TL;DR
Rubocopはキャッシュファイルを生成し、2回目以降は差分スキャンをおこないます。GiuHub Actionsのキャッシュ機能で、キャッシュファイルを保持すると実行時間を大きく削減できます。
Rubocopのキャッシュ
Rubocopはスキャンを高速化するため、実行後にホームディレクトリの.cache
以下にキャッシュファイルを生成します。ルールに変更がない場合、2回目以降のスキャンでは変更されたファイルのみ検査します。
GitHub Actionsは環境が毎回クリアされるため、GitHub Actiosのキャッシュ機能を使って、Rubocopのキャッシュファイルを流用できるようにします。
設定例(抜粋)
- name: Cache rubocop
uses: actions/cache@v1
with:
path: ~/.cache/rubocop_cache
key: ${{ runner.os }}-rubocop-${{ github.head_ref }}
restore-keys: |
${{ runner.os }}-rubocop-
${{ runner.os }}-rubocop-${{ github.base_ref }}
${{ runner.os }}-rubocop-${{ hashFiles('**/.rubocop.yml') }}
- name: Rubocop
run: bundle exec rubocop --parallel
設定内容
Rubocopの前に指定します。キャッシュのキーワードを何にするかという問題がありますが、プルリクエストをトリガーに動かしているので、"ソースブランチ名">"ターゲットブランチ名">"rubocop.ymlのハッシュ"という順番で指定しています。
なるべくキャッシュを有効に使いたいところですが、キャッシュ生成時と現在のコード差分が大きくなると、結局スキャンするファイル数が増えてしまいます。
そこで、通常はソースブランチ名をキーにキャッシュし、はじめて実行するブランチの場合は、ターゲットブランチのキャッシュを使い回します。ターゲットブランチのキャッシュもない場合は、.rubocop.yml
のハッシュをキーにしたキャッシュを使います。
これにより、ブランチ単位で違うキャッシュを使って、効率的にテストできます。
--parallelオプション
本筋とは関係ありませんが、rubocopに--parallel
オプションを付与すると並列実行されます。
GitHub Actionsが実行される環境は2vCPUなので速くなります。
効果
差分がないコードで実行してみました。