータルの件数を表示する

FileMakerでポータルの件数を確認する方法を紹介します。また、単に件数を表示する他に、検索機能の追加も行ってみます。

今回は、FileMaker Pro 17 Advancedを用いています。
(https://www.filemaker.com/jp/products/filemaker-pro-advanced/17-technical-specifications.html)

テーブルとレイアウト

まず、テーブルとレイアウトを用意します。
テーブル名とレイアウト名は、「test004」
さらに、ポータルで表示対象となるデータ用のテーブルとレイアウトを用意します。テーブル名とレイアウト名は「list」

フィールド

テーブル「test004」に、次のフィールドを用意します。
001.png

FMP17Ad標準で、「主キー」、「作成情報タイムスタンプ」、「作成者」、「修正情報タイムスタンプ」、「修正者」というフィールドが用意される様になっています。
これは、このままにしたいと思います。
このテーブルは、ポータルを配置するので、検索入力用のフィールドのみ必要です。
下記フィールドを作成してください。
フィールド名「_g_name」タイプ「テキスト」オプション「グローバル」
レコードは1つで大丈夫です。

FMP17より前のバージョンの場合、主キーは、後ほど利用しますので、設定して頂きたいと思います。値は、「UUID」でも「1」等の数値でも大丈夫です。

フィールド2

テーブル「list」に、次のフィールドを用意します。
002.png

FMP17Ad標準で、「主キー」、「作成情報タイムスタンプ」、「作成者」、「修正情報タイムスタンプ」、「修正者」というフィールドが用意される様になっています。
このテーブルは、ポータルで表示される対象となります。下記フィールドを作成してください。
フィールド名「name」タイプ「テキスト」
次に、集計用のフィールド
フィールド名「_s_集計」、タイプ「集計」、カウント、主キー
最後に、リレーション用に外部キーのフィールド
フィールド名「外部キー」、タイプ「テキスト」

リレーションの設定

ポータルにフィルターを設定するので、別テーブルの内容をポータルに表示する為のリレーションを設定します。
003.png

テーブルオカレンス「test004」の「主キー」とテーブルオカレンス「list」の外部キーにリレーション「=」を設定します。

データの用意

先のリレーションの設定から分かる通り、テーブル「test004」の「主キー」を確認する必要があります。
確認したテーブル「test004」の「主キー」を、これからデータを作成するテーブル「list」の「外部キー」に利用します。

では、テーブル「list」にデータを作成して行きましょう。
レコードを追加し、「name」に名前を入力、「外部キー」に先に確認したテーブル「test004」の「主キー」を入力してください。
名前欄は何でも構いませんが、特に無ければ、画像を参考にしてください。
004.png

ポータル

今回メインとなります、ポータルを作成していきます。

レイアウト「test004」にポータルを作成

005.png
ツールバーに「ポータルツール」というボタンがありますので、そのボタンをクリックし、
レイアウトに、ポータルを配置してください、サイズや、行数は後ほど設定しますので、小さ過ぎなければ大丈夫です。

ポータルを配置すると、ポータル設定というウインドウが出ますので、ポータルを設定しましょう。
006.png

今回は、「レコードを表示、list」「垂直スクロールを許可、常時」、「代替の行状態を使用」、「アクティブな行状態を使用」と、
「ポータルレコードのフィルタ」を設定。
ポータルレコードのフィルタを選択すると、計算式の設定ウインドウが出ます。
007.png
「ポータルレコードのフィルタ」の「計算式の設定」は、下記を設定してください。

Case(
 IsEmpty(test004::_g_name); 1;
 PatternCount(list::name; test004::_g_name)
)

計算式の設定を「OK」で閉じ、ポータル設定も「OK」で閉じると、
ポータルにフィールドを追加ウインドウが表示されます。
008.png

::nameを選択し、「移動」をクリックし、OKをクリックしてください。

009.png

ポータル内の「::name」フィールドを選択し、
フィールド入力にあるブラウズモードのチェックを外してください。
021.png

下図を参考に、ポータルのサイズを調整してください。

010.png

ポータルの名前を「ポータル1」と設定してください。
014.png

今までの手順で、上図の様なポータルが作成されているハズです。

続いて、人数を表示する為に、1行のポータルを作成します。

件数表示

件数表示用の1行ポータルを作成します。
「ポータル1」をコピーして
012.png
貼り付けし、複製してください。
013.png

複製されたポータルの名前を「ポータル2」と設定してください。
015.png

「ポータル2」は人数を表示する用の1行ポータルです。
ポータル設定を開き、下図を参考に、垂直スクロールを許可のチェックを外し、行数を1、代替の行状態を使用のチェックを外し、アクティブな行状態のチェックも外してください。
016.png

次に、「ポータル2」内の「name」フィールドを選択し、
017.png

フィールド設定を開き、「::_s_集計」を選択して、OKをクリックしてください。
018.png

ポータルのサイズを調整し、「_s_集計」を中央揃えにしましょう。
019.png

次に、検索用フィールド、検索ボタンを準備します。

検索入力用フィールドと検索ボタン

検索入力用に、「_g_name」フィールドを配置してください。
次に、検索用のボタンを配置してください。
020.png

下図を参考にレイアウトを整えましょう。
022.png

最後に、検索ボタン用のスクリプトを作成します。

検索用スクリプト

スクリプトワークスペースを開いてください。
023.png

新規作成ボタンをクリックしてください。
また、スクリプト名を「検索ボタン」と変更してください。
024.png

下記内容用で、スクリプトを記述してください。

レコード/検索条件確定[ダイアログあり:オフ]
ポータルの更新[オブジェクト名:"ポータル1"]
ポータルの更新[オブジェクト名:"ポータル2"]

025.png

記述できましたら、スクリプトを保存してください。
026.png

保存したスクリプトを、検索ボタンから呼び出される様に設定しましょう。

レイアウトモード時に、検索ボタンを右クリックし、ボタン処理より、スクリプト実行を選択してください。
027.png

スクリプト指定ウインドウで「検索ボタン」スクリプトを選択し、OKボタンをクリックしてください。
028.png

レイアウトモードを終了し、
以上で、完成です。

実際に、検索用フィールドに何か入力し、検索ボタンをクリックして動作を確認してみましょう。
029.png
「ポータル1」には一致した名称が表示され、「ポータル2」には、一致した件数が表示されていると思います。

最後に

今回は、下記2つを同時に紹介いたしました。
①ポータル内の行数を集計フィールドと1行ポータルを利用して表示する方法
②検索フィールドを設け、ポータル内が検索で絞り込まれている様に見せる方法

①と②は別々に説明した方が分かりやすかったかとは思いますが、
利用する場面では、組み合わせた場合の方が多いかと思い、同時に説明致しました。

また、FMP17Ad以外で同じ手順を行う場合、主キーと言うフィールドは自分で用意する必要があります。

以上です。

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