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リモート・デスクトップ・ゲートウェイ経由でOCI Windows VMへの接続方法

Last updated at Posted at 2022-11-22

初めに
冒頭ですが、この記事の位置付けは、次のシリーズ記事の1つです。
プライベート・サブネット内の OCI Compute に接続

本記事は、Microsoft リモート・デスクトップ・ゲートウェイ (RDG) を介して Oracle Cloud Infrastruture (OCI) 上の Windows インスタンスに接続する方法を紹介します。
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メリット
✅ リモート・デスクトップ・ゲートウェイ・サービスは Windows サーバの標準機能であり、踏み台サーバに簡単にインストールできる。踏み台を経由すれば、プライベート・サブネット内のWindowsインスタンスに接続できる。
HTTPS (443 ポート)を経由するので、パブリック・サブネットにTCP 3389 ポートを開くのは不要。
✅ SSHポート転送の方法 (OCI Bastionなど) と比較して、SSHセッションのタイムアウトを心配せず、長時間の接続ができる。

デメリット

  • 踏み台サーバの作成・設定は必要。
  • クライアント側からの初期セッションを立てる時間はやや長い。 (約1分間)

ステップ

1. 事前準備

関連する OCI リソース

タイプ 項目 コメント
VCN CIDR 10.0.0.0/16
パブリック・サブネット CIDR 10.0.0.0/24 踏み台サーバ
プライベート・サブネット CIDR 10.0.1.0/24 接続先サーバ
インターネット・ゲートウェイ ルート表に追加する
セキュリティ・リスト (パブリック・サブネット用) Ingress XX.XX.XX.XX/32, TCP 443 接続元の IP アドレスを指定する
XX.XX.XX.XX/32, TCP 3389 最初にこれを追加する必要がある。RDG 経由で接続先のインスタンスに正常に接続したら、削除してもOK。
Egress 0.0.0.0/0, 全てのプロトコル
セキュリティ・リスト (プライベート・サブネット用) Ingress 10.0.0.0/24, TCP All 踏み台からのアクセスを許可
Egress 0.0.0.0/0, 全てのプロトコル
ルート表 (パブリック・サブネット用) ルール ターゲット: インターネット・ゲートウェイ
宛先: 0.0.0.0/0
Compute インスタンス 踏み台サーバ Windows サーバ 2022
接続先サーバ Windows サーバ 2022 プライベート IP: 10.0.1.167

2. リモート・デスクトップ・ゲートウェイをインストール (踏み台)

踏み台サーバに RDP ログインし、PowerShell コマンドを実行して RDG をインストールします。

コマンド:Install-WindowsFeature RDS-Gateway -IncludeAllSubFeature -IncludeManagementTools
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3. 承認ポリシーの作成 (踏み台)

サーバー・マネージャー → ツール → Remote Desktop Services → "リモート デスクトップ ゲートウェイ マネージャー"
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RD ゲートウェイ マネージャー → ポリシー (右クリック) → 新しいポリシーの作成
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デフォルトの「RD CAP と RD RAP を作成する (推奨)」を選択し, 「次へ」をクリックします。
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RD CAP の名前を入力し、「次へ」をクリックします。
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グループの追加」ボタンをクリックして、RD CAP に関連付けられるグループを追加します。
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グループ名を入力し、「名前の確認」をクリックします。 有効なグループ名を確認した後、OK をクリックして画面を閉じます。

「次へ」をクリックして続行します。
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デフォルトのままで、「次へ」をクリックして続行します。
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タイムアウトを設定したくない場合、デフォルトのままで、「次へ」をクリックして続行します。
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「次へ」をクリックします。
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RD RAP の名前を入力し、「次へ」をクリックします。
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同じグループを使用してもよいので、そのままで「次へ」をクリックします。
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ユーザーによる任意のネットワーク リソース (コンピューター) への接続を許可する」を選択し、「次へ」をクリックします。
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「ポート 3389 への接続のみを許可する」はデフォルトでチェックされています。 「次へ」をクリックして続行します。
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「完了」をクリックします。
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ポリシーの作成を確認し、「閉じる」をクリックします。
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4. SSL証明書の作成 (踏み台)

RD ゲートウェイ マネージャー → サーバー名をクリック → "証明書のプロパティを表示または変更"
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このテストには自己署名証明書を使用します。「証明書の作成とインポート」をクリックして続行します。

デフォルトの証明書の名前は、サーバー名と同じです。 踏み台サーバーのパブリック IP またはパブリック DNS 名に変更します。 (このテストにはパブリック IP を使用します。)

