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応用数学 第二章 確率・統計【ラビットチャレンジ】

Last updated at Posted at 2023-02-15

概要

本記事は「JDLA E資格」の取得に必要なJDLA認定プログラムのひとつであるラビットチャレンジの受講レポートとして投稿したものです。

E資格について
https://www.jdla.org/certificate/engineer/

目次

集合とは
和集合共通部分と絶対補相対補
確率
条件付き確率
和事象の確率
ベイズ則
統計
確率変数と確率分布
期待値
分散と共分散
分散と標準偏差
様々な確率分布
推定
推定量と推定値
標本平均
標本分散

集合とは

ものの集まり。数学的には集合Sを以下のように表す。

S = \{a, b, c\}

aやbを集合Sの要素といい、aがSの要素であることを以下のように表す。

a \in S

Sの内部に別の集合$M=\{b, c\}$がある場合、以下のように表す。

M \subset S

確率や統計に登場する「事象」は集合として扱える。

和集合・共通部分と絶対補・相対補

和集合: $A \cup B$
共通部分: $A \cap B$
絶対補: $U , \backslash A = \bar{A}$
相対補: $B , \backslash A$
$\cup$をカップ、$\cap$をキャップと読んだりする。

確率

確率には頻度確率(客観確率)とベイズ確率(主観確率)がある。

頻度確率(客観確率): 発生する頻度。くじ引きなどの確率はこちらに該当する。
ベイズ確率(主観確率): 信念の度合い。

確率(頻度確率)の定義

P(A) = \frac{n(A)}{n(U)} = \frac{事象Aが起こる数}{すべての事象の数}

条件付き確率

① AとBが同時に起こる確率

\begin{align}
P(A \cap B) &= P(B \cap A) \\
&= P(A) P(B|A) \\
&= P(B) P(A|B) \\
&= \frac{n(A \cap B)}{n(U)}
\end{align}

② Bが起こる条件下でAが起こる確率

\begin{align}
P(A|B) &= \frac{P(A \cap B)}{P(B)} \\
&= \frac{n(A \cap B)}{n(B)}
\end{align}

①は分母が$n(U)$、②は分母が$n(B)$という違いがある

独立な事象の同時確率

\begin{align}
P(A \cap B) &= P(A) P(B|A) \\
&= P(A) P(B)
\end{align}

AとBに因果関係がないとき、条件がない場合でもAという条件が付いてもBの確率は変わらない

和事象の確率

\begin{align}
P(A \cup B) &= P(B \cup A) \\
&= P(A) + P(B) - P(A \cap B) \\
\end{align}

ベイズ則

P(A) P(B|A) = P(B) P(A|B)

統計

統計学には大きく記述統計と推測統計の二分野があり、
AIでビッグデータを扱う場合は主に記述統計を用いる。

記述統計

集団の性質を要約し記述する

推測統計

集団から一部(標本)を取り出し元の集団(母集団)の性質を推測する

確率変数と確率分布

確率変数

・事象と結び付けられた数値
・事象そのものを指す場合もある

確率分布

・事象の発生する確率の分布
・離散値(飛び飛びの値)であれば表に示せる

期待値

離散値

E(f) = \sum_{k=1}^{n} P(X=x_k) f(X=x_k)

連続値

E(f) = \int P(X=x_k) f(X=x_k) dx

分散と共分散

分散

・データの散らばり具合
・データの各々の値が期待値からどれだけズレているのか平均したもの

\begin{align}
Var(f) &= E \Bigl( \bigl( f_{(X=x)} - E_{(f)} \bigr) ^2 \Bigr) \\
&= E \bigl( f^2_{(X=x)} \bigr) - \bigl( E_{(f)} \bigr) ^2
\end{align}

共分散

・2つのデータ系列の傾向の違い
・正の値を取れば似た傾向、負の値を取れば逆の傾向、ゼロに近いと関係性に乏しい

\begin{align}
Cov(f, g) &= E \Bigl( \bigl( f_{(X=x)} - E_{(f)} \bigr) \bigl( g_{(Y=y)} - E_{(g)} \bigr) \Bigr) \\
&= E(fg) - E(f)E(g)
\end{align}

分散と標準偏差

分散は2乗してしまっているのでルートを取ることで元の単位に戻す。

\begin{align}
σ &= \sqrt{Var(f)} \\
&= \sqrt{ E \Bigl( \bigl( f_{(X=x)} - E_{(f)} \bigr) ^2 \Bigr) }
\end{align}

様々な確率分布

ベルヌーイ分布

・コイントスの表と裏のように2種類のみの結果しか得られない場合の分布
・表と裏で出る割合が違っても扱える
・二項分布で試行回数$n=1$のとき

P(x|μ) = μ^x (1-μ)^{1-x}

・裏が$x$回出る($x$は$0$か$1$)
・$μ$は裏が出る確率($x=1$の時の確率)

マルチヌーイ(カテゴリカル)分布

・ベルヌーイ分布の多値バージョン(さいころのように6種類の結果が得られるなど)
・さいころの各面の出る割合が違っても扱える
・多項分布で試行回数$n=1$のとき

二項分布

・ベルヌーイ分布の多試行版

\begin{align}
P(x|λ, μ) &= {_nC_x} \, λ^x (1-λ)^{n-x} \\
&= \frac{n!}{x!(x-n)!} λ^x (1-λ)^{n-x}
\end{align}

ガウス分布

・釣鐘型の連続分布

\begin{align}
P(x|λ, μ) &= {_nC_x} \, λ^x (1-λ)^{n-x} \\
&= \frac{n!}{x!(x-n)!} λ^x (1-λ)^{n-x}
\end{align}

推定

母集団を特徴づける数である母数(パラメーター:平均や分散など)を統計学的に推測すること。
母数(パラメーター)は分母のことではない。
今回は点推定について扱う。

点推定

平均値などを1つの値に推定すること

区間推定

平均値などが存在する範囲(区間)を推定すること

推定量と推定値

推定量(estimator)

パラメーターを推定するために利用する数値の計算方法や計算式のこと。推定関数とも。

推定値(estimate)

実際に試行を行った結果から計算した値。

・日本語ではあまり区別しないこともある。
・真の値を$θ$とすると$\hat{θ}$(シータハット)のように表す。

標本平均

母集団から取り出した標本の平均値。以下の性質がある。

一致性

サンプル数が大きくなれば母集団の値に近づく

不偏性

サンプル数がいくらであってもその期待値は母集団と同様

E(\hat{θ}) = θ

標本分散

\hat{σ}^2 = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x})^2

一致性は満たすが不偏性は満たさないため、不偏分散を考える。

不偏分散

\begin{align}
s^2 &= \frac{n}{n-1} \times \frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x})^2 \\
&= \frac{1}{n-1} \sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{x})^2
\end{align}
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