目的
configureスクリプトでMakefileを生成してビルド/インストールする場合、
- ソースを取得し、
- ./configureでMakefileを生成し、
- makeでビルドし、
- make installでインストール完了。
しかし、gccには./configureの追加オプションや追加の手順があるため、
gccをソースからビルド/インストールする手順をここに記す。
1. ソースを取得
https://gcc.gnu.org/mirrors.html
を参考にソースを取得したいURLを選択。
ftp.tsukuba.wide.ad.jpからgcc-4.8.5をダウンロード
wget http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/software/gcc/releases/gcc-4.8.5/gcc-4.8.5.tar.gz
2. 圧縮ファイルを解凍し、移動
tar xzf gcc-4.8.5.tar.gz
cd gcc-4.8.5
3. gccのビルドに必要なモジュールをダウンロード
./contrib/download_prerequisites
4. ビルド用のディレクトリを作成し、移動
mkdir build
cd build
5. configureスクリプトを実行し、Makefileを生成
../configure --enable-languages=c,c++ --prefix=/usr/local --disable-bootstrap --disable-multilib
configureオプション
|オプション名|説明|
|---|---|
|--enable-languages|gccのビルド対象言語|
|--prefix|make install実行時のインストール先ディレクトリ|
|--disable-bootstrap|通常は3回ビルドを行って検証を行うが、ビルド時間短縮のため、1回だけにする|
|--disable-multilib|64bit環境だとgnu/stubs-32.hでエラーが発生するので、指定|
6. ビルド
make > /dev/null
標準出力のリダイレクト先を**/dev/null**にすることで
標準出力に表示される情報を抑制する
7. インストール
root権限を持つuserで実行
make install > /dev/null
8. 確認
/usr/local/bin/gcc -v
/usr/local/bin/g++ -v
ビルドしたバージョンと同じバージョンが表示されていれば、作業完了。