デフォルトのサーバー名を使用する場合、接続セッションを立てる時、問題-3が発生する可能性がありますので、ご注意ください。

作成後、次のようなメッセージが表示されます。

「適用」をクリックします。

証明書が踏み台サーバーにインストールされていることを確認し、OK をクリックして終了します。

5. SSL証明書のエクスポート (踏み台)

検索ボックスにcertlm.mscと入力し、管理コンソールを起動します。

個人 → 証明書 → 証明書を選択 → すべてのタスク -> エクスポート
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「次へ」をクリックします。

デフォルトのままで、「次へ」をクリックします。

デフォルトのままで、「次へ」をクリックします。

ファイル名を入力し、「次へ」をクリックして続行します。

「完了」 をクリックすると、次のような成功メッセージが表示されます。OK をクリックして終了します。

踏み台サーバーからローカル クライアントに証明書をコピーします。

6. SSL証明書のインポート (クライアント)

ローカル クライアントに保存されている証明書ファイルWin2022-RDG.cerをダブルクリックしたら、以下の画面が表示されます。「証明書のインストール」ボタンをクリックします。

「現在のユーザー」は、デフォルトでチェックされています。「次へ」をクリックして続行します。

「証明書をすべての次のストアに配置する」を選択し、「参照」ボタンをクリックします。

「信頼されたルート証明機関」を選択し、OK をクリックします。それ以外のストアを選択した場合、接続セッションを立てる時、問題-4が発生する可能性がありますので、ご注意ください。

「次へ」をクリックして続行します。

「完了」をクリックします。

次のような警告メッセージが表示されたら、「はい」 をクリックして続行します。

「OK」をクリックしてウィザードを終了します。

7. 接続テスト (クライアント/踏み台)

RD ゲートウェイ サービスを起動 (踏み台)

次のように、サービスを起動します。起動後の状態は「停止」から「実行中」に変わったことを確認します。

サーバー・マネージャー → リモート デスクトップ サービス → サーバー → サービス
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ユーザをグループに追加 (踏み台)

RD CAP/RAP に関連付けられているグループにログイン・ユーザーを追加することを忘れないでください。このテストでは、デフォルトの opc ユーザーでログインします。

接続を開始 (クライアント)

ローカル クライアントから「リモート デスクトップ接続」を起動します。 「詳細設定」タブに切り替え、「設定」ボタンをクリックします。

次の RD ゲートウェイ サーバー設定を使用する」を選択し、踏み台のパブリック IP またはパブリック DNS 名を入力します。 「ローカル アドレスには RD ゲートウェイ サーバーを使用しない」のチェックを外し、OK をクリックします。

「全般」タブに切り替え、接続先のWindowsサーバーのプライベートIPとユーザー名を入力し、「接続」ボタンをクリックします。

踏み台サーバーのユーザー名とパスワードを入力します。
ユーザー名の例:localhost\opc

次のように、リモート セッションの作成が始まります。しばらくお待ちください。このテストは、接続完了まで1分ほどかかりました。

「このコンピュータへの接続について今後確認しない」にチェックを入れ、「はい」をクリックして続行します。

接続先サーバーのユーザー名とパスワードを入力します。

接続先の Windows サーバーにログインできました。

セキュリティ・リスト(パブリック サブネット用)
最後に、TCP 3389 ポートのルールを削除し、443 ポートのみを保留します。
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踏み台サーバーを接続先にしたい場合
「詳細設定」タブを上記と同様に設定し、「全般」タブで、コンピューター名にlocalhostを入力します。

トラブル・シューティング

問題-1 「リモート リソースを使用できません」


可能な原因 1:RD ゲートウェイ サービスが開始されていません。("RD ゲートウェイ サービスを起動"をご参照)
可能な原因 2:セキュリティ・リストに、接続元(クライアント)からの入力(Ingress)ルールが追加されていません。

問題-2 「リモート コンピューターに接続できません」


可能な原因:ログイン ユーザーは、RD CAP/RAP に関連付けられているグループに追加されていません。("ユーザをグループに追加"をご参照)

問題-3 「サーバーアドレスと証明書のサブネット名が一致しません」

image.png
可能な原因:証明書のサブジェクト名は、踏み台サーバーのパブリック IP または、パブリック DNS 名ではありません。(Step 4をご参照)

問題-4 「RD ゲートウェイの ID を確認できません」

image.png
可能な原因:証明書は、「信頼されたルート証明機関」に配置されていません。(Step 6をご参照)

以上


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