応用情報技術者平成29年秋期 午前51
ソフトウェア開発プロジェクトで行う構成管理の対象項目はどれか。
1、ソフトウェア開発における構成管理とは、
ソフトウェアがどのような構成品目の組み合わせで構成されているかという構成識別体系を
管理台帳や管理用のソフトウェアに記録して管理することをいいます。
個々のプログラム,ライブラリ,設計書,マニュアルなどの構成要素ごとに、
・変更内容,
・最新のバージョン番号,
・リリース番号,
・ビルド番号などが記録されています。
構成管理(Configuration Management)とは、
「顧客にITサービスを滞りなく提供するために、社内のIT資産やシステムの流れを管理すること」を指します。また、「組織としての開発手法をチーム全体に共有する」などのチーム管理の要素や、「ユーザーからのクレーム対応」なども含みます。あわせて、IT資産にはインフラ、ハードウェア、ソフトウェアなど以外にも、契約情報やライセンスといったものも含みます。
つまり問題や課題をスムーズに乗り越え、ITサービスの質を落とさずに顧客に提供し続けることが構成管理の役割です。
2、構成管理とIT資産管理との違い
構成管理が「顧客にITサービスを滞りなく提供し続けるため」に管理しているのに対し、
IT資産管理は財務もしくはコンプライアンスの観点から管理しています。「予算内でIT資産を社内に効率的に配布すること」や「ライセンス違反を防止すること」が主な目的です。
3、構成管理は変更管理やリリース管理、インシデント管理と密接な関係があります。:
・変更管理では変更を加える構成アイテムの情報が必要になり、変更対象となる構成アイテムの情報の記述が要求されます。
・リリース管理では、リリースにかかる時間を想定するために構成アイテムの情報は必要不可欠で、それなくしては正確で確実なリリースはできないでしょう。
・インシデント管理においては、インシデントが発生した際に過去の履歴を調べますが、その時に構成アイテムの情報が必要になります。
上記からわかるように、構成管理はITシステムを管理する上で「前提情報を揃える」役割を果たします。構成管理自体も重要ですが、同様に他の管理プロセスをスムーズに行うためにも構成管理が欠かせないのです。
参照:
https://www.ap-siken.com/kakomon/29_aki/q51.html
構成管理とは?
https://www.ivanti.co.jp/blog/what-is-cmdb-and-its-pain-points