はじめに
リンクラフト株式会社でエンジニアとして働いている芳崎です。
リンクラフトアドベントカレンダーの12日目を担当します。
普段からWebアプリやスマホアプリを開発しているエンジニアにとって
「組み込み開発」という単語について難しいイメージを持っているかもしれません。
そんな方に向けてRaspberry Pi Pico
というマインコンボードを紹介させてもらいます。
Raspberry Pi Picoって?
ラズベリーパイ財団によって開発されたSoc1 RP2040を搭載したマイコンボードです2。
Raspberry Pi Picoは個人から業務レベルでも使用されています。
と言われても分からないとは思うので
Raspberry Pi
を知ってる方向けではあるのですが
両者の最新機を比較しながら下記に特徴を記載します。
- | Raspberry Pi 5 | Raspberry Pi Pico 2 |
---|---|---|
OS | Raspberry Pi OS(Unix) | なし |
価格 | 約10000円~15000円 | 約1000円 |
CPUクロック | 1.5GHz | 150 MHz |
メモリ | 8GB | 520KB |
できること | PCで出来る事ならほとんど | 書き込んだプログラムのみ |
主な対応言語 | 実質PCなので環境に依存しない | 主にC++やPython、Rust |
MicroPythonを使ってLチカ
対応言語にも記載しましたがPythonを使って今回プログラムを作成します。
Pythonと言っても組み込み開発向けのMicroPythonを使います。
1.MicroPythonのファームウェアをRaspberry Pi Picoにインストール
下記のURLから最新のファームウェア3をダウンロードします。
https://micropython.org/download/RPI_PICO/
Raspberry Pi PicoをUSBでPCに接続するとリムーバブルディスクとして認識されるので
ダウンロードしたファームウェアをドラッグアンドドロップすることでインストール完了になります。
インストール完了後、一旦Raspberry Pi Picoの接続を切っておきます。
2.VSCodeの拡張機能「Micro Pico」をインストールする。
VSCodeで開発完結させるため
拡張機能であるMicro Picoをインストールします。4
3.プロジェクトの作成
作業用のディレクトリを作成、VSCodeでそのディレクトリを開いてください。
プロジェクトを開いた後コマンドパレットで下記のコマンドを入力しプロジェクトを初期化します。
> MicroPico:Setup MicroPico project
エクスプローラーが下記の画像のような配置になっていればOKです。
4.プログラムの作成
プロジェクト内にled_test.py
というファイルを作成します。
プログラムの内容は下記の通りで0.25秒ごとにLEDを点滅させるというものです。
from machine import Pin
from time import sleep
led = Pin("LED", Pin.OUT)
while True:
led.toggle()
sleep(0.25)
5.プログラムの実行
Raspberry Pi Picoを再度接続します。
接続後、VSCode下部にPico Connected
の表記が出れば認識されています。
プログラムの実行をするにはVSCode下部のRun
をクリックします。
Raspberry Pi PicoのLEDが点滅していれば成功です。
さいごに
今回は簡単なLチカのプログラムを紹介しましたが
キーボードやゲームのコントローラー、何かに特化した左手デバイスなどPC周りのデバイスを自作したり
別途センサー等をつなげてIoT的な使い方をするといったりなどで、出来ることはたくさんあります。
価格も手ごろなので触っていただけたら嬉しいです。
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