Scratch3.0 の開発では、Webpack が、利用されています。
Scratch 3.0 と同じとように、NPMとWebpackを利用して何か作って見ましょう。
なぜ Webpackを調べる?
どんどん、Scratchのコード( JavaScript )を触って欲しいのですが。
一旦、Webpackについて見ていきましょう。
どんな構成で動作しているのかを、見れるようなると、Hackしやすくなります。
- 全体の構成を俯瞰してみれるようになる
- 前回までの作業で、何をしていたのかが解る
良いことだらけです。
もちろん、触りたいところから、アタックしてみる。というのが、
私的には、もっともオススメです。
発・即・斬 です。
Webpackとは何か?
複数のJSファイルを一つにまとめるツールです。
機能ごとにJSファイルを分けて書くことで、プログラムを楽しく、効率的に書くことができます。
機能ごとに分割すると便利
シューティングゲームについて考え見ましょう。
- キャラクタがいる。
- 敵キャラクタがいる。
- ザコキャラがいる。
- ボスキャラがいる。
- 主人公キャラがいる
- 描画する機能がある
- レーダー攻撃がある
- 弾丸がある。
などなど
「画像を描画する機能」は、上の全てで使用しますね。
なので、「画像を描画する」を作っておいて、使いまわすことができます。
ザコキャラや、ボスキャラクターなど、Scratchでは、Spriteとして
利用していましたね。
「Sprite」という機能を作っておいて、使い回すことができます。
このように、様々な部品を作成しておいて、一つにまとめて
ゲームとかを作ります。
Primitiveなほど使いやすい
A という機能は、{x y z} の組み合わせでできているとします。
B という機能は、{w x y} の組み合わせでできているとします。
C という機能は、{z y a} の組み合わせでできているとします。
x と y と z を、個別に作って置くと、それを使い回して、
A B C を、お手軽に作ることができますね。
x y z のような、 Primitive な機能ごとに作るとにとって、
個別の機能の組み合わせで、プログラミングを組むことができます。
つまりWeboackは便利
機能ごとに、JSファイルを作成して、Webpackでまとめて形にする。
そういったことが出来ます。
WebpackでHello Worldを組む
複数のJSファイルで、ロジックを書いてみよう。
猫が「にゃー」と鳴いて。犬が「ワン」と吠える。
プログラムを書いて見ましょう。
- npm package を作成する
npm init -y
- Webpackをインストール
npm install -g webpack
- キャラクターをを定義する。
名前を持っていて、移動が出来て、挨拶ができる。
これを、キャラクターの条件としました。
emacs ./src/character.js
exports.Character = function (name) {
this.name = name;
this.x = 0;
this.y = 0;
this.getX = function (){ return this.x; };
this.getY = function (){ return this.y; };
this.hello = function (){ return "Hello!! I'm " + this.name + "!!"; };
this.move = function (x,y){ this.x+=x; this.y+=y;};
}
- 猫を定義する
猫はにゃーと鳴くことにしました。
emacs ./src/neko.js
const _ = require('./character.js');
exports.Neko = function(name) {
this.parent = new _.Character(name);
this.hello = function (){return "Nyaa!! I'm " + this.parent.name + "!!";};
this.move = function(x,y){return this.parent.move(x,y);}
this.getX = function (){ return this.parent.getX(); };
this.getY = function (){ return this.parent.getY(); };
}
- 犬を定義する
犬はワンと吠えることにしました。
emacs ./src/neko.js
const _ = require('./character.js');
exports.Inu = function(name) {
this.parent = new _.Character(name);
this.hello = function (){return "Wan Wan!! I'm " + this.parent.name + "!!";};
this.move = function(x,y){return this.parent.move(x,y);}
this.getX = function (){ return this.parent.getX(); };
this.getY = function (){ return this.parent.getY(); };
}
- 犬と猫を操作してみる
犬と猫を操作して見ましょう!!
emacs ./src/index.js
const n = require('./neko.js');
const i = require('./inu.js');
var chara = {};
chara = new n.Neko("Tama");
chara.move(1,2);
console.log(chara.hello());
console.log("x:"+chara.getX() + " ,y:" + chara.getY());
chara = new i.Inu("Tarou");
chara.move(2,3);
console.log(chara.hello());
console.log("x:"+chara.getX() + " ,y:" + chara.getY());
- 実行して見ましょう。
node ./src/index.js
Nyaa!! I'm Tama!!
x:1 ,y:2
Wan Wan!! I'm Tarou!!
x:2 ,y:3
複数のJSファイルを、ひとつにまとめてみよう。
webpackを使用してみましょう!!
- どのファイルを、どのファイルにまとめるかを、設定する
emacs webpack.config.js
const path = require('path');
module.exports = {
entry: './src/index.js',
output: {
filename: 'bundle.js',
path: './dist'
}
};
- ビルドしてみる
webpack
./dist/bundle.js といファイルが出来ます。
node ./dist/bundle.js としてみてください。
先ほどと同じ結果が表示されるはずです。
NPMから叩けるようにする
Scratch3.0 のプロジェクトみたいに、npm run build で、ビルドできるようにして見ましょう!!
- npm run build でビルドできるようにする
emacs package.json
...
...
"scripts": {
"test": "echo \"Error: no test specified\" && exit 1",
"build": "webpack"
},
...
として見ましょう
- ビルドしてみよう
npm run build
無事、ビルドが出来たと思います。
続く
Github の Scratch プロジェクトの package.json 、 webpack.config.js を読んで
どんな構成なのかが、解るようになって見ましょう。
ではでは
PS
今回のソース
以下の場所でも、アレコレ書いていきます。
Scratch3.0 自分専用機 を作ろう!! (0)
Scratch3.0 自分専用機 を作ろう!! (1) Scratch3.0をビルドしてみよう
Scratch3.0 自分専用機 を作ろう!! (2) Scratch3.0 を Androidアプリとして動作させてみよう (1)
Scratch 3.0 自分専用機 を作ろう!! (3) Scratch3.0 を Androidアプリとして動作させてみよう (2)
Scratch 3.0 自分専用機 を作ろう!! (4) Scratch3.0 を Androidアプリとして動作させてみよう (3)
Scratch 3.0 自分専用機 を作ろう!! (5) Webpack とは)
火の型 With Scratch 2.0 (プログラム入門) 第00巻
炎の型 With Scratch 2.0 (ゲームプログラム入門)