概要
5月に機械学習用に自作PCを組みましたので、構成を紹介します。
方針
- 最近のディープラーニングモデルを動かせるようにする。
- AtCoderに快適に参加できるようにする。
- 値段は10万円台に抑えたい。そんなに高機能でなくても良い。
- 長く使える部品を選ぶ。
構成
CPU
Intel Core i5 12400
Intel 12世代の評判が良いのと、研究用だとIntelが使われている印象なのでIntelを選びました。ディープラーニングだとGPU性能が重要なので、Core i7までは不要でCore i5で十分と判断しました。
Eコアが付いているCore i5 12600と迷いましたが、価格差があったので12400にしました。
CPUクーラーはCPU付属のリテールクーラーです。十分冷えます。
マザーボード
MSI MAG H670 TOMAHAWK WIFI DDR4
以下の条件で絞りました。
- チップセットはミドルクラス(B660またはH670)
- フォームファクタはATX(拡張性が欲しいので)
- Wifi・USB2.0付き
メモリ
Crucial DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組
機械学習用には多いほうが安心だと思い、合計32GBにしています。
DDR5が高かったのでDDR4にしました。定格3200MHzで最安を選びました。
SSD
WD Blue SN570 NVMe (500GB)
SATAでもM.2でも良かったのですが、同じくらいの値段ですし、M.2 SSDを使ってみたかったのでM.2にしました。
機械学習用データは別のHDDに入れるので、容量は500GBで足りると判断しました。定番を選びました。
グラフィックボード
Palit NE63060T19K9-190AD (GeForce RTX 3060 Dual OC 12GB)
ディープラーニング用で長く使えるように最新世代を選びたかったのと、安くてメモリが12GBと大きいので3060を選びました。12GBあれば、ディープラーニングモデルが大きくなっても安心だと思います。
3060の中で最安のPalitにしました。LHR版ですがディープラーニングでは問題ないと判断しました。
電源
玄人志向 KRPW-AK650W/88+ (650W)
今回のCPUとグラフィックボードでは650Wが適切だと思います。650Wで80PLUS認証が付いているうち最安を選びました。
ケース
NZXT H510 CA-H510B-W1
ATX対応の白いケースで、冷却できるようにある程度の大きさはありつつ大きすぎないものを選びました。
ケースファン
InWin Sirius Extreme Pure (3個)
PCを光らせたくなったので取り付けました。音が出ない程度の回転数に設定していますが、十分そうです。
3個セットにすると、マザーボードがARGBに対応していなくても光らせられるコントローラが付いてきます。今回のマザーボードはARGBに対応していますが、Windowsは使いませんのでMSIのARGB制御ソフトが使えません。そこでこのコントローラを使って光らせます。
OS
Ubuntu 22.04
NVIDIAのドライバを入れやすそうなUbuntuにしました。
こちらの記事で書いたように、Ubuntu 20.04ではマザーボードのWifiが使えませんでした。Ubuntu 22.04なら大丈夫です。
値段
以上の合計で15〜16万円程度です。
感想
以前は10年以上前のCore 2 Duo E8400とUbuntu 20.04を使っていましたが、AtCoder中のブラウジングに時間がかかり困っていました。
また、古いCPU・GPUではpipでインストールしたTensorFlowやPyTorchが動かなくて(参考記事)困っていました。
新PCではこのような問題が無くなりましたし、静かになったので快適になりました。