はじめに
2020年の1月にswiftを勉強しはじめ、2022年7月までの2年半で、4つ個人アプリをリリースしました。
しかし、不労所得を稼げるまで成功してないので、一度反省と分析をしようと思います。
あわよくば宣伝も兼ねてます。この記事でダウンロードが増えるといいなあ。
Poemy ~古今和歌集~
最初に作ったアプリです。2020年1月から3ヶ月間swiftの会社で研修を受けてました。自宅では復習を兼ねて、コードをそっくりそのまま自分のPCで再現しました。
このころはバズろうという意識より、自分の趣味全開のアプリを作れるのが嬉しかった時期です。前職の関係で古今和歌集が好きだったので、古今和歌集の歌を楽しめるアプリです。当時知り合いが手紙やメールに和歌を添えてくれていたのですが、おしゃれなやりとりが嬉しい反面、返歌のための和歌を探すのが面倒だなーと思っていたので、今の自分の気分にピッタリな和歌を検索できるアプリが欲しいと思っていました。
「ニート」「長生き」「夏」など特定のキーワードから、それらのテーマにあった和歌を見つけることができます。
技術要素
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firebase + GAS
データベース情報をグーグルスプレッドシートでまとめ、GASを使ってfirebaseに流しました。 -
admob
広告をつけました。 -
SNSシェア機能 + deeplink
気に入った歌があればtwitterなどSNSでシェアし、投稿にappへのリンクを自動で付与して、古典クラスタ内で盛り上がってくれればなーと考えていましたが、deeplinkを当時実装できず断念。 -
app store公開に必要な宣伝資材
アイコンはCanvaというサービスで手作りしました。使い方の説明スクショはココナラでプロに頼んでみましたが、アプリの主旨を伝えられなかったせいか、クオリティは低め。キーノートで自作すればよかった。
→ firebaseさまさまです。初心者でも簡単に扱えるUI、読みやすいドキュメント、無料! firebaseがあればバックエンドいらないです。swiftで画面のUIを作り、データベースはスプレッドシートとfirebaseに委託しちゃいましょう。
反省と分析
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趣味に走りすぎて、一般受けはしなかった
twitterで古典クラスタに宣伝しまくって、大学教授や古典を教える高校の先生、年配の方には受けたけれど、そこで終了。継続率も低く、作った自分ですら1ヶ月後には使ってませんでした。(´ω`) -
コードを書くより、データを用意する方が数倍大変
古今和歌集約1000首のデータベースを作るのが大変すぎて400首ほどで断念しました。なので真の意味で完成はしてません。「アプリなんて誰でも作れる」の意味を、この時理解しました。コード自体はサクッと書けるのですが、本当に意味のある内容を生み出すのは相当難しいのです。 -
admobの広告料は雀の涙
1ヶ月につき多くて10円くらいの収益です。ユーザー数が少ないのも原因ですが、実装した意味はなかったです。
→ 不労所得にはならなかったけれど、欲しいアプリを作れるって最高だなと思いました。自分の中では一番成功したアプリです。
Cheat 古典文法
仕事の方で本格的にswiftを使ったアプリ開発が始まったので、継承やデリゲート、シングルトンなど、覚えたばかりのデザインパターンを試してみたく半年くらいかけて作っていました。
元々古典の教師をやっていたのですが、毎年毎年、授業で全く同じ内容の古典文法を教えることに飽きてました。古典文法のアプリやゲームがあれば、教師の私は仕事しなくてもすむのになーと考えて、プログラミングを始めたものです。夢くらい叶えとかないとな!と思って作成。
技術要素
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firebase + GAS
グーグルスプレッドシートに問題と解説を書いて、firebaseに流し込みます。 -
AWS lambda
宣伝を自動化できないかなと思って挑戦。一定時間ごとにtwitterの運用アカウントで「古典文法」「古典のテスト」などを含むつぶやきを検索して、自動でいいねする機能を作成しました。最初から「古典文法」に興味を持っているユーザーを狙っているので、運が良ければそこからダウンロードしてくれます。初心者でも一日あれば構築できるし、使用回数を制限すればほぼ無料で運用できるので、コスパ的におすすめです。
反省と分析
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ダウンロード数自体はそこそこ健闘。
AWS lambda以外でも、月間PV数30000ほどの教育系webサイトを自前で運用しており、その全ページにダウンロードリンクを貼ったところ、そこから流入はした模様。 -
