VMware 製品における SDG 及び サステナビリティ 関連の取り組みや技術について調べて、動作確認をしてみました。なお、VMware社のサステナビリティに関する取り組みについては、VMware Japan Blog (サステナビリティ)ページ にて確認しました。
VMware社 サステナビリティの主な取り組み
上記の VMware Japan Blog(サステナビリティ) における主要なトピックは、以下の3つの記事であると見受けられました。
- サステナビリティに関する取り組み概要 : VMware社はサステナビリティに関する取り組みについて、広報部門ではなくCTOがリード。VMware製品の仮想化により、削減された消費電力削減量は vROps サステナビリティダッシュボード にて確認可能。
- 持続可能なデータセンター運用に向けて : vROps サステナビリティダッシュボードの紹介
- Green Software Foundationへの加盟 : 持続可能なデータセンタ/クラウドへの取り組みとして、二酸化炭素排出 及び電力利用の効率化を目指す、Green Software Foundation (Linux Foundation 下部組織) に加盟
今回は、同社の具体的な製品としての取り組みである VMware Aria Operations (旧名称 vROps) の「サステナビリティ ダッシュボード」について、vROps 8.10 の環境にて確認した内容について記載したいと思います。
※参考: VMware vRealize → VMware Aria への名称変更(2022/8/30)
vROps(VMware Aria Operations) サステナビリティ ダッシュボードとは
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vROps サステナビリティダッシュボード とは: 仮想化による、CO2排出量 削減効果を可視化する目的のダッシュボード
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Green Supply: インフラ観点での電力最適化
- 小規模クラスタ: 4台以下のHAクラスタは、リソース合計に比較してHAのオーバーヘッドが大きくなり、非効率なクラスタとして認識される
- 旧式のハードウエア: ESXi バージョン6.0以前のホスト or 特定のHW(40 CPUコア、256GB未満のメモリ)のホストを表示
- 仮想化による炭素効率(CO2排出量の削減): 仮想化によって削減された消費電力、CO2排出量をBefore / After 表示
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グリーンデマンド: 使用していない仮想マシンへの無駄なリソースの可視化
- スナップショット: スナップショットを保持した仮想マシンのリストを表示
- 過剰サイズの仮想マシン: 仮想マシンの状態をモニターし、CPU、メモリーが過剰にリソースとして割当てされていないかを通知
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無駄のない操作: インフラの観点での、リソース使用効率の最適化
- 過小に使用されているストレージ: データストアの使用状況、残りキャパシティ等を可視化
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vROps 持続可能性 ダッシュボード - 各画面について -
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小規模クラスタ、旧式のハードウェア: 4台以下のHAクラスタや40CPUコア以下のハードウェア等は、理由と共に表示される
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仮想化による炭素効率: 仮想化によって削減された消費電力、CO2排出量をBefore / After 表示
- [地球グリーン化に対する貢献] : 仮想化前と後での vCenter Server 環境の消費電力の比較(仮想化前のローレンジ サーバの消費電力が 100W であると仮定)
- [CO2 排出削減量] および [電力コスト削減] : 過去24 時間に節約された二酸化炭素排出量と電力の合計を表示
- [消費電力] : 仮想化前と後での消費電力を表示。(仮想化されていない場合:100W ×サーバ数)
- [CO2 排出量] : 仮想化前と後の CO2 排出量を表示。(1kWh あたりの CO2 排出量は 0.709 kg と想定)
※参考:大規模環境において使用した場合の利用例(135ホスト、1822仮想マシン)
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過剰サイズの仮想マシン: 仮想マシンの状態をモニターし、CPU、メモリーが過剰にリソースとして割当てされていないかを通知
CPU、メモリ単位で過剰に消費されている仮想マシンと過剰リソースを確認可能(確認した内容は、手動での変更が必要)