応用情報技術者平成29年春期 午前70
技術経営における課題のうち,"死の谷"を説明したものはどれか。
1、研究開発から事業化までの各段階における障壁を表す言葉として:
・魔の川
基礎研究から実用化・製品化にむけた応用研究の間に存在する障壁
・死の谷
技術経営の成功を阻む障壁を表す言葉で、研究開発の成果が製品化が結び付かない状況を表します。
研究成果が製品化されるまでには多額の資金が必要となります。技術開発においては新技術を開発してもスポンサーがつかず製品化・事業化を断念してしまったり、開発コストがかさみ資金不足に陥ってしまうことが多々あります。この研究成果と製品化の間に横たわり超えることを阻む障壁を「死の谷」と表現しています。
※スポンサー:出資者
・ダーウィンの海
事業化されてから、産業として成立するまでに乗り越えなくてはならない弱肉強食の市場の障壁
※ダーウィン 达尔文(公元1809-1882) (英) Charles Robert Darwin
基礎研究 =======⇒ 製品化 =======⇒ 事業化
魔の川 死の谷 ダーウィンの海
2、
・コモディティ化が進んでいる分野で製品を開発しても,他社との差別化ができず,価値利益化ができない。
⇒×。魔の川の説明です。
・製品が市場に浸透していく過程において,実用性を重んじる顧客が受け入れず,より大きな市場を形成できない。
⇒×。ダーウィンの海の説明です。
・先進的な製品開発に成功しても,事業化するためには更なる困難が立ちはだかっている。
⇒○。死の谷の説明です。
※たち はだか・る [5][0]【立ちはだかる】
①(人の進路をさえぎるように)手足を広げて立つ。 「暴漢の前に-・る」
②障害となるものが前方に存在する。 「前途に-・る難問」 「行く手に-・る壁」
・プロジェクトのマネジメントが適切に行われないために,研究開発の現場に過大な負担を強いて,プロジェクトのメンバが過酷な状態になり,失敗に向かってしまう。
⇒×。死の行進(デスマーチ death march)の説明です。