私は昔海外の大学に留学してました。留学といっても短期ではなく、bachelor's degreeコースに在籍してました。新TOEICでも800点以上取ってます。
帰国してから日本でSEとして働き始めたのですが、「自分は英語ができる!」とあまりにも簡単に豪語してしまうエンジニアがいるのも事実。
そこで実際に外国人と英語で話す時に求められる英会話のレベルを一覧化してみました。
今の自分の語学力がどれくらいなのか参考にしてみてください。
#レベル:
以下4つのレベルのうち、一番近いと思ったのがあなたのレベルです。
(※英”会話”なので「聞いて理解した」ではなく、話しかけられて答えられるところまでがレベルに入ります)
Lv1:Beginner
https://www.youtube.com/watch?v=QT_tCa3KEEA
Lv2:Intermediate
https://www.youtube.com/watch?v=6BuURuHuue4
Lv3: Advanced
https://www.youtube.com/watch?v=9aTaYAXpuiY
LvMax:Native
https://www.youtube.com/watch?v=cKFjPSAiHd8
また、これに後述する「会話相手の特徴」が加わります。
#レベル毎に解説:
Lv1:Beginner(初心者レベル)
日本の学校教育で習う英会話や駅前留学等がこれに入ります。「良くある英会話フレーズを発音気にせず話す」くらいのレベルがここに該当します。
Lv2:Intermediate(日常会話レベル)
海外に留学してだいたい3ヶ月くらいの人のレベルです。「英語で話しかけられる→短いセンテンスで返せる」くらいがここに該当します。
ニュースも日本語字幕付きなら元の英文がなんとなく分かるし、外国人相手からちょっとした意見を求められてもつっかえながら答えられます。
ちなみに「英会話中に英語→英語で頭が働かない!」「どうしても英語→日本語→英語で一旦日本語に訳しちゃう!」と気にする方が多いのもここらへんです。
私はそれは誤差の範囲で、すぐに慣れるしそこまで気にする必要はないと思うんですが・・・そこらへん個人差はあります。
Lv3: Advanced(ビジネスレベル)
海外に留学してだいたい1年以上経つ人のレベルです。語彙力があり、読解力もあるため「ニュースやドラマ・映画みたいに聞き取りやすい英語なら字幕無しでも大丈夫」くらいがここに該当します。
日本で外資系企業に就職してる人もだいたいこのレベルです。ただ、”仕事で英語を使っている”と言っても人によって語学力がピンキリなので、「ここからが本当の英語勉強のスタート地点」と捉えると良いです。
LvMax(いわゆる「できる!」という人のレベル)*
聞いてて「これは本当に英語か?」と疑ってしまうくらい訛りの強い英語でも、ネイティブと同じように理解できるレベルです。
動画では「真似るのが難しい英国のアクセントTOP10」というタイトルで紹介されていますが、同じイギリス人に「今の何言ってるかわかった?」と聞くと、「ゆっくり話してくれれば理解できる」といい、事実そうすると相手と会話ができてしまいます。
ここまでいくとネイティブからも「あなたは英語がとても上手い」絶賛されるレベルです。帰国子女とかが該当するレベルですが、一度も留学したことがないのにこのレベルに到達する日本人も中にはいます(私は実際に会ったことがあります)。
大きく分けてこの4レベルになりますが、ここから更に以下の「会話相手の特徴」が加わり、その上で会話を成立するために求められる語学力が決まってきます。
※この特徴の比重は意外に重く、レベルと比較すると「レベル<特徴」くらいあります。そのため極端な話、LvMaxの相手でも特徴が多ければ、英語が苦手という人でも会話が成立します。
#会話相手の特徴:
1.共通の話題
共通の話題を持っている相手だと、求められる英会話のレベルがグンと下がります。普段は英語苦手でも、同じ趣味を持ってる相手なら何となく言ってることがわかる人は多いはず。
2.場所
話している場所が日本なのかそれとも国外なのかでだいぶ変わってきます。わざわざ海外に来てまで自分の国にいる時と同じような態度を取る人は殆どいません。
日本にいる外国人は大抵日本人に対して遠慮してくれるため、英会話中に文法間違えたり発音が変でも相手の言おうとしてることを理解しようとしてくれます。
3.第1言語が英語かそうでないか
英語圏に住んでる英語のネイティブは英語しか知らないため、相手の言ってる事がわからないと「何言ってるかわからない!」と言って会話を終わらせてしまいます。
ただ、英語が第1言語でない、または英語ネイティブだけど他の言語圏に長く滞在したことある、という人はそこらへん考慮して会話してくれる傾向にあります。
4.相手のバックグラウンド
一口にネイティブといっても親の代で移住してきたり、英語教師が相手だと事情が変わってきます。外国人慣れしてたり、人を教える仕事をしてる人とは、会話を成立させやすい傾向にあります。
(外国人慣れしているという点では、ホストファミリーなんかも良い例ですね)
#自分の英語が海外でも通用するか簡単に確認する方法:
私がおすすめする簡単な方法は、「海外の映画・ドラマを字幕無しで見て、言ったことを文字起こしする」です。
殆どの映画・ドラマでは役者の英語訛り矯正等が配慮されているため、かなり聞き取り安い英語でセリフを言っています。
また、ストーリーからも相手の言っていることが推測できたりするので、そこもポイントが高いですね。
専門的な英単語(医学用語とか)まではわからなくても、繰り返し聞いているうちに言っている事がわかるようになるはずです。
文字に起こしたら日本語字幕を表示させて自分が書いた文と比較してみましょう。多く一致していれば、それだけ海外でも会話に慣れやすいです。
#ハードルが高すぎるという方:
前述したように海外のドラマ・映画は発音に癖がなく、聞き取りやすい英語の場合がほとんどです。
しかし実際の英会話ではこれほど滑舌よく話すことはマレですし、加えてネイティブ独特の言い回しだったりスラングが入ってきます。
そのため、上記の文字起こしはあくまで「本番前の練習」と捉えてください。
※都内の英会話コミュニティで英語のネイティブスピーカーと話してみる手もありますが、前述の特徴の影響で実際に海外で求められるよりは大分優しいレベルになります。
#オススメの英語勉強法:
私のオススメする英語勉強法はYoutubeで外国人による日本アニメのレビュー・リアクション動画を見る事です。
アニメという共通の話題があり、滑舌とか気にせず発音するネイティブスピーカーから、前述のネイティブ独特の言い回しやスラングが聞けます。
何よりも自分が好きな作品を海外の人が楽しそうに見たりコメントしている動画は、見ているこちらまで楽しくなってきます。
字幕が無いことが欠点ですが、それでも今まで試した方法の中で一番オススメできる方法です。
#最後に:
結局語学力というのは絶対的ではなく相対的に決まってきます。会話が成立する時というのは、会話した相手やその時の状況等、様々な要因があります。
そのため「外国人に道を聞かれて答えられたから自分の英語は完璧!」というようなことはなく、地道により多くの人と話すのがその人の英会話力を測る一番優れた方法になります。
自分の英語に自信があるというエンジニアは、英会話コミュニティに足を運んでみたり、TOEFLなんかのSpeakingのある英語試験を受けてみたり、とにかく行動に移しましょう。
いくらエンジニア同士で語学力を測っても、それは正確な測定結果にはつながりません。