最近生成AIの調教をやってました。
ざっくり書くとプロンプトを書いて、コンサル仕事やデータ分析など知的労働をやってもらおうみたいな試みです。
生成AIのポンコツぶりにびっくりしました。
いえ、正確にかくと、プロンプトの工夫を頑張れば精度は上がっていくのですが、かなり心的負担が大きいです。
まずやって欲しいことをやってくれない。昨日できていたことが今日はできない。プロンプトを頑張って工夫すれば精度は上がるものの決して100%にはならない。プロンプトを長く細かく書きすぎると汎用性がなくなったり保守性に課題が生まれる。etc
AIがポンコツなのはまあ良いのですが、プロンプトを工夫すれば精度が上がっていくのもあり、「生成AIが目標を達成できないのは、プロンプトを書く私の指示が悪いから」という論理になり、新人教育なんてやったことはないですが、「新人の成績が悪いのはマネージャーのお前の責任」と言われる気持ちを味わうことができました。
思うにIQ110レベルの、ちょっと難しい仕事をやらせようとするからフラストレーションがたまるのだと仮定します。AIの間違えはなくならないし、答えがあってるか専門人材のチェック工数はかかります。
個人的にはIQ80-100レベルの、誰にでもできる作業を無限にやってもらえることに価値があるのだと思っています。
そこで、語学に注目してみました。極論を言えば、アメリカで育てばIQ関係なくほぼ100%英語ができるようになります。語学翻訳と生成AIは相性が良いのではないか?と仮説を立ててみました。
以前趣味で英文をAIが朗読したものを音源化するサイトを作ってました。
それに今回改修を加えます。日本語の乳児絵本の日本語を打ち込むと、chatGPTのAPIを呼び出し、英文に翻訳してもらうようにしました。
さて、どういうレベルなのか、見るべきポイントを書いてみます。
1、文法的な正しさ
2、幼児語という専門(?)用語の翻訳
3、比喩など文学表現や主語など含めた、文脈の正しさ
4、擬音語、擬態語
5、リズム感、音読のやりやすさ
本来であれば実験して数量的・客観的に見るべきですが、そこまでやる気はなかったので、完全に私個人の感覚で判断してみました。
個人的には1、2、3、4の観点では80点くらいの満足度でした。例えば「あおむしくん」を「Blue caterpillar」と訳してしまう、みたいな凡ミスはありますが、全体的に満足できるものでした。ちなみに生成AI以前のAIだと2、3、4の観点がめちゃくちゃだったので、すごい進化です。
5のリズム感や音読のやりやすさに関しては、うまく言語化できないのですが、本物の英語絵本の文章とは違う、違和感みたいなものがありました。あえて例えると英文をそっくりそのまま翻訳した日本語の文章を読むような違和感(というのもなんとなく違う気がしますが)。英語力を高めるほどこの違和感は上がるんじゃないかと思ってます。
私が専門?のデータ分析部門で生成AIに不満を持つように、翻訳の専門家にとっては生成AIの翻訳に不満を持つんだろうなーという感想を持ちました。そういう意味で、語学がIQ80-100のレベルの分野という仮説は大分間違っていると言えそうです。
でも翻訳の素人としては、今回の出来に満足してます。
生成した英文はそのままAIに朗読してもらい、音源を作成した後は、カメレオンリーダーというおもちゃと連携させてます。
カメレオンシールにそれぞれの音声を連携させて、カメレオンペンでシールをタッチすると、対応する音源が流れ出す仕組みです。乳児絵本の表紙にシールを貼り付けて、子供が自分で英文を聞けるようにしました。わりと楽しく遊んでいるようです。
作ったサイトも置いておきます。
ユーザー登録の際には「747487」という招待コードを入力してください。
本の著作権などグレーな部分もあるので、研究・教育以外の用途に使わないでくださいね。