[SwiftUI] 複数のアラートを管理する方法

はじめに

SwiftUIを使用してアプリを開発していると、1つのViewで複数のアラートを表示するとデータが上書きされ、1つのアラートしか表示されなくなります。この問題を対処する方法はいくつかあるみたいですが、今回はアラートの種類をenumで管理する方法を紹介します。

目次

1. 失敗例
2. 成功例
3. さいごに
4. 参考文献

失敗例

この失敗例では、@Stateを使用してアラートの表示状態を管理していますが、複数のアラートが同時に表示されるとデータが上書きされ、期待した動作になりません。

import SwiftUI

struct SampleView: View {
    // エラーアラートの表示状態を監視
    @State private var showErrorAlert = false
    // 成功アラートの表示状態を監視
    @State private var showSuccessAlert = false

    var body: some View {
        VStack(spacing: 50) {
            Text("失敗例")
            Button("エラーアラートを表示") {
                self.showErrorAlert = true
            }
            Button("成功アラートを表示") {
                self.showSuccessAlert = true
            }
        }
        // このアラートは表示されない(下のアラートに上書きされるため)
        .alert(isPresented: $showErrorAlert) {
            Alert(title: Text("エラー"), message: Text("何か問題が発生しました。"), dismissButton: .default(Text("OK")))
        }
        // このアラートは表示される
        .alert(isPresented: $showSuccessAlert) {
            Alert(title: Text("成功"), message: Text("操作が正常に完了しました。"), dismissButton: .default(Text("OK")))
        }
    }
}

成功例

enumを使用してアラートの種類を管理し、それに基づいてアラートを表示しています。これにより、複数のアラートを独立して管理することができ、データの上書きを防ぐことができます。

import SwiftUI

// アラートの種類を表すenum
enum AlertType: Identifiable {
    case error
    case success
    var id: AlertType { self }
}

struct SampleView: View {
    @State private var currentAlert: AlertType?

    var body: some View {
        VStack(spacing: 50) {
            Text("成功例")
            Button("エラーアラートを表示") {
                self.currentAlert = .error
            }
            Button("成功アラートを表示") {
                self.currentAlert = .success
            }
        }
        // アラートのモディファイアを1つにすることでどちらも表示される
        .alert(item: $currentAlert) { alertType in
            switch alertType {
            case .error:
                return Alert(title: Text("エラー"), message: Text("何か問題が発生しました。"), dismissButton: .default(Text("OK")))
            case .success:
                return Alert(title: Text("成功"), message: Text("操作が正常に完了しました。"), dismissButton: .default(Text("OK")))
            }
        }
    }
}

さいごに

今回は複数のアラートをenumで管理する方法を紹介しました。
このやり方の他にはViewModifierにタイプとそれに応じたアラートの挙動を定義し、ViewからはそのViewModifierを呼び出せば良いようにする方法もあるみたいですね！

参考文献

• [SwiftUI]複数のアラートを表示させる