はじめに
こんにちは!私は個人でVibecodingによってWebアプリを作成し公開しています。
「このタスクリスト、チームで共有するほどじゃないんだよな…」
「頭の中のアイデアを、誰にも見られず、こっそりマインドマップで整理したい」
「自分だけのプロジェクト進捗をガントチャートで管理したいけど、クラウドサービスに登録するのはちょっと…」
そんな個人的な思いから、ブラウザだけで完結する、登録不要・無料のビジネス系Webアプリをコツコツと8つまで作りました。
インストール不要で、リンクを開けばすぐに使えます。データはあなたのPCに保存・読込するだけ。いわば、あなた専用の安全な「デジタル文房具セット」です。
付箋 / ガントチャート / カンバンボード / スケジュールチェック / マインドマップ / 週間ToDoカレンダー / アサイン管理 / 月次作業時間トラッカー
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私のアプリはサーバーにデータを一切送らないので、その点での情報漏洩リスクはありません。
…しかし、それでも私は、各アプリの説明ページに少しだけ堅苦しい「注意書き(利用規約)」を添えています。なぜでしょうか?
「ただのメモ帳」と何が違うのか?
この疑問が、すべての始まりでした。
パソコンのメモ帳で個人情報を書いてローカルに保存するのと、私のWebアプリでデータを作ってローカルに保存するのと、一体何が違うんだろう?
ファイルをメールで誤送信すれば情報が漏れるリスクは、どちらも同じです。そう考えると、Webアプリだからといって神経質になる必要はないように思えます。
でも、そこには一つだけ、決定的で、とても大切な違いがありました。
それは、データをどう扱うか、という根本的な仕組みの違いです。
メモ帳は、ファイルの中身をただの「文字」として画面に映し出すだけ。とてもシンプルです。
一方で、私のWebアプリたちは、あなたが読み込んだファイルを「タスク」や「チャートの予定」として解釈します。そして、その解釈に基づいて、美しいカンバンボードやガントチャートを動的に描き出すのです。
つまり、Webアプリにとって、外部から読み込むデータは、アプリの動作を直接コントロールできる「命令書」になり得るのです。
目に見えない「命令書」がもたらすリスク
もし、あなたがインターネットで見つけた、出所不明の「便利なテンプレートファイル」を私のアプリで読み込んだとしたら…?
そのファイルが、実は悪意を持って作られた「偽の命令書」だった場合、二つの困ったことが起こる可能性があります。
一つは、アプリが予期せぬ動作をすること。偽の命令書を解釈しようとしたアプリは混乱し、フリーズしたり、最悪の場合、あなたが苦労して入力したデータがすべて消えてしまったりするかもしれません。
もう一つは、より深刻なセキュリティ上の問題です。偽の命令書に巧妙に仕込まれた「悪意のある命令」が、あなたのブラウザ上で勝手に実行されてしまう可能性があります。ローカルで完結するアプリであっても、あなたの知らないうちに、アプリが保持している別の情報が盗まれてしまう危険性もゼロではないのです。
ユーザーの皆さんにとっては、どちらも「ファイルを読み込んだだけ」のつもりなのに、です。
結論:過剰かもしれない、でも誠実でありたい
このリスクは、直感的に分かりにくい。
だからこそ、作成者として、正直に、そして分かりやすく伝える責任があると思いました。
私が各アプリの利用規約に、
「信頼できない第三者が作成したファイルや、出所が不明なファイルは読み込まないでください」
という一文を添えているのは、単なる責任逃れのためではありません。
これは、この便利な道具たちを、皆さんに安心して、そして長く使い続けていただくための、作成者としての心からのお願いです。
それは「過剰な注意書き」ではなく、「誠実なリスクコミュニケーション」だと、私は信じています。
いつか、こんなことを気にしなくても良いほどテクノロジーが安全になる日を夢見つつ、今は、作成者としてできる限りのことをしたい。そんな思いで、この記事を書きました。
最後に
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
もしこの記事やアプリに共感していただけたら、ぜひ一度、あなたの「自分だけの仕事場」として触ってみてください。そして、フィードバックやご意見などいただけると、とても嬉しいです!