『ビジネスにおける有能と無能の真実:ゼークトの理論を検証する』
ゼークトの組織論とは
第一次大戦後にドイツの参謀総長を勤めたハンス・フォン・ゼークト上級大将の言葉です。
『有能な怠け者は、前線指揮官に向いている。
自分が怠け者だから、部下を有効に働かせるし、どうすれば楽に勝てるかばかりを考えるから。
有能な働き者は、参謀にするべきだ。
勤勉に一生懸命考えて行動するから、自分が部隊を率いるより、参謀として軍全体を見させるべきだ。
無能な怠け者は、連絡将校か下級兵士にしろ。
どうせ自分では何も考えず、ただ上から言われた通りにしか行動しないのだから。
無能な働き者は、処刑するしかない。
無能なのに根が真面目だから、どこまでも間違いに気づかないで進んで行動し、周りの人間も危険に陥れるから』
現代のビジネスで検証
これを『現代のビジネス』に当て嵌めようとする記事を見かけ、時代に沿うのか、またそもそもこの理論が正しいのか考えてみました。
まず私が感じたのは、誰が『有能』とか『無能』とか『働き者』か『怠け者』かなんて誰が決めるのか?
さらに、この『組織論』には、『教育』によって人は変わるという考えが抜け落ちているのでは?
そもそも、『教育すべき組織』が最初から分けるなんて無責任だと感じました。
結論
この理論を言い出した人は、神様みたいに自分には選り分けることができる能力があるって思い込んでいるから、高いところから他の人を見下ろしているだけですよね!?
組織にいれば役割があり、与えられた役割でもただ単に言われたことをこなすのではなく、『許される範囲』で仕事を効率的に実施したり、より収益を得られるように考えなければなりません。
立場によって、この『許される範囲』というものが変わってはきます。
『許される範囲』で考えられる人が優秀な人材であって、会社が最初から『有能』とか『無能』とか『働き者』か『怠け者』かなんて分けてるなんて、それこそ『無能な働き者』な会社だと思う。
ちなみに『ゼークトの組織論』は、『ハンス・フォン・ゼークト上級大将』が発言した言葉ではないそうです。