とはいっても大手には勝てない
内容の問題も全て自作しましたが、質・量共に本場の教材会社には勝てません。上位互換のアプリがいくらでもあるのに、わざわざ自分のアプリを使うメリットは何か?と問われると...。 -
対象ユーザーが課金してくれない
ユーザーは課金してくれませんでした。メインユーザーが高校生なので当たり前です。不労所得を本気で狙うなら金持ちをターゲットにしないとだめですね。お金持ちはどんな場面でお金を使ってくれるのか、金持ちの興味や娯楽、考え方を学ぶ必要があるようです。(どこでそんなお金持ちと知り合えるんだろう🤔)
→ お金を産む仕組みを構築していないのが悪い。
自炊図鑑
仕事も慣れてきて2年目。マンネリ気分を打開すべく、新しい技術に触れてみたくて、flutterに挑戦してみました。ちょうどこのころ婚活をしており、それまでは家事をやるくらいならプログラミングの勉強をした方がマシ!と思っていましたが、婚活ではそんなクズ思考が許されるわけもなく。しょうがなく時短家事の研究を始めました。定食を10分で作る!という目標を立ててあれこれ時短料理の研究をしていたので、それを助けるアプリを作ろうと決めました。
時短料理の鍵の一つは「冷凍」でした。食材を大量に買って下拵えして冷凍。必要な時に必要な量だけ取り出して使えば、普段の調理に包丁は不要です。だいぶ時短できるようになり、しばらく運用してみましたが、問題は冷凍庫がぐちゃぐちゃになること。冷凍庫の在庫を自分しか把握できず、同居人一人で買い物ができない。必ず買い物に自分が付き添う必要があり面倒。そこで冷凍庫の在庫を一目で確認できるアプリがほしくて作りました。
技術要素
- flutter
iosとandroid、両方リリースできました。
反省と分析
- 我ながら使いにくい!
冷凍庫の在庫とアプリを連動するには、結局自分で冷凍庫を確認してアプリに入力する必要があり、その手間が面倒。どうせなら冷凍庫にIoT機能を搭載して、在庫の棚の重量が軽くなったらアプリに通知が飛んでくる、みたいな機能をつけないと、在庫管理の意味をなさない。
自分ですら使わないアプリが流行るわけない(´ω`) 家事系のアプリを作るならIoTの知識も欲しいところです。(ちなみにIoTに詳しい知り合いに聞いてみたら「冷凍庫を作るのは複雑なので無理だよ」と一蹴されたので、諦めました。)使ってくれるユーザー数も課金要素も0に近く、はっきり言って大失敗。
→ これまでのアプリは、結局自分でも使わないアプリになってしまったので、せめて自分が日常的に使うアプリを作ろう。世間の需要や課金要素は二の次。
かりん
テーマは「自分が日常的に使うアプリ」です。ちょうど子供が生まれることになったので、アルバムを作る手間を簡単にできないかなと思い製作。iPhoneで写真を撮るのは簡単ですが、現像してアルバムにするのはだいぶめんどくさいのです。ということで、写真や日記をiPhoneで作成し、それを自宅やコンビニで印刷できるアプリを作りました。
昔からブログやSNSでつらつら文章を書くのが好きだったのですが、そのデータはもはや残っていません。ちょっともったいないなーと思い、それを物理で残せるようなアプリでもあります。あとは読んだ本の一言感想、SNSで流れ行く作ってみたい料理のレシピや行ってみたいお店のメモなどなど。
これなら使う。実際に自分でも日常的に使うようになりました。なんとか使う人が増えればいいなあ。。。(宣伝)
技術要素
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Realm
複数の端末や、異なるユーザー間でデータを共有したい場合、クラウド上でデータベースを構築する必要があるのですが、写真データの通信量を計算すると個人アプリで払える運用料金ではないので、諦めて端末内で完結できるRealmを使ってデータベースとしています。 -
課金システム サブスクリプション
広告で利益を出すのは絶望的なので、サブスクリプションや消耗型課金システムをつけてみました。9割のユーザーは無料で使えるけれど、それでも物足りないというヘビーユーザーのためのサービスです。サブスクリプションは規約が厳しく、Apple審査で10回ほどリジェクトをくらいましたが、もはや執念で実装しました。
まとめ
自分の技術レベルで作れるアプリ、自分が作りたいアプリ、世間一般が欲しいアプリ、課金要素のあるアプリ。これらは全部質やベクトルが異なり、全て満たすのはハードルが高すぎました。
自分で企画するより、ココナラなどでアプリ開発を受託した方が稼げるのでは?とも思いましたが、相場をみると、1アプリ製作につき10万くらい?(確かココナラ運営に上納金として3割くらい払う必要があるのでもらえる金額はもっと少ないはず)いろんな意味で修羅の道っぽかったので諦めました。
まとめ: 自分にはお金を稼ぐ才能がないので、個人アプリで稼ぐことは諦めて、他の趣味を開拓しようと思います(´ω`) vtuberやメタバースでもやってみようかな。。。🤔