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寝室で Terraform Associate (003) を受験した

Last updated at Posted at 2024-05-02

はじめに

2024年4月30日に、Terraform の認定資格である HashiCorp Certified: Terraform Associate (003) を受験し、無事に合格しました。

まだ日本では受験者が多くないようなので、体験談をお届けします。

筆者のスペック

Terraform は 7 年くらい使っています。最近は OCI に組み込まれた Resource Manager を経由して利用することが多いため、Terraform を「ちゃんと」利用するのはご無沙汰です。

試験について

試験の概要

項目 内容
試験バージョン 003
試験形式 オンライン試験(監督付き)
所要時間 60 分
試験形態 多択問題
言語 英語のみ
価格 77.55 ドル(70.50 ドル+消費税)
資格の有効期間 2年

ポイントは以下の通りです。

  • 言語:日本語には対応していません。TOEIC が 600 点くらいあれば問題なく受験できると思います
  • 料金:ベンダー試験としてはわりと良心的な価格です

試験範囲

公式ページ の内容を、ChatGPT の助けを借りて翻訳しました(誤訳はご容赦ください)。長いので折りたたみました。

試験範囲を確認する
1 Infrastructure as Code(IaC)の概念を理解する
1a IaCが何であるか説明する
1b IaCのパターンの利点を説明する
2 Terraformの目的を理解する(他のIaCと比較して)
2a マルチクラウドとプロバイダ非依存の利点を説明する
2b state の利点を説明する
3 Terraformの基本を理解する
3a Terraformプロバイダーのインストールとバージョン管理
3b プラグインベースのアーキテクチャを説明する
3c 複数のプロバイダーを使用してTerraform設定ファイルを記述する
3d Terraformがプロバイダーを見つけて取得する方法を説明する
4 Terraformをコアワークフロー以外で使用する
4a 既存のインフラストラクチャをTerraform stateにインポートする際にterraform importを使用するタイミングを説明する
4b terraform stateを使用してTerraform stateを閲覧する
4c 詳細なログを有効にするタイミングとその結果・価値を説明する
5 Terraformモジュールとの対話
5a パブリックなTerraformモジュールレジストリを含む、異なるモジュールソースオプションの比較と使用
5b モジュールのinputとoutputとのやりとり
5c モジュール/子モジュール内の変数のスコープを説明する
5d モジュールバージョンを設定する
6 Terraformのコアワークフローを使用する
6a Terraformワークフローを説明する(書く -> 計画する -> 作成する)
6b Terraform作業ディレクトリを初期化する(terraform init
6c Terraform設定ファイルを検証する(terraform validate
6d Terraformの実行計画を生成し、レビューする(terraform plan
6e Terraformを使用してインフラストラクチャに変更を実行する(terraform apply
6f Terraformで管理されるインフラストラクチャを破棄する(terraform destroy
6g 設定ファイルにフォーマットとスタイルの調整を適用する(terraform fmt
7 stateの実装と維持
7a デフォルトのlocalバックエンドについて説明する
7b state lockについて説明する
7c バックエンドとクラウド統合認証方法を扱う
7d remote state backend のオプションを区別する
7e リソースのドリフトとTerraform stateを管理する
7f 設定ファイル内のbackendブロックとクラウド統合について説明する
7g stateファイル内の秘密管理について理解する
8 設定ファイルの読み取り、生成、および修正
8a 変数とoutputの使用を示す
8b 安全なシークレット注入のベストプラクティスについて説明する
8c コレクションと型の使用を理解する
8d resourcedata設定を作成し、区別する
8e 作成済みリソースの参照とリソースパラメータを使用してリソースを連携させる
8f HCLおよびTerraformの関数を使用して設定ファイルを記述する
8g 組み込みの依存関係管理(実行順序に基づく)について説明する
9 HCP (HashiCorp Cloud Platform) Terraformの機能を理解する
9a HCP Terraformがインフラストラクチャの管理にどのように役立つか説明する
9b HCP Terraformがコラボレーションとガバナンスをどのように可能にするか説明する

試験内容

具体的な試験内容は、世に公開するべからずと何度も念押しされたため(詳細は後述)、ここでは割愛します。試験範囲通りの内容であったという点だけ述べておきます。

試験を受けるまで

申し込み

こちらのページから試験の申し込みを行います。あらかじめ、シングルサインオンのための GitHub アカウントが必要です(メールアドレス等でのアカウント作成はできません)

アカウントの氏名に注意してください。アカウントの氏名と、受験時に使用する身分証明書の氏名は、完全一致していなければなりません。つまり、アカウントが Taro Yamada で身分証明書が 山田 太郎 だと不一致になってしまうということです。運転免許証やマイナンバーカードには日本語名しか書かれていない(場合が多い)ため、パスポートがない場合にはアカウントの方を見直しましょう。

支払いは、クレジットカードまたは PayPal で行います。私はクレジットカードで支払いをしたのですが、あまり海外から買い物をする機会がないせいか、カード会社から問い合わせが来てしまいました。

受験準備

  • チェックイン:試験開始30分前に、あらかじめ受信していたメールに埋め込まれたリンクから、チェックインします
  • 専用ブラウザのインストールPSI Bridge Secure Browser という専用のアプリをインストールします。以降はこのブラウザでの操作を行います

試験官とのやりとりは文字チャット(英語)で行います。以下のような確認を受けました。

  • 身分確認:PCのカメラで自分の写真と身分証明書の写真を撮ってアップロードします
  • 部屋の確認:試験官から、パソコンのカメラで、部屋中(1周、天井、床、机上など)を映すように指示されますので、その通りにします
  • 所持品の確認:スマホを別の部屋に置くように指示されますので、その通りにします
  • 体の確認:腕、耳をそれぞれ映すように指示されます
  • 飲み物の指示:透明な容器に入れた水だけなら持ち込んで良いとのことでした。私は不要だと回答しました

仕事部屋は物が散乱していて、とても映せるような部屋ではなかったので、寝室を片付けて場所を作りました。

学習コンテンツ

私はほぼ Udemy で完結させました。

公式コンテンツ

Udemy

試験

PSI Bridge Secure Browser を使用して行います。

操作方法は明快で、戸惑うようなことはありませんでした。

すべて回答したら、簡単なアンケートに答えて、提出します。結果はすぐに表示され、合否や点数などがわかります。チャットにて「点数や詳細な結果を世に公開してはならない」と試験官から念押しされました。

それから数十秒後に、自動的に PSI Bridge Secure Browser が閉じてしまいました。試験官によって閉じられたものと思われますが、結果をしっかり読むことができませんでした。

結果連絡

試験終了から 18 時間ほど経って、改めて結果がメールで通知されました。

感想

Terraform の理解を深める、よい試験だと思いました。

長年使っていながら知らない機能やコマンドも多く、体系的な理解を深める一助になったと思います。ぜひ皆さんも受験してみてください。

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