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NSX-T Migration Coordinator 動作検証

Last updated at Posted at 2021-07-14

VMware NSX-TのMigration Coordinatorの動作検証を実施しましたので、まとめます。(NSX-T Data Center バージョン:3.1.1)

NSX-T Migration Coordinatorとは

2023年にサポートが終了となるNSX Data Center for vSphere(NSX-V)の環境を、NSX-T Data Center(NSX-T)の環境に、同じハードウェア内でのインプレース移行の実施において主に使用される、NSX-Tに付属する自動移行ツール

移行上の制約

移行上の制約については、Docsを確認する必要がある。

  • サポートされていない機能: ESGとToR間の OSPF(Static又はBGPでの再設定が必要)、IP マルチキャスト、IPv6

  • サポートされるトポロジ: 記載のある5つのトポロジ のみ
    ※ 今回は「高可用性と L4-L7 サービスが設定された ESG(トポロジ 1)」を検証

Migration Coordinator を使用したV→T移行の概要

移行の手順は次の通りとなる。
1. 新規のNSX-T環境の作成
2. 移行前の環境の確認、[構成のインポート]
3. [構成の解決]
4. [構成の移行]   
5. [Edgeの移行]   ※GUIによるロールバック対象はここまで
6. [ホストの移行]  
7. 移行の完了 & クリーンUp

1. 新規のNSX-T環境の作成

  • NSX-T アプライアンスを展開し、NSX-T ManagerからコンピュートマネージャにvCenter Serverを登録
  • NSX-T ManagerにSSH接続し(adminユーザ)、コマンドにてMigration Coordinator サービスを開始
nsxmgr> start service migration-coordinator
  • NSX-T Edge用のIP Poolの作成: NSX-Vのホスト用VTEPと、異なるVLAN/IPアドレス範囲の利用とルーティング設定が必要
  • NSX-T EdgeのOVAからの展開:NSX Manager UIではなくOVAによる展開で、ManagerにはコマンドでJoinする必要がある。(IP Poolの設定等は、Migration Coordinator内で実施する)
edge01> join management-plane 172.18.10.61 thumbprint 16fbda4306b88b880070e32ab5f10ae48087015d70e364bb930fa364b6b678d1 username admin

2. 移行前の環境の確認、[構成のインポート]

  • NSX-T Managerより、[システム] > [移行] から [NSX for vSphere] で [はじめに] を選択 image.png
  • [構成のインポート] >[NSX を選択] を選択し、vCenter ServerとNSX-V の認証情報を入力後、[開始] をクリックしてNSX-Vの設定をNSX-Tにインポートする image.png

3. [構成の解決]

  • [構成の解決] にて表示される個別の警告の内容を確認し、対応する(指定が必要な内容の例:Edge Uplink IPアドレス、NSX-T Edge VMの選択、Edge Uplink VLANの指定など)
    image.png

  • 全ての警告について、値の指定や修正等の終了後、[続行]にて [構成の移行]画面に進む
    image.png

4. [構成の移行] 

  • [構成の移行]画面で [開始] を選択し、NSX-Vの構成をNSX-Tに移行する
    ※ 構成の移行時には、ワークロード仮想マシンの通信断は発生しない

  • 構成の移行が完了し [移行状態]で移行の状況を確認し、[続行]を選択して[Edgeの移行]画面に進む
    image.png

5. [Edgeの移行]

  • [Edge の移行]画面で[開始] を選択
    image.png
    ※ Edgeの移行時には、N-S通信が停止する(EdgeがNSX-VからNSX-Tに切り替わる為)
    ※ ToRにて、移行後のNSX-T EdgeのUplink IPアドレスに対するBGPネイバー設定が事前に必要となる

  • Edgeの移行の完了後(数分程度)、[続行]を選択して [ホストの移行]画面に移動

6. [ホストの移行]  

  • ホストの移行時は、いくつか設定が可能: クラスタ単位での一時停止、クラスタ間の連続又は並列実行や、下記のホストの移行モードの選択など
    image.png

  • ホストの移行モードの選択:

    • インプレースモード: ホストはメンテナンスモードに切り替わらず、ホスト実行時にNSX-Vのアンインストール&NSX-Tのインストールが実施される。VからTへの切り替え時に、ワークロード仮想マシンのネットワークは切断(秒単位)される。
    • メンテナンスモード: 自動又は手動でメンテナンスモードに切り替え、NSX-Vのアンインストール&NSX-Tのインストールが実施される。自動か手動かは [構成の解決]で指定した値に基づく。 image.png
  • メンテナンスモードでの実行例: メンテナンスモードに移行したホストは、NSX-V VIBのアンインストールとNSX-T VIBのインストールが実施される
    image.png

7. 移行の完了 & クリーンUp

  • 移行の完了: [終了]をクリックして、移行を完了 image.png
    • 仮想マシンのネットワークは、NSX-VからNSX-Tセグメントに自動で移行される image.png
  • 移行の完了の確認: ホスト&Edgeトランスポートノードの状況の確認を行い、Tier0/1やセグメント、分散FW、Edge FW、NAT等、必要な設定がすべて移行されている事を確認する

  • 移行完了後の作業: NSX-T Managerの追加(クラスタ構成)、NSX-Vコンポーネントの削除(Manager、Controller、DLR、ESG)など

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