ソルトハッシュとは
ソルトハッシュとは、パスワードなどの機密情報をハッシュ化する際にランダムな文字列を追加し、機密情報の解読をより困難にするためのデータです。ハッシュ化ソルトは、機密情報が盗まれた場合でも、攻撃者にとって正しい機密情報を推測することが難しくなります。
例えば、パスワードをハッシュ化する場合、パスワードとハッシュ化ソルトを結合した文字列をハッシュ関数に入力し、ハッシュ値を生成します。このようにすることで、同じパスワードでも異なるハッシュ値が生成されるため、パスワードを知っていても、ハッシュ値から元のパスワードを復元することは困難になります。
nodejsによるソルトハッシュ
const crypto = require('crypto');
// ランダムな16バイトのソルトを生成する
const salt = crypto.randomBytes(16).toString('hex');
// ソルト化するパスワード
const password = 'password123';
// パスワードとソルトを結合する
const saltedPassword = password + salt;
// SHA256ハッシュ関数を使用して、ソルトとパスワードを混ぜ合わせてハッシュ化する
const hashedPassword = crypto.createHash('sha256').update(saltedPassword).digest('hex');
console.log('ソルト:', salt);
console.log('ソルト化されたパスワード:', saltedPassword);
console.log('ソルト化されたパスワードのハッシュ値:', hashedPassword);
上記の例では、crypto.randomBytes()メソッドを使用して、ランダムな16バイトのソルトを生成します。次に、パスワードとソルトを結合し、新しい文字列を形成します。その後、SHA256ハッシュ関数を使用して、新しい文字列をハッシュ化し、最終的なソルト化されたパスワードのハッシュ値を得ます。
注意点として、パスワードの検証時に同じソルトを使用するため、生成されたソルトをデータベースなどに保存しておく必要があります。パスワードの検証時には、ユーザーが入力したパスワードと保存されたソルトを結合し、同じハッシュアルゴリズムと同じソルトを使用してハッシュ化する必要があります。
以下は、パスワードを検証する例です。
// データベースから取得した保存されたパスワードのハッシュ値とソルト
const storedHashedPassword = 'c684b07e9d69ef37f1352c78b8c590b17beaa1f85b44d176fbb79c9b66fb786d';
const storedSalt = 'b25c508e97486ccf62c1d26177d4f4f3';
// ユーザーが入力したパスワード
const userPassword = 'password123';
// ユーザーが入力したパスワードとソルトを結合する
const userSaltedPassword = userPassword + storedSalt;
// SHA256ハッシュ関数を使用して、ソルトとパスワードを混ぜ合わせてハッシュ化する
const userHashedPassword = crypto.createHash('sha256').update(userSaltedPassword).digest('hex');
// ユーザーが入力したパスワードを照合する
if (userHashedPassword === storedHashedPassword) {
console.log('一致する');
} else {
console.log('一致しない');
}