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スマートフォンのマナーモードの終焉

Last updated at Posted at 2021-01-18

概要

スマートフォンの時代になってから早10年あまりになるが。今現在スマートフォンに実装されている マナーモード は実装が誤っている。 あれは マナーモード ではない。Androidには正しい マナーモード が実装されておらず、ずっと勘違いをされている。iPhoneでは 消音モードマナーモード としている節もある。 そして、最近のスマートフォンでは、ガラケー時代に形作られた日本式の正しい マナーモード を、 富士通 端末のみが実装を続けていた。

私は、その マナーモード を求めて、 富士通 端末を購入してきていたが。最近購入した、docomo F-41Aでは マナーモード が死んでいた。。。

富士通マナーモード の最後の砦である。 富士通マナーモード を辞められてしまうと、もうスマートフォンには マナーモード は望めないだろう。。。しかし、ネットで マナーモード について検索をすると、誤った マナーモード の話ばかりが散見され、 富士通 が実装を続けてきた正しい マナーモード についての 認知度は皆無に等しい 。。。そりゃこんだけ評価されていなければ、実装を辞めても仕方ないが。。。

そんな嘆きとともに、 日本式の正しい マナーモード とは何か。なぜ今のスマートフォンの マナーモード 実装は間違っているのか、などを記したい。

そして、またスマートフォンに、正しい マナーモード が復活・普及してくれることを望みたい。

ビバ!マナーモード

※ 以下ではiPhoneの 消音モード も関連して記載する

(余談) 私の携帯購入遍歴

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image.jpg
※ (2021年3月) 購入端末が増えたので、表を更新しました。
※ (2021年4月) 購入端末が増えたので、表を更新しました。

当方i-mode大好き人間。ガラケー当時は特に、ワンタッチ改行、ワンタッチ スペース、英数カナ変換、マルチタスク、レスポンスを重要視し、Panasonic端末を愛用していた。

現在現役で使っているのは、SC-02EARROWS M04 PREMIUMSO-02KiPhone SE の4端末に加え、新端末の F-41A

正しい マナーモード について

image.png
日本国内ではずっと、こんなアイコンで表現されているもの。

マナーモードとは、携帯電話において周囲の状況に応じ、着信音やバイブレータなどを設定できる機能のことを指す。NTT DoCoMo P201 HYPERにて、バイブレータONと着信音・ボタン操作音OFFを一度に設定できる機能として「マナー」ボタンとともに実装された。

第2世代 mova時代からある歴史ある機能。

マナーモード の目的

① 公共機関や職場など周囲環境に配慮し、音が鳴らない様にする

そもそもの マナー としての側面としては、鳴らすべきではないシーンで鳴らない様にすること。決して、自身が 鳴らしたい / 鳴らしたくないではない。

(『 最近の人は電車の中で鳴ってしまっても恥ずかしくないのでは? 』と言う意見を個人的に耳にしたことがあるのだが、マナーは自身が恥ずかしいか否かで必要性が判断されるものではない。)

② 優先度に応じては鳴動を行う

マナーモード はあくまで周囲環境への配慮が主目的であり、当然その間の通知は受け取る必要がある。なので当然、 バイブレーション は制限されない。また、アラームなどには マナーモード より優先される設定があり、マナーモード 中でも、優先度によっては音を鳴らすこと出来た。

これにより、 1日中、マナーモードから設定を切り替えること無く利用することが出来た

マナーモード に必要な実装

① OSが音量とは異なる、より低レイヤーで出力制御を行うスイッチ

あくまで状況によって 内蔵スピーカーへの出力を制限する ことが効能である。したがって、音量値には干渉しない。例えば、音量が 5(仮値) で設定されていても、マナーモードON の場合は 音が鳴らない し、音量値の変更だけは依然可能である。マナーモードOFF にすることで、従来の音量値で 音が出力される

② 切り替えは ロック式スイッチ である

マナーモード を切り替えるための操作は、ある程度コストが必要とするべきである。これまでの多かったのは :hash: の長押しや、通知領域での切り替えなど。

これだけだと何ら ロック式 とは感じないが。 ただ、音量ボタンを押下するだけで容易に変化してしまう 様な、容易に設定が変わって音が出てしまうのは、操作コストが低く NG である。また、操作は既存音量にも影響を及ぼすため スイッチ ですらない。

③ 制御対象は内蔵スピーカーのみである

マナーモード 環境下でも通知などを受け取る必要があるため、バイブを制限は任意で選べる必要がある。

また、イヤホンBluetoothヘッドセット などの外部出力は、デフォルトの 内蔵スピーカー とは違い、持ち主による鳴らす意思がある出力先 である。従ってマナー中であっても鳴らすべきものである。例えば、スマートフォン + ゲーム + 電車内 の事象では、

  • 電車内 では音を鳴らさない ⇒ マナーモード
  • ゲーム音声Bluettothイヤホン で聴きたい ⇒ Bluettothイヤホンからは 鳴らす

これにより、仮に Bluettothイヤホン の電池が切れ突然切断され、出力先が 内蔵スピーカー に切り替わっても、マナーモードにより音は外部スピーカーから鳴らない。

マナーモード 内蔵スピーカー バイブレーション イヤホン Bluetooth
OFF 可能 可能 可能 可能
ON 不可 可能 (任意) 可能 可能

※最近の音楽プレーヤーには 切断による自動停止 があるため、ゲームを例にした。
※ただし、切断による自動停止 は暴発により不快なケースも多く、有用な機能とは思っていない。 (私は使わない。)

スマートフォンの誤った マナーモード について

誤っているとする理由

① 制御対象が着信音のみ ( マナーモード (Android) , 消音モード (iPhone) )

予てより、ガラケーユーザーに混乱を与えている要因の1つ。

スマートフォンの音量制御は 着信/通知メディア で分かれている。OSよってはもう少し細分化されているが、メディアの音量が分かれていることが重要で、マナーモード としても、 メディア 出力は行われるのである。そのため、『マナーモードにしたから、音は鳴らない と思っていて、Twitterで動画をうっかりクリックして、音が再生されてしまう』と言った事故が起きる。しかし、そもそも マナーモード の側面で考えれば、着信/通知 より優先度の低いはずの メディア は、着信/通知 以上に制御されるべきなのである。

また、iPhoneでは 消音モード を判別して音声出力を制御しているアプリがあったりする。しかし、この制御は本来、OSにより強制的に制御されるべきである。誰が作ったか分からない野良ユーザーの実装に委ねるべきではない。

② 容易に解除などの変更が可能 ( マナーモード (Android) )

予てより、ガラケーユーザーに混乱を与えている要因の2つ。
(最近は改良されている)

端末側面についている音量ボタンで容易に着信音が出てしまう状態になってしまう。気づいたら マナーモード が外れているのである。そんなの マナーモード でもなんでもない。

そもそも、鳴動音量を変更したい場合なんて殆どなく、むしろ変えたく場合が多い。変更するとしたら、結局鳴らすか鳴らさないかなので、それが大抵 マナーモード だと思われる。近年はAndroid、iPhoneいずれも、音量ボタンで着信音の変更をしない設定が可能になったので、改良はされたが。ただ、少なくともスマートフォンの時代では初期段階からこうで良かったのでは?と思えてならない (余談)。

※ iPhoneのハードスイッチは個人的にはとても良いと思う。 ( 消音モード はどの道用が足りないが)

鳴動制限 の制御対象がおかしい ( Android )

最近のAndroidには、メディア も制御される 鳴動制限 なる機能が加わっている (確かAndroid 5あたりからだったかな)。 しかし、この 鳴動制限バイブレーションイヤホンBluetooth もみんな制限されてしいまうのである。優先設定は、バイブレーション がセットなので、着信通知をバイブだけにすることも出来ず、。確かに 制限だけど、全く使い道がない。

モード 着信 メディア バイブ 内蔵スピーカー イヤホン Bluetooth
マナーモード 制限対象 制限非対象 揺れる メディアは鳴る 聴ける 聴ける
鳴動制限 対象 対象 揺れない 鳴らない 聴けない 聴けない
  • 仕事中、似非 マナーモード では、メディア が制限されないので 用が足りない
  • 仕事中は着信音を鳴らしたくないが、鳴動制限 では、配達業者など優先設定の出来ない相手からの着信には 気づくことが出来ない
  • 出勤退勤時はわざわざ 鳴動制限 を切らないと、カーオーディオヘッドホン音楽 (メディア) が聴けない。そして、翌日のONにし忘れて就業時間中に事故る。
    (1日の中で何回も切り替えなければならない機能は、それ自体ナンセンスである。)

前述したが、 イヤホンBluetoothマナーの先にある出力デバイス でもある。そのため 鳴動制限 で制御される事自体が非常におかしい。最早 実用性のない機能 である。

実機例

① iPhoneの 消音モード 👎

  • ミュージックYoutube などで内蔵スピーカーから普通に音が鳴る。。。 (マナー中に事故る。。。) 👎

(参考:iPhone SE)
IMG_0220.png

② Android標準の マナーモード👎

  • マナーモード と言いつつ、メディア 制御されず。音楽アプリYoutube など 動画アプリ で、内蔵スピーカーから普通に音が鳴る。。。 (マナー中に事故る。。。) 👎

(参考:Xperia XZ1 Compact SO-02K)
image.png

※ っていうかこのボタン、マナーモード (OFF) マナーモード (バイブあり) マナーモード (バイブなし) のトグルなので、別の事故が起きるんだよな。。。。

③ Android標準の 鳴動制限 👎👎👎

  • 電話の 着信 は、 着信音 は鳴らないが 、 バイブ も揺れない 。。。 👎👎👎
  • 優先設定からの 着信 は、 バイブ は揺れるが、 着信音 も鳴る 。。。 👎👎👎
  • イヤホン からも 音が出ない 。。。(音楽が聴けない。。。) 👎👎👎
  • Bluetooth ヘッドセット からも 音が出ない 。。。(音楽が聴けない。。。) 👎👎👎

(参考:Xperia XZ1 Compact SO-02K)
image.png

※ マルチメディア用途だけじゃなく、音声用途としても、めちゃくちゃ意味が無い機能なんだよなぁ。。。

④ Android 従来の 富士通 端末 👍👍👍

  • 着信 で、 着信音 は鳴らず 、 バイブ が揺れる(マナー中だけど気付ける!) 👍
  • 通知 で、 通知音 は鳴らず 、 バイブ が揺れる(マナー中だけど気付ける!) 👍
  • 内蔵スピーカー で、 メディア鳴らない(マナー中に事故らない!) 👍👍👍
  • イヤホン からは 音が出でる(マナー中に音楽が聴ける!) 👍👍👍
  • Bluetooth ヘッドセット からは 音が出でる(マナー中に音楽が聴ける!) 👍👍👍

(参考:ARROWS M04 PREMIUM)
image.png

※ アラームも鳴らせられるので、基本1日中この設定で構わない。社会人にはとても理に適った機能であると思う。

⑨ Android 新仕様の 富士通 端末 (バグ仕様) 👎👎👎👎👎

  • 着信 で、 着信音 は鳴らず 、 バイブ が揺れる(マナー中だけど気付ける!) 👍
  • 通知 で、 通知音 は鳴らず 、 バイブ が揺れる(マナー中だけど気付ける!) 👍
  • 内蔵スピーカー で、 メディア鳴らない と思いきや、音量ボタンで1回音量を変更する音が鳴りはじめる 。。。 (マナー中に事故る。。。) 👎👎👎👎👎
  • イヤホン からは 音が出でる(マナー中に音楽が聴ける!) 👍
  • Bluetooth ヘッドセット からは 音が出でる(マナー中に音楽が聴ける!) 👍

(参考:ARROWS Be4 F-41A)
image.png

※ 従来の マナーモードピクト アイコン を使っている 👎👎👎👎👎
※ サイドの 音量ボタンで変更出来てしまうのが最悪 👎👎👎👎👎
電源 + 音量下スクリーン ショット が働かない場合があるので、おそらく音量キー周りに バグ もあると思われる。

最後に

携帯電話市場はスマートフォンにより外国ナイズされ、国内の端末メーカーは死屍累々である。最早淘汰された、と見ても良いかもしれない。しかし、i-modeなどのガラケー時代に築かれた礎は非常に大きい。キャリア型メールはPush型メールを経由し、Push通知へと形を変えた。i-mode絵文字などのキャリア絵文字は、GoogleやAppleの提案によりUNICODEに取り込まれ、UNICODE Emojiとして全世界で親しまれている。QRコード非接触IC なども、携帯電話で利用される様になってから20年近く経とうとしており、ガラケー時代からずっとあったものある。他にも沢山の功績があり、日本のガラケー文化とは、決して卑下する必要の無い過去である。

そして、マナーモード も日本国内で独自進化していた文化である。日本の マナー に関する扱いは、海外と比べて比較的特殊にはなると思うが。しかし私は、日本の自動販売機が成り立つ程の治安の良さを日本は誇りに思い、これからも維持出来る様に努めていくべきである とか思っている。電車内のマナーなんかも、結構評判が高いらしい。(とはいっても、私は海外行ったことないからTVとかメディアの受け売りでしかないので、根拠は薄弱なのだけど(苦笑)。。。)。ただ、私達にとってこの当たり前なこの治安の良さは、様々な小さな マナー の積み重ねによっても維持されているのかと思っている。なので、こんな マナーモード の話は直結しないかもしれないけど。でも、しっかり向き合って言ったほうが良いのかな、と思う。

駅や電車内でも マナーモード に関する注意喚起があるが、現在のスマートフォンの実装ではどのみち メディア 鳴ってしまったりなど、昔に比べて、とてもじゃないけど マナーモード とは呼べない意味の無いものになってしまっている。鉄道会社が胸を張って マナーモード の注意喚起が出来る様、日本国内の通信キャリアは製造メーカーに対しローカライズ(実装)を促したり、マナーモード についてのルール化を行うべきである、と思う。

※ Android標準では ピクト アイコンは異なるが、マナーモード と言う名称が使われている
※ F-41Aでは従来の マナーモード のピクト アイコンを使っているが、音が鳴る事象がある。

余談

余談①

まぁ、10年近くも経つのに今もなお 間違っている と言うべきかどうかは大変難しいが。そのへんは Tシャツ とか シロサイクロサイ みたいに、由来と市民権をどう捉えるか、という点でも考えられるのかなぁと思う。(間違っている からと言って 正さなければいけない と言うわけでは必ずしも無い。)

余談②

最近は IFTTT で音声端末(Xperia)の不在着信をGmailに送る様にしてる。 富士通 端末はデータSIMのマルチメディア用なので、バイブないしヘッドセットでGmailの受信通知で気付けるので、結構バカっぽいけど、便利。

追記

① 2021/01/19(火) F-41A の挙動は仕様とのこと

docomoに クレーム 問い合わせたところ、仕様とのことでマニュアルにもそう書いてあると説明を受けた。なので F-41A の表記について、一部修正。

・arrows Be4 F-41A 取扱説明書 | お客様サポート | NTTドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp/support/manual/f41a/
image.png

なるほど。

いやいや、だったら従来どおりの マナーモード アイコン
image.png
使うのは、ミスリードにも程があるだろう。。。大体サイドの音量ボタンで マナーモード 中にも音が鳴るとか、普通に暴発するし、仕様バグすぎるだろう。。。

参考

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