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富士通クラウドテクノロジーズAdvent Calendar 2017

Day 22

分離型のコンパクトなキーボードlet's split(レツプリ)を組み立てた話

Last updated at Posted at 2017-12-21

この記事は富士通クラウドテクノロジーズ Advent Calendar 2017の22日目の記事です。

21日目は @tily さんの [HR-Tech] 社員のプロフィールと会社の歴史を共有するためのマイクロサービス Profistoryでした!

「この技術って誰に聞けばいいのかなぁー」と悩むことがよくあるので、社内への試験導入が待ち遠しいです…!

はじめに

エンジニアにとってキーボードは無くてはならない存在じゃないでしょうか?また、キーボードも様々な種類があり、エンジニアの個性がでてくる部分かと思います。
最近ふと、「そういやキーボードを自作したことがないなぁ〜。」と思い、会社の先輩 @clutter さんと共同購入し、初めて自作したキーボードlet's split(レツプリ)を紹介したいと思います。

let's split(レツプリ) とは

FullSizeRender-2.jpg

let's splitは、redditにてwootpatoot氏によってつく作られた左右分離するタイプのキーボードです。数字やファンクションキーのRowがなく、全部で48キーしかないかわいいキーボードとなってます。

  • 格子配列
  • コンパクト (Planckと同様40%サイズのキーボード)
  • 左右分離型
  • プログラマブル (QMK_Firmwareで好きなキーマップを作成できる)

といった特徴を持ってます。

自作キーボード界隈では有名なErgoDoxやPlanckの影響があり作られたキーボードでしょうか。
レツプリはPCBも販売され、ビルドログも多く、自作キーボードに挑戦しやすいキーボードでもあります。

部品を購入

以下の部品を購入。

部品 価格 販売元
Let's Split PCBs $8.99 MEHKEE
TRRS Jacks $3.29 MEHKEE
Cherry MX (x50) $32.50 MEHKEE
TRRS Cable $5.49 MEHKEE
DSA PBT Keycaps (x48) ¥2,592 TALP
Arduino Pro Micro ¥1,000 TALP
1N4148 DIODE (100PCs) ¥150 TALP
タクトスイッチ (x2) ¥100 SwitchScience
フルカラーシリアルLEDテープ(17cm) ¥756 SwitchScience
M3ネジ/ナット(5mm程度あればOK) ¥300 東急ハンズ
M3スペーサー(10mm) ¥200 東急ハンズ
アクリル(270x320x3mm) ¥1,146 東急ハンズ
アクリルレーザーカット加工 ¥800 FabCafe

およそ13,000円 + 送料でつくれちゃいます。
スイッチやキーキャップは好みで。(王道のCherry MXがやはりおすすめですが…)

MEHKEEとswitchTopがありますが、MEHKEEのほうが発送は早いです。
Arduino Pro Microは互換品(いわゆるコピー品)なので不良もあるかも…?
あとは、キーキャップにPBTと呼ばれる高品質の素材を選んでますが、安めのABSでもOK。

組み立て

ダイオードを半田付け:裏面

左右合わせて48個のダイオードを半田付け。
取り付けは裏面でも表面でもどっちでも大丈夫です。

FullSizeRender-3のコピー.jpg

これが一番大変。

TRRSジャックを取り付け:裏面

左右のキーボード間で通信を行うためのTRRSジャックを取り付けます。
よく取り外しする端子なのでしっかりとはんだ付けすると◎

FullSizeRender-6のコピー.jpg

ピンヘッダを半田付け:裏面

Arduino Pro Microと呼ばれるキーボードの制御部分を付けるためのピンヘッダです。
ブレッドボードに刺しながらはんだ付けすると簡単。

FullSizeRender-5のコピー.jpg

キースイッチを取り付け:表面

(PCB) - (アクリル) -- (キースイッチ) とアクリルを挟み込むようにキースイッチをはんだ付けしていきます。
ここまで来るとキーボード感が出てくるのでワクワク感もup。

FullSizeRender-7のコピー.jpg

Arduino Pro Microを取り付け:裏面

最後に制御部分をはんだ付け。右側は表面が見えるように、左側は裏面が見えるようにはんだ付けする必要があります。タクトスイッチもはんだ付けし、リセット(書き込み時に必要)できるように組み立てて行きます。スペーサーは10mmだと余分なスペースはないのでピンヘッダの余った部分はニッパーでカットしていきます。
不良が多いArduino Pro Micro互換品なのではんだ付け前にテストをおすすめします。

FullSizeRender-8のコピー.jpg

ネジを締めて完成

最後にスペーサーとネジで組み立て終了です!

ファームウェアを書き込む

キーマップを考える

QwertyやDvorak、Colemarkなど好きな配列で自分だけのーマッピングを!

プログラムの書き込み

githubにて公開されているQMK Firmwareからgit cloneし、自分好みのキーマップを作成していきます。(僕はnicinaboxさんのキーマップを改変し使っています)

インストール

$ brew install avr-gcc
$ brew install avrdude

ビルド

$ make rev2-{キーマップ名}

書き込み

$ make rev2-{キーマップ名}-avrdude

といった具合で左右それぞれのArduino Pro Microに書き込みを行い、完成です!

最後に

レツプリはプログラマブルなキーボードなので乱数を生成したり、マクロを設定したりといろいろな割当ができます。
また、自作キーボードは部品注文から組み立て、キーマッピングを考えるまでのそれぞれの過程でワクワク感が味わえると思います。

愛着の湧く、自分だけのキーボードをデザインしてみてはいかがでしょうか!

キーボード沼へようこそ

明日は @egoa56 さんの「年末なんで大掃除(技術的負債のたな卸し)してみよう。」です!お楽しみに!

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