読んだ本
感想
SQL緊急救命室という病院の診療科にやってくるクエリ(患者)をメンバー3人で直していくという会話形式でまとまっていて読みやすい。読み終えたあと知ったのだが、2012年頃のWEB連載を加筆した内容みたいだ。記載されている技術的内容には関係ない話だが、少し前時代的な空気を感じた理由が分かった。
モダンSQLの必須技術として、CASE式とウィンドウ関数の説明から始まり、それらを使ってどう改善できるのかが解説されていく。CASE式は使っていたが、到底使いこなせているとは言えない状況だったので学びが多かった。そしてウィンドウ関数についてはほとんど使ったことがない状態で、学び直しの大切さが身にしみて分かった。実務ではDB負荷を限界まで下げる必要があり、本書ではアンチパターンだったが手続き的にアプリケーション側で処理することが多かった。そのためか、8章で扱われているHAVINGなど、データベースを集合指向で考える能力が低いことが再認識できた。
良かったと思う点として、特定のベンダーに依存しないように書かれているのが良かった。普段はMySQLを使うことが多いが、他のRDBを使うことになっても活かせる知識が学べたのはありがたかった。章末に演習問題があるのだが、回答が本の末尾に記載されていて、電子だと読み辛かったので紙の本をおすすめしたい。
おすすめの人
- SQLを業務で使っているが、習得してから時間が経っている人
次に読むなら
- 著者が読書ガイドマップを作ってくれていたので参考にしたい