LoginSignup
500

More than 5 years have passed since last update.

Python2で競技プログラミングする時に知っておきたいtips(入出力編)

Last updated at Posted at 2015-04-22

Python2で競技プログラミングする時に知っておきたいtipsの,入出力の部分を分割しました.

Pythonで競技プログラミングをする際の入出力手法について例示する.
入出力のコードは,言語を初修する際のハードルになることが多いが,一度覚えてしまえばワンパターンなのでさっさと覚えてしまいたい.

Pythonのバージョンは2.7.5(Python3では,入出力などの仕様が大きく異なるので,他の記事を参照することをおすすめします).

参考

標準入力の受け取りのその1 - Qiita

1行に文字列1つの入力

形式

input
S

Sは文字列.

入力

S = raw_input()

1行に整数または浮動小数点数1つの入力

形式

input
N

Nは整数または浮動小数点数.

入力

N = input()

1行にスペース区切りで複数の文字列の入力

形式

input
A B C

A,B,Cは,いずれも文字列.

入力

l = raw_input().split()
print l[0] # Aの値が出力される
print l[1] # Bの値が出力される
print l[2] # Cの値が出力される

split()は,スペース区切りで文字列をリストに分割する.

1行にスペース区切りで複数の整数または浮動小数点数の入力

形式

input
A B C

A,B,Cは,いずれも整数または浮動小数点数.

入力

すべての変数をリストに代入したいとき

A,B,Cがすべて整数の場合は,

l = map(int, raw_input().split())
print l[0] # A
print l[1] # B
print l[2] # C

要するに,文字列型で受け取った入力をスペースで分割してリストに代入し,各要素を整数型にmapするということ.

要素の数が入力データに与えられることがあるが,Pythonの場合は使わなくてもさほど問題にならない.

浮動小数点数の場合は,

l = map(float, raw_input().split())

浮動小数点数の場合にintを使うと,値が切り捨てられてしまうので注意.

それぞれを別の変数に格納したい場合

A, B, C = map(int, raw_input().split())
print A # A
print B # B
print C # C

リストの要素数が左辺の数に一致していれば,左辺それぞれの変数にリストの各要素を代入できる.
こういう形式の代入を「アンパック代入」というらしい.

競技プログラミングの場合,入力の要素数が明らかで,かつ少ない場合のみ使うとよい.

あまり見かけないが,1行に文字列や整数が混在している場合は,とりあえず1行を文字列として受け取り,後でint()float()などを用いて変換する.

複数(N)行それぞれに1つの整数の入力

形式

input
N
a1
a2
a3
...
aN

a1,a2,...,aNは,N個の整数.

入力

N = input()
a = []
for i in range(N):
    a.append(input())
print a # [a1, a2, a3, ..., aN]

これでいい.

@zakuro9715さんに教えていただきました.

このコードは,リスト内包表記を用いて,以下のようにも表せる.
N行入力が1行で書けてキレイ.

N = input()
a = [input() for i in range(N)]
print a # [a1, a2, a3, ..., aN]

複数行(特定の整数を受け付けるまで)それぞれに1つの整数の入力

Aizu Online Judge (AOJ)とかでよく見る形式.

形式

input
a1
a2
a3
...
-1

a1,a2,...,はいずれも整数.
-1が入力の終わりを表す.

入力

a = []
while True:
    n = input()
    if n == -1:
        break
    a.append(n)
print a # [a1, a2, a3, ..., aN]

複数行(入力の終わりまで)それぞれに1つの整数の入力

これもAOJでたまに見る.
デバッグもしづらいし,個人的には嫌いな形式.

形式

input
a1
a2
a3
...
(EOF)

a1,a2,...,はいずれも整数.
EOFが来るまで読む.

入力

import sys

a = []
for line in sys.stdin:
    a.append(int(line))
print a # [a1, a2, a3, ...]

複数(N)行それぞれにM個の整数の入力

今までのまとめ的な感じ.

形式

input
N M
a11 a12 a13 ... a1M
a21 a22 a23 ... a2M
a31 a32 a33 ... a3M
...
aN1 aN2 aN3 ... aNM

a11,a12,...,aNMは整数.

入力

N, M = map(int, raw_input().split())
a = []
for i in range(M):
    a.append(map(int, raw_input().split()))
print a 
# [[a11, a12, a13, ..., a1M]
#  [a21, a22, a23, ..., a2M]
#  ...
#  [aN1, aN2, aN3, ..., aNM]]

たぶん,これぐらいおさえておけば困らない.

ジェネレータを使った汎用的な入力

@t2y さんに教えていただきました.

ジェネレータを用いることによって,複数行に渡る入力をうまく受け取ることができる.

例えば,

形式

input
a1
a2
a3
...
(EOF)

a1,a2,...,はいずれも文字列.
EOFが来るまで読む.

のような形式であれば,

def get_input():
    while True:
        try:
            yield ''.join(raw_input())
        except EOFError:
            break

if __name__ == '__main__':
    a = list(get_input()) # [a1, a2, a3, ...]

のようにする.

他にも,get_input()の内容を,

def get_input():
    while True:
        try:
            s = raw_input()
            if s == '-1':
                break
            yield ''.join(s)
        except EOFError:
            break

と変えることで,「"-1"を読むか入力の終わりまで」といった若干複雑な入力を受け取るといったこともできる.

出力

1変数を出力(改行あり)

形式

output
A

末尾に改行を含む.

出力

print A

整数型でも文字列型でも出力できる.
他にも,リストやディクショナリなどのデバッグもprint文でそのままできる.

1変数を出力(改行なし)

正直見たことがないが,一応勉強のために.

形式

output
A

末尾に改行を含まない.

出力

import sys

sys.stdout.write(A)

複数変数をスペース区切りで出力

これはよく見る.

形式

output
A B C

末尾に改行を含む.

出力

print A, B, C

print文では,変数の後に,を入れると,改行が半角スペースに変換される.

Python Tips:改行なしで文字列を出力したい - Life with Python

複数変数をカンマ区切りで出力

形式

output
A,B,C

A,B,Cはいずれも文字列.
末尾に改行を含む.

出力

print ','.join([A, B, C])

join()は,split()の逆の演算に相当し,引数の文字列のリストの各要素をレシーバの文字列で結合したものを返す.

リストのすべての要素が文字列型でなければならないことに注意.

ここで,例えば,A,B,Cが整数だったとすると,

print ','.join(map(str, [A, B, C]))

のように,str()によって各要素を文字列に変換してからjoinする.

フォーマットにしたがった出力

C++におけるprintf関数のように,自由な形式での出力がしたい場合がある.

形式(例)

output
Case 1: A B

A,Bはいずれも整数.
末尾に改行を含む.

出力

print 'Case 1: {0} {1}'.format(A, B)

format()は可変長の引数を受け取り,i番目の引数の値を'{i}'に格納した文字列を返す.

出力時の基数変換や桁揃えなど,printfでできるだいたいのことがformat()でもできる.
詳しくは,リファレンスを見るとよい.

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
500