今年も re:Invent 2022 では多くの発表がありました。
オブザーバビリティに関する情報も多く、その内容は以下のブログにまとめられています。
本記事では、このブログのなかで紹介されている「One Observability Workshop」というワークショップをやってみたのでその所感を記録します。
ワークショップの概要
ワークショップの内容について
このワークショップでは以下のようなペットの里親探しのWebアプリを題材に CloudWatch のサービスの使い方について学ぶことが出来ます。
ワークショップには 2022/12/12 時点で以下の 19 のモジュールがあり、かなりのボリュームとなっています。
- CloudWatch ServiceLens
- AWS X-Ray
- Contributor Insights
- CloudWatch Synthetics
- CloudWatch RUM
- CloudWatch Evidently
- Container Insights
- Logs Insights
- Lambda Insights
- メトリクス
- ダッシュボード
- 異常検出
- 埋め込みメトリックフォーマット
- アラーム
- Amazon Managed Service for Prometheus
- Amazon Managed Grafana
- AWS Observability Accelerator
- AWS Distro for OpenTelemetry
- 負荷テストとトラブルシューティング
ワークショップの説明には
すべてのモジュールを完了するには、通常約3〜4時間かかりますが
とあるのですが、すべて行うと4時間では絶対に終わりません。自分は10時間以上かかりました。
ただし、それぞれのモジュールは独立しているので自分が学びたい項目だけをピックアップして取り組むことも可能です。
学べることと前提知識
このワークショップでは CloudWatch の機能について学ぶことが出来ますが、そもそもオブザーバビリティとは何か、について学ぶことは出来ません。
オブザーバビリティに関する前提知識は必ず必要なわけではないですが、知っているとより効果的だとは思います。
オブザーバビリティについて知るためには以下のベストプラクティスが役立ちます。
費用
このワークショップでは以下のようなインフラを構築します。なかなかの規模のシステムです。
リージョンにも依ると思いますが、自分が実施した経験だと1日35ドルくらいかかっています。
ボリュームは大きいのですが、なるべく短い時間でワークショップを完了させるよう努力をした方が経済的で良いと思います。
やってみた感想
事前のおぜん立てがとてもよく出来ていて、エラーやボトルネックの調査をどのように行うのか、オブザーバビリティの学習に集中することが出来る素晴らしいワークショップだと思いました。
インフラの構築やアプリケーションのことはそれほど意識する必要がなく、書かれている通りに進めていけば CloudWatch の機能を学ぶことが出来ます。
Synthetics や RUM, Evidently のような比較的新しいサービスのワークショップがあるのも良いなと思いました。
一方で、ボリュームが大きくて長く続けていると飽きてくるのがツラいなと思いました。
料金を考えると早く終わらせたいのですが先は長く、果たしてどれくらい真面目に取り組もうか悩みながら進めることになってしまいました。
途中で止める場合には都度インフラを削除する手もあると思いますが、CDKですぐに環境が作れるとは言え構築には30分くらいかかるので悩ましいところです。
ワークショップを始める前に一通り資料に目を通しておき、計画を立てた方が良いかもしれないと思いました。
コスト面以外の悪い点は特にないので、オブザーバビリティを学びたい方には是非やってみていただきたいオススメのワークショップでした。