Oracle Enterprise Editionには、性能分析を行うためのさまざまなデフォルト機能が用意されています。主なものは以下の通りです。
1. Automatic Workload Repository (AWR)
Oracleデータベースのパフォーマンスデータを自動的に収集し、レポートを生成します。AWRレポートを用いることで、データベースのパフォーマンスの変化や問題の兆候を把握できます。
2. Automatic Database Diagnostic Monitor (ADDM)
AWRデータをもとに、データベースのパフォーマンスに関する診断を自動で行い、問題の原因と推奨される解決策を提供します。
3. SQL Trace/10046イベント
SQL実行の詳細なトレースを行うことで、クエリの実行計画やリソース消費を詳細に分析できます。これを使うことで、特定のSQL文がどのようにリソースを消費しているかを分析できます。
4. SQL Performance Analyzer (SPA)
SQLの変更がパフォーマンスに与える影響を事前に評価できます。これにより、SQL文の最適化やチューニングの結果を評価するのに役立ちます。
5. Real-Time SQL Monitoring
実行中のSQL文の進行状況とリソース消費をリアルタイムで監視します。これは、長時間実行されているSQLのボトルネックを特定するのに役立ちます。
6. ASH (Active Session History)
現在アクティブなセッションの詳細をリアルタイムで把握することができ、データベース内のリソース消費や待機イベントをリアルタイムに監視できます。
これらの機能を活用することで、Oracleデータベースのパフォーマンス問題の診断、チューニング、および最適化を効率的に行うことができます。