はじめに
Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)は、AWS や Azure などと競合するパブリッククラウドの一つです。
OCI には、他のパブリッククラウドと同じように認定試験があります。2022年度(2022年9月リリース)の認定試験について、2023年3月時点の情報をもとにして簡単にまとめます。OCI そのものの情報収集については、既存の すばらしい記事 をご参照ください。
認定試験について
種類と概要
OCI には主に 9 つの認定資格があります。最新である2022年度版(特記のない限り 2022 年 9月リリース)の資格体系は以下の通りです。
No | 名称 | レベル | 受験料(税込) | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | Foundations Associate | 初級 | 無料 | |
2 | Architect Associate | 中級 | ¥37,730 | |
3 | Architect Professional | 上級 | ¥37,730 | Architect Associate の事前合格必須 |
4 | Developer Professional | 上級 | ¥37,730 | |
5 | Cloud Operations Professional | 上級 | ¥37,730 | |
6 | DevOps Professional | 上級 | ¥37,730 | |
7 | Security Professional | 上級 | ¥37,730 | |
8 | Data Science Professional | 上級 | ¥37,730 | |
9 | Observability and Management Professional | 上級 | ¥37,730 | 2022年12月リリース |
現在のところ、すべて日本語での受験に対応しています。受験料は、為替レートを理由に 2022 年 12 月に値上げされました。
認定資格とデジタルバッジ
認定試験に合格すると、それぞれの試験に対応した資格の認定を受けることができます。
また、以下のようなデジタルバッジをもらうことができます。物理的なものではないため、承認欲求を満たすくらいにしか役立ちませんが、なんとなく嬉しいものです。
なお、試験の名称は日本語と英語で異なりますが、どちらで受験しても同じ認定資格を得ることができます(ここは AWS 等と異なるところです)。
主な学習コンテンツ
Udemy などのサードパーティーにあたらなくても、Oracle 社が Oralce Mylearn というウェブサイトで無料の講義ビデオを公開しています。日本語にも対応しており、内容はとても良いです。
学習コンテンツのページは少し探しにくいため、以下に主要3試験のリンクを張っておきます。
- OCI Architect Professional (上級): 日本語 / 英語
- OCI Architect Associate (中級): 日本語 / 英語
- OCI Foundations Associate (初級): 日本語 / 英語
試験対策としてはこの講義ビデオだけで十分かと思います。不安な方は、他のサイトで模擬試験を探すと見つかるかと思います(この記事では紹介しません)。
試験の申込みも、この Oralce Mylearn から行います。このため、まずはアカウントを作成しておきましょう。無料で作成できます。
試験の申込み(Foundations Associate 以外)
Foundations Associate だけ手順が異なるため後述します。それ以外の認定試験についてご説明します。
申込み手順
認定試験の申込みを行う手順は以下の通りです
- Exam Purchase を購入する(リンク)
- 学習コンテンツのページから試験の日時予約をする
前述の Exam Purchase のリンクから、「Oracle Technology 試験」を選択して購入します。この有効期限は半年間であるためご注意ください。
その後、学習コンテンツのページから認定試験の「Register Now」をクリックして、試験の予約を行います。このとき、購入済みの Exam Purchase を紐づけして支払いに充てます。
Exam Purchase から購入済みである場合は、それを試験への支払い手段として選択し、日時予約に進むことができます。未購入である場合は Exam Purchase に飛ばされます(以下キャプチャは未購入時の画面です)
予約した試験は、受験の24時間前までキャンセルや日時の変更が可能です。ただし、Exam Purchase の有効期限(半年)にご注意ください。
事前準備
受験にあたって必要なものは以下の通りです。
- 静かな一人部屋
- Windows または Mac の PC(注:Chromebook は利用できません)
- ネット接続環境
- 写真つきの身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)
自宅等で、ネットに接続された PC を用意しておきます。申込み時に受信したメールを参照し、指示されたソフトウェア(LockDownBrowser)をインストールしておきます。また、Web 会議ツールの Zoom も必要です。
受験
試験時間 30 分前に、所定の URL にアクセスしてチェックインします。
あらかじめ指示されたを実施すると自動的に LockDownBrowser と Zoom が起動します。画面上の指示に従い身分証明書を画面に提示すると確認が行われます。
その後、好きなタイミングで試験開始できるようになります。早めにログインしていれば試験開始も早くなります。問題を解いて Submit ボタンを押すと、すぐに点数と合否が分かります。
申込み・受験手順(Foundations Associate)
無償かつ予約は不要で、即座に開始できます。受験回数は 15 回までの制限がありますが、当てずっぽうでなければその前に合格できると思います。
学習コンテンツのページから認定試験の「Get Started」をクリックします。
その後、「Begin Exam」を選択すると即座に開始できます。コンピューター要件には Chromebook 利用不可と書かれていますが、実際には利用できました。試験官による監視はありませんが、誠実に問題を解いていきましょう。
問題を解いて Submit ボタンを押すと、すぐに点数と合否が分かります。
まとめ
試験のための学習を通じて、様々な OCI の知識を獲得できます。楽しく学習して、楽しいクラウドライフを送りましょう。