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CyberAgent Group SREAdvent Calendar 2023

Day 15

argo-workflowを半年運用してみた

Last updated at Posted at 2023-12-06

はじめに

こんにちは、サイバーエージェントのAI事業本部SREチームの田口です。 今回は、argo-workflowsについて、半年間運用してみたのでその感想など話していきます。

argo-workflowとは

argo-workflowは、kubernetes上で並列ジョブを実行するためのオープンソースのコンテナネイティブエンジンです。Kubernetes CRD (カスタム リソース定義) として実装されています。 詳しくは、公式のページに詳しく情報が載っているのでこちらをご覧になってください。

argo 公式サイト

構成はどのようになっているか

社内のkubernetes基盤であるAKE上に2つのクラスタを作成しています。 1つは、CI/CD ならびワークフロー処理をするクラスタ、もう1つはアプリケーションクラスターになります。 開発者はgitの状態と同期を行い、OPSクラスターから、自動もしくは、コマンド、GUI上で、デプロイや定期実行のワークフローを動かしています。

argo-workflow1.png

どのようなことに利用しているのか

担当プロダクトでは、現状以下のような機能を動かしています。

  • logの収集や転送のワークフロー
  • dbのtableの変更や作成のワークフロー
  • mlの特徴量作成やmodelのデプロイのワークフロー

これらは、argo-workflowsの機能の1つである「Cron Workflows」を使うことによって定期実行しています。

以下の例では、実際に並列で動かしているworkflowsのUIです。ワークフローの実行結果を表示しています。 UIは変更できますが、この場合上から下にワークフローがステップ実行されている様子を表しています。 横に並んでいる箇所は1つのステップ内で、並列処理をしている状態を表してます。 「...」で省略されている箇所はありますが、こちらも開くと10個ほどの並列ステップが実行されていることがわかります。※1参照

argo-workflow2.png

※1 一部展開した例)

argo-workflow3.png

何が便利か

実際に使ってみて便利だった点を数点ご紹介します。 まずはこちらのワークフローをご確認ください。こちら公式に載っているものを少し加工したものになります。

apiVersion: argoproj.io/v1alpha1
kind: Workflow
metadata:
  generateName: exit-handlers-
spec:
  entrypoint: intentional-fail
  onExit: exit-handler                  # invoke exit-handler template at end of the workflow
  templates:
  # primary workflow template
  - name: intentional-fail
    container:
      image: alpine:latest
      command: [sh, -c]
      args: ["echo intentional failure; exit 1"]

  # Exit handler templates
  # After the completion of the entrypoint template, the status of the
  # workflow is made available in the global variable {{workflow.status}}.
  # {{workflow.status}} will be one of: Succeeded, Failed, Error
  - name: exit-handler
    steps:
    - - name: notify
        template: send-email
      - name: celebrate
        template: celebrate
        when: "{{workflow.status}} == Succeeded"
      - name: cry
        template: cry
        when: "{{workflow.status}} != Succeeded"
  - name: send-email
    container:
      image: alpine:latest
      command: [sh, -c]
      args: ["echo send e-mail: {{workflow.name}} {{workflow.status}} {{workflow.duration}}"]
  - name: celebrate
    container:
      image: alpine:latest
      command: [sh, -c]
      args: ["echo hooray!"]
  - name: cry
    container:
      image: alpine:latest
      command: [sh, -c]
      args: ["echo boohoo!"]

エラーハンドリングが容易にできる

「spec.onExit」を定義することで(この場合、exit-handler)ワークフローの最後で必ず呼び出すことができます。上記の例ではワークフローのステータスを確認することにより、エラーハンドリングできます。この機能はkubernetes標準のjobやCronJobではやりにくい点だと思うので、この辺りはかなり便利かなと思います。

shellやdockerとの相性が良い

基本dockerのimageベースで各ステップを記載します。 こちらpythonの例ですが、pythonのプレーンなdocker imageを指定し、処理自体は、workflow上に簡単に書くことによって、簡単な処理などはわざわざ、dockerをビルドして、作る必要もなく非常に簡単に実装でき、開発の効率をあげることができます

  - name: gen-random-int-python
    script:
      image: python:alpine3.6
      command: [python]
      source: |
        import random
        i = random.randint(1, 100)
        print(i)

外部からの呼び出しが簡単

workflowを外部から実行したい場合はよくあるケースだと思います。 そういった場合でも以下のように、argo-workflowのクライアントのインストールなどをしなくても呼び出し方ができ、簡単に外から呼び出すことができます。

curl $ARGO_SERVER/api/v1/events/argo/my-discriminator \\
    -H "Authorization: $ARGO_TOKEN" \\
    -H "X-Argo-E2E: true" \\
    -d '{"message": "hello events"}'

最後に

使い始めて半年ぐらいですが、簡単に並列処理やジョブが作成でき便利に感じています。 まだまだ便利な使い方や、機能がたくさんので、今後とも最新情報を追っていく予定です。
また、私たちのチームブログも別途公開していますので、よかったらこちらもご覧ください

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