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株式会社ゆめみの23卒Advent Calendar 2023

Day 17

Rust を App Runner にデプロイしてみた

Last updated at Posted at 2023-12-16

YUMEMI New Grad Advent Calendar 2023

はじめに

社内研修で Rust を使って API サーバを構築する機会がありました
そのデプロイ先に AWS App Runner を用いたので,手順を備忘録として残してみます

App Runner の利用によって生じる料金について,公式の最新情報を参照してください

開発環境 / 使うもの

  • Apple M1 Pro
  • Rust v1.67
  • Axum v0.7.2

手順

作業の流れ

  1. Docker イメージの作成
  2. ECR にイメージをプッシュ
  3. App Runner の設定・起動

0. 今回動かすコード

今回は Axum 公式の Hello World を参考に動かしてみます
コードと依存関係はこんな感じです

cargo.toml
[package]
name = "app-runner-example"
version = "0.1.0"
edition = "2021"

[dependencies]
axum = "0.7.2"
tokio = { version = "1.35.0", features = ["full"] }
src/main.rs
use axum::{routing::get, Router};

#[tokio::main]
async fn main() {
    let app = Router::new().route("/", get(|| async { "Hello World!" }));

    let listener = tokio::net::TcpListener::bind("0.0.0.0:3000").await.unwrap();
    axum::serve(listener, app).await.unwrap();
}

1. Docker イメージの作成

Rust のコードを実行するためのイメージを作成します
上のコードを配置したディレクトリに,下記のような Dockerfile を配置します

Dockerfile
FROM rust:1.67 AS builder

WORKDIR /usr/src/app
COPY . .
RUN cargo build --release

# ---

FROM gcr.io/distroless/cc-debian12:latest

COPY --from=builder /usr/src/app/target/release/app-runner-example . 
ENTRYPOINT ["./app-runner-example"]

下記のコマンドでビルドします
ARM でビルドされたイメージは AppRunner では使えないようです
今回は ARM環境(M1 Mac) でビルドしたため,--platform を指定して x86 対応を行っています

ビルド時のコマンド
docker build -t app-runner-example --platform=linux/x86_64 .

一応ローカルで動作確認しておきます

動作テスト
docker run -dit -p 127.0.0.1:3000:3000 app-runner-example
curl localhost:3000  # Hello World! が出力されるはず

2. ECRへイメージをプッシュ

まず,AWS マネジメントコンソールから Elastic Container Registry を開きます
image.png

Private registry / repositories -> リポジトリを作成へ進みます
image.png
image.png

「リポジトリ名」を入力しリポジトリを作成します
image.png

作成したリポジトリ(app-runner-exaple)をクリックして詳細を表示します
スクリーンショット 2023-12-16 13.54.50.png

「プッシュコマンドの表示」をクリックします
image.png

表示されたコマンドのうち,2番目を除いて実行していきます
(2番目のビルドは先述した手順で実行済みです)

スクリーンショット 2023-12-16 14.02.14.png

コマンドを実行後,ページをリロードするとプッシュしたイメージが見れるはずです
image.png

3. App Runner の設定・起動

ここまでの手順で App Runner 上で動かすコードの準備が完了しました
ここから App Runner を設定していきます

AWS マネジメントコンソールから AWS App Runner を開きます
image.png

サイドメニューの「サービス」->「サービスの作成」と進みます
image.png
image.png

「ソース」の欄を設定していきます
冒頭2項目はそのまま,「コンテナイメージのURI」の「参照」をクリックします
image.png

表示されたポップアップから,先ほど作成した ECR のリポジトリを選択し「続行」します
image.png

次に「デプロイ設定」を行います
デプロイトリガーは説明の通り,デプロイを手動で行うか自動化するかを選択する項目です
ここではイメージがプッシュされたら自動デプロイする「自動」を選択し,「次へ」をクリックします
image.png

動作テスト用なので,CPU,メモリは最小に設定しています
また,ポートを忘れずに 3000 番に指定します
image.png

残りの項目はデフォルト設定として「次へ」をクリックします
確認画面の「作成とデプロイ」を押してデプロイを開始します
image.png

Operation in progressRunnig となるまで待ちます
image.png
image.png

表示されている「デフォルトドメイン」をクリックして Hello World! が表示されたら成功です

3.1 自動デプロイのテスト

ついでなので,イメージがプッシュされた時に自動デプロイがされるかも試します
Hello World! ver2と表示するように修正してみます

src/main.rs
use axum::{routing::get, Router};

#[tokio::main]
async fn main() {
-   let app = Router::new().route("/", get(|| async { "Hello World!" }));
+   let app = Router::new().route("/", get(|| async { "Hello World! ver2" }));

    let listener = tokio::net::TcpListener::bind("0.0.0.0:3000").await.unwrap();
    axum::serve(listener, app).await.unwrap();
}

ビルドしてプッシュします

docker build -t app-runner-example --platform=linux/x86_64 .
# ここから下は ECR の「プッシュコマンドの表示」を参照
docker tag app-runner-example:latest {AWS Account ID}.dkr.ecr.ap-northeast-1.amazonaws.com/app-runner-example:latest
docker push {AWS Account ID}.dkr.ecr.ap-northeast-1.amazonaws.com/app-runner-example:latest

イメージをプッシュすると,App Runner のデプロイが始まります
完了すると Hello World! ver2 に表示が変化していることが確認できます

4. リソースの削除

このままだと課金が続いてしまうので,作成したリソースを削除していきます

4.1 App Runner の削除

AppRunnerの詳細画面「アクション」から「削除」を選択し削除する
image.png

4.2 ECR の削除

先ほど作成したECRのリポジトリ一覧から,先ほど作成したリポジトリを削除する
スクリーンショット 2023-12-16 15.22.55.png

最後に

かなり簡単に Rust 製の API をデプロイすることができました
GitHub Actions 等の利用でコードの更新時に自動デプロイを行うことも可能です

ARM の Docker イメージにも対応してくれると嬉しいなと思いました

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