Java24が2025年3月18日に正式リリースされました!
開発者の生産性向上やパフォーマンスの改善を目的とした新機能や強化が施されたとのことなので、調べた内容についてまとめていきます。
主な新機能
1. パターンマッチングの強化
instanceofやswitch文でプリミティブ型を使用できるようになり、コードの簡潔さと可読性が向上しました。
switch (obj) {
case Integer i -> System.out.println("整数: " + i);
case String s -> System.out.println("文字列: " + s);
default -> System.out.println("その他の型");
}
2. モジュールインポート宣言
複数のimport文をまとめる新しい構文が追加され、コードの整理が容易になりました。
import java.util.*;
import static java.lang.Math.*;
3. 構造化並行性
複数のタスクを効率的に管理し、並行プログラミングの安全性とデバッグの容易さを向上させる機能が追加されました。
try (var executor = Executors.newVirtualThreadPerTaskExecutor()) {
Future<String> result = executor.submit(() -> "Hello, World!");
System.out.println(result.get());
}
4. スコープ付き値
スレッド間での安全なデータ共有を可能にし、特定のスコープ内でのみ有効な値を定義できるようになりました。
ScopedValue<String> scopedValue = ScopedValue.newInstance();
ScopedValue.where(scopedValue, "ScopedData").run(() -> {
System.out.println(scopedValue.get());
});
5. 柔軟なコンストラクタボディ
コンストラクタ内での初期化処理が柔軟になり、コードのメンテナンス性が向上しました。
Java23との違い
機能 | Java23 | Java24 |
---|---|---|
パターンマッチング | switchでの利用が限定的 | プリミティブ型対応 |
並行性 | スレッドプール中心 | 構造化並行性の導入 |
インポート | 従来のimport文 | モジュールインポート宣言 |
スコープ値 | なし | スコープ付き値が利用可能 |
メリット
・コードの簡潔化:パターンマッチングの強化により、冗長なコードが減少する。
・並行プログラムの最適化:構造化並行性により、安全かつ効率的なスレッド管理ができる。
・新しい構文の追加:スコープ付き値の導入により、スレッド間のデータ管理が改善できる。
※一方で、「移行コスト」「学習コスト」「レガシーシステムとの互換性」などのデメリットにより、一部の企業システムでは新しい機能をすぐに導入することは難しいでしょう。
まとめ
Java24はパターンマッチングの強化や構造化並行性が導入されているため、モダンな開発環境に適した機能が充実しています。参考にした内容をまとめておきますので、ご参考になれば幸いです。
参考