応用情報技術者平成28年春期 午前49
作業成果物の作成者以外の参加者がモデレータとして主導すること,並びに公式な記録及び分析を行うことが特徴のレビュー技法はどれか。
1、インスペクション(Inspection)は、
事前に役割を決められた参加者が責任のある第三者(モデレータ)の下で成果物を確認する、最も公式なレビュー技法です。通常3人から6人が参加して実施します。
他のレビュー法との違いは、参加者の役割が明確になっていること、チェックリストなど形式的な文書に基づいて実施すること、正式な記録を強調することです。
インスペクションの参加者に割り振られる役割には以下の5種類があります。
・モデレータ(Moderator)
議長・司会としてインスペクション全体を運営する
・オーナー(Owner)
レビュー対象となる成果物の作成者で、発見された問題に応じて成果物の修正を行う
・インスペクタ(Inspector)
評価者としてレビュー対象となる成果物の問題発見を行う
・プレゼンタ(Presenter)
ミーティングにて参加者に資料の説明を行う
・スクライブ(Scribe)
書記としてレビューで発見された問題などを記録する
2、
・ウォークスルー
→×。ウォークスルーは、開発者が主体となりエラーの早期発見を目的としてプログラムのステップごとにシミュレーションを行いながら確認をしていくレビュー技法です。
※シミュレーション:予測・設計・計画策定などのために、現実のモデルを作り、それを使って観測または実験すること。
・パスアラウンド pass around
→×。パスアラウンドは、電子メールなどを使って、対象の成果物を複数のレビュアに配布・回覧し、フィードバックを求めるレビュー技法です。
・ペアプログラミング
→×。ペアプログラミングは、二人一組で実装を行い、一人が実際のコードをコンピュータに打ち込み、もう一人はそれをチェックしながら補佐するという役割を随時交代しながら開発作業を進める手法です。