はじめに
4月に入社してから早くも一か月。暦通りのゴールデンウイークも終盤を迎え1、現在受講中の新人研修も折り返し地点に差し掛かろうとしています。
この記事では、そんな研修の中で私が感じたこと・学んだことを、来年新卒として入社を控えている学生さんや、同じ立場の新人エンジニアの方々に向けてまとめてみました。
自分自身の備忘録としての側面もありますので、もし「なるほど!」「わかる!」と感じていただけたら、ぜひ「いいね」やブックマークをしてもらえると嬉しいです。
記事の構成
この記事は、以下の3部構成でお届けする予定です。
1. モチベーション編 ← 今回はここ!
2. 技術編(配属後に役立つ技術スキルや勉強法など)
3. 非技術編(コミュニケーション、思考法、学習習慣など)
三行
- 楽しむこと
- 感謝の心と学ぶ姿勢
- 初心
モチベーション編
新人研修は心折れ研修
不安と期待が入り混じった4月上旬、マナー研修を経て技術研修へと移行した私は、開始2週間で心がポッキリと折れました。
世間では、4月1日時点で退職代行を使用し、新卒の何パーセントが――などと話題になっていた丁度その波が引いてまた襲ってきた頃合いです。2週間も経てば、早い人で慣れを実感し始める頃だそうで、私はそんな慣れに牙をむかれたのです。
学生時代の貯金はすぐに底をつく
IT系の企業への新卒就職率は、文系と理系がだいたい4:6の割合でいると私は思っています。そのうち、学生時代にプログラミング経験のある新入社員は、だいたい半分くらい。その内訳は、大卒・院卒、専門学校・短大、高専など幅広く、その中でも少し特殊な職業訓練校というところに通っていた私は、区分としては、専門(2年)に該当しました。
そんな私が訓練校でよく言われていたのは、「君たちは他所の専門学校生や大学生よりもできる!」という言葉。
実際、他の研修生よりはできるぞ!という自負もありましたし、研修先の講師の方にも、「訓練校出身の人は基礎ができていて安心」 と言われたほどです。自他ともに認める、他よりもできているというプライドがありました。
しかし、これはあくまで「過去に積み上げてきた努力」の貯金でしかなかったことをこの後知ることになります。
先ほど記述しましたが、プログラミング経験のある理系はそこそこいます。あくまで新人研修という名目なので、中には新卒ではなく、中途採用で今まで実務をこなしていた方も混ざっています。所詮我々はお山の大将なのです。今いる群れを離れれば、ちっぽけな井の中の蛙大海を知らずであることに変わりはないのです。
ここからが本題
新人研修は自信ズタボロ研修の間違いではないだろうか、というこの言葉ですが、これは貯金が底をついたときに出たものです。
誰もがきっと自分のやってきたことに誇りと自信をもって、臨んできていることと思います。しかし、上には上がいるのです。自社・他社同期しかり、講師の方しかり…。正直、自社・他社同期は「へぇ~すごいなぁ」で済ませて良いです。その中で、この人みたいになりたい! なんて思えたら奇跡なので。問題は実力も、頭脳も、経験値もたくさんある講師や上司の方です。
当たり前のことですが、エンジニア歴の違う彼らは身近な偉人なのです。いわば、生きた標本なのです。そんな彼らとの実力差なんて、皆まで言うなという感じだと思います。
ですが、ここで比べてしまうところが、青臭いというかなんというか…。自分自身のできないことをいとも簡単に解決されると、自分の知識でカバーできることであったのならば、なおさら…。なんでこんなこともできないのか、と自己嫌悪に陥ってしまったりすることも少なくないと思います。
ですが、それができるから講師が務まるのです。横目にコードをみただけである程度、何を書こうとしているのか理解ができてしまうから、誰かに教えられるのです。講師や上司だからといって、必ず実力が伴うとは限りませんが、少なくとも今の私達よりは秀でた部分があるはずなのです。
では、ここで、一か月経った今、心に響いた同期の言葉を皆さんに伝授します。
❝ オタクになれ ❞
「オタクになれって何? 時間外でも勉強しろってこと?」
そんな風に思われた方もいるかもしれません。けれど、それはちょっと違います。
この言葉は、一か月研修のあと、今はもう実務に入っている他社同期がくれた言葉です。彼はこう言いました。
『もし今、つらい・わからない・嫌いって感じているなら、まずはオタクになりましょう!』
皆さん。
推し活をするときは、まずはオタクになりますよね?
何かに夢中になるって、最初は"好き"とか"興味"から始まると思います。
誰だって、推しができたら情報を調べまくるし、深く知りたくなる。
それと同じで、「わからないなら、知ればいい。詳しくなければ、詳しくなればいい。」
難しい理屈じゃなくて、ただそれだけでいいんです。
…ねっ、ちょっとハードルが下がった気がしてきませんか?
自分なりのオタ活をしてみればいいのです。そうすれば、おのずと道が開けてきます。
「オタ活=好きなものを深掘ること」
オタ活って苦しいものではないはずなんです。だから、ここで覚えていてほしいのは、楽しい と思える気持ち。
勉強が嫌いでも、知らないことを知れるのは面白いですよね!
小さな機能でも、自分で書いたコードが動いた時、「すごい!すごい!」って心が躍ったりしましたよね!
……その時の気持ち、今もちゃんと胸にありますか?
だからこそ、いま改めて自分自身に問いかけてみてほしいのです。
あなたはどうしてIT分野を選んだのですか?
実はこれは、私が面接で聞かれた言葉になります。
どんな理由でもいいんです。「なんとなくITってかっこいいと思った」「手に職をつけたかった」「ゲームが好きだから」など、大なり小なり皆さん、この道に進むきっかけはあったと思います。
どんなに小さなきっかけだとしても、それがあなたの原点で、今のあなたを奮い立たせる原動力となるのです。
道に迷ったら、その原点に立ち返ってみましょう。
初心を思い出すことは、前に進む力になります。
誰だって最初は、何もわからないひよっこだったはずです。
でも、少しずつ前に進めば、それは立派な成長です。
最後に、先輩社員の言葉を借りて締めくくります。
『使えるリソース(人・時間)をうまく活用なさい』
先輩たちは、あなたの味方です。
あなたのことを考えてくれている周りの大人たちも、あなたの味方です。
今、あなたの走っているレールの上には大きな岩があって、それが行く手をふさいでいるかもしれません。
今ある力では、その岩をどかすことはできないかもしれない。そもそも岩のある道を選んでしまったのが、間違いだったのかもしれない、なんて思ってしまうこともあるかもしれない。
でも、それは今あなたが、自分一人でどうにかしようとしているから、どうしようもないんです。
一人で抱え込まず、頼って、聞いて、学んでください。
そして何より、楽しむ心・感謝の心・初心を忘れないでくださいね。
まとめ
- 楽しむこと
- 学ぶことそのものを楽しもう!
- 感謝の心と学ぶ姿勢
- 謙虚に、でも堂々と。
- 初心
- あの時のワクワク、今も胸にありますか?
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執筆日が5月5日、公開日が5月18日ですので、やや時候の挨拶としてはズレがあります。 ↩