背景
個人的なことですが,2016年に,仮想マシンにいろいろなアプリを入れて動作確認をしていました.
いろいろなアプリを簡単に管理するために,RancherOSを使ってみようと思いました.
関連記事
RancherOSの日本語の記事を参考にしました.
【Docker】RancherOSで本格的な自宅サーバーを構築しよう(1) ~ 要件と構成 ~
RancherOSをCDブートで運用
Rancher自体の説明は次のスライドがおもしろかったです.
インフラエンジニアのためのRancherを使ったDocker運用入門
他にもDockerのわかりやすい説明がSlideShareにあり,読ませていただいています.
役に立つ情報を公開されている方々に,感謝しています.
目標
次の状況を目標として環境を作る.
- VMWare上でRancherOSが動作している
- ISOからブートとする
- Rancherの管理画面に普通のブラウザからアクセスできる
バージョン等
VMWare
VMWare Fusion 8.1.1を使っています.
RancherOS
次のアドレスから2017年1月3日にダウンロードしたもの(v0.7.1, md5=eb58ac4958cf66bb9c2675cd7e565419)
https://releases.rancher.com/os/latest/rancheros.iso
その他
docker pull
的なものによってダウンロードされたデータもあるでしょうがこの日の前後に作業をしました.
手順
1. VMWareの設定
仮想マシンは次のようなところを設定しました.
値 | |
---|---|
メモリ | 4,096MB |
ネットワークアダプタ | 自動検出 |
CD/DVD | rancheros.iso |
起動ディスク | CD/DVD |
ハードディスクバスタイプ | IDE |
ハードディスクサイズ | 20GB |
2. ファイルシステムの作成
ISOからブートだと何もしないとHDDを使ってくれないため,アプリのインストール時に容量不足が発生しました.そこで,HDDを使ってくれるような設定をします.
次のように入力します(1行目でパーティション作成,2行目で再起動).
sudo mkfs.ext4 -L B2D_STATE /dev/sda
sudo reboot
注意
ドキュメントには次のように書いてあります.ここではパーティションのラベルをRANCHER_STATE
にするようにと書いてあります.私の場合はRANCHER_STATE
としてもだめでしたが,B2D_STATE
としたところ,うまくできました.
If you are running from the ISO, RancherOS will be running from memory. All downloaded Docker images, for example, will be stored in a ramdisk and will be lost after the server is rebooted. You can create a file system with the label RANCHER_STATE to instruct RancherOS to use that partition to store state.
再起動時に次のメッセージが表示されれば設定は成功です.
INFO[0000] Mounting state device /dev/sda to /state
また,_
という文字はUS配列ではShift + -
で入力できました.
3. ターミナルから入る
普段使っているターミナルから操作できるように,sshの設定を行いました.
ssh_configの編集
/etc/ssh/ssh_config
の25行目に次の行があるので,先頭の#
記号を削除する.
# PasswordAuthentication yes
パスワードの設定
次のように入力してパスワードを設定します.
[rancher@rancher ~]$ sudo passwd rancher
Changing password for rancher
New password: (rancherと入力)
Bad password: similar to username
Retype password: (rancherと入力)
passwd: password for rancher changed by root
[rancher@rancher ~]$
ターミナルから接続
私は普段ssh
コマンドで接続しますので,次のようにします.
$ ssh (IPアドレス) -l rancher
The authenticity of host '(IPアドレス)' can't be established.
ECDSA key fingerprint is (略).
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes
Warning: Permanently added '(IPアドレス)' (ECDSA) to the list of known hosts.
rancher@(IPアドレス)'s password: (rancherと入力)
[rancher@rancher ~]$
5. rancher/serverを起動
次のコマンドで起動できます.
docker run -d -p 8080:8080 rancher/server
6. Rancher画面を表示
しばらくしたら,ブラウザのアドレス欄に次のように入力し,Rancherの画面が表示されることを確認します.
http://(IPアドレス):8080/