Overleaf Toolkit
Overleafは、オンラインでlatexを複数人で編集できる便利なサービスです。しかし、新幹線や飛行機など不安定なネットワーク環境でも論文・報告書を書きたい、書かざるを得ない方もいることだろうと思います。そのような時に、Overleaf Toolkitはオフライン環境で利用できるLatexの執筆環境を提供します。これは、通常のOverleafと同様にbrowserを通じてアクセスでき、同様のinterfaceