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被害者のいない事件。犯人はシステム?それとも運用?

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初めに

先日いつものように某アパレルサイトで買い物をしました。購入時は荷物の受け取り方法を【コンビニ受け取り】に指定していたのですが、先方の手違いがあったため、【住所配送】に無料で変更してもらえる事になりました。
不満はありませんでしたが、よくよく考えてみるとそこに至るまでの経緯にいくつか疑問点が湧いてきたので、ミステリー作品っぽく記事をまとめてみました。

登場人物

Aさん:筆者のことですが、ミステリーっぽいのでこの呼び方で統一します。

背景

Aさんは某大手アパレルサイトで冬服を大量に購入しました。いつものように受け取り方法について【コンビニ受け取り】を選択し、最寄りのコンビニを受け取り場所に指定しました。
【コンビニ受け取り】を指定した場合、通常購入日から2〜8日の配送予定日内に商品がコンビニ店で受け取りが可能になります。

しかし、Aさんが購入してから2日ほど経ってカスタマーセンターから以下のメールが届きました。

A様

この度、ご注文いただきました商品について【コンビニ受け取り】のご希望を承っておりますが、
梱包サイズのご利用条件を満たしていなかったため【コンビニ受け取り】の対象外となっております。

<ご利用条件>
・梱包サイズが130㎝以下の箱に入るご注文

お客様のご要望に沿えず、誠に申し訳ございません。
大変恐縮ではございますが、上記ご注文に関しましては、
【住所配送】にてお届けの手配を致します。

【配送について】
・お届け予定日は本日より2〜3日内を予定しております。
 物量や交通状況等によりましては、通常より、お時間をいただく場合があります。

自宅で待機しなくてはいけなくなったものの、Aさんは予定よりも早く商品を受け取る事ができて大喜びでした。
2日後、無事に商品も届きサービスには満足していたのですが、なぜ【住所配送】に変更になったのかよくよく考えてみると、おかしな点が幾つかあったことに気がつきました。

不可解な点① システムの問題?

某アパレルサイトでは、ユーザーは梱包サイズを指定することはありません。どの商品をどれだけ買おうがコンビニ受け取りは常に選択できてしまいます。
そのため例えば「同じ数量の服を買ったけれど、前回は夏服だったから小さい梱包サイズで済んだけど、今回は冬服だったから大きい梱包サイズが必要になった」というケースは十分考えられます。
ですので購入した服の種類と数によってそもそも【コンビニ受け取り】は指定できないようにするのがシステムとしてあるべき姿になります
今回Aさんが【コンビニ受け取り】できなかったのは、システム上の問題ではないか?という謎です。

不可解な点② 運用の問題?「<ご利用条件>」について。

メールに書かれている「<ご利用条件>」についてですが、Aさんがサイトを調べても「・梱包サイズが130㎝以下の箱に入るご注文」は見つかりませんでした。
そのため「顧客が購入した商品をどういった箱にいくつ詰めるかは従業員の判断」になります。
仮にも大手企業なのでしっかりしたマニュアルがあるはずだし、今回のような間違えやすいケースに対して「箱のサイズを間違えたら会社負担で【住所配送】に変更する」なんて運用をしているとは考えにくいのです。

不可解な点③ 運用の問題?なぜ詰め直さなかったのか?

最大の謎がこれです。今回の事件、メールを送る前に違うサイズの箱に詰め直せば全て解決していたのです
箱のサイズを間違えるといったヒューマンエラーは予想できる範囲なので、運用上何かしらの対策はあってもおかしくはないのです。

不可解な点④ 運用の問題?もう一回送り直せば間に合ったのではないか?

Aさんの商品の受け取予定日は【コンビニ受け取り】の場合は購入日から2〜8日内でした。今回【住所配送】になったので受け取り予定日は購入日から4〜5日内になりました。
つまり、もう一回箱に詰め直して送り直したとしても、本来の予定日内に間に合ったのではないか?という謎です。

結論

今回の事件では被害者は存在しません。繰り返しになりますが、Aさんは某アパレルサイトのサービスに満足しています。
ただ、どうやったら今回の事件を未然に防ぐことができたのかを考えた時に、システム上の問題なのかそれとも運用上の問題なのか想像がつかない点がいくつかありました。
今回の事件は解決される事は無いでしょう。ですが自分で解決案をいくつか想定しておくことは、エンジニアとして有意義なのではないかと思うのです。

おまけ

【コンビニ受け取り】の場合、配送予定日の情報と出荷準備完了のメールは貰えるのですが、「コンビニに商品が届いた」というメールはもらえません。
また、コンビニでは通常決められた時間に運送会社が来て荷物の受け渡しが行われます(一日最後の受け渡しは17時、等)。
そのため「メールが送られても実際に商品を受け取れるのはだいたい翌日」というのが現状です。
こっちの事件は解決して欲しいところです。。。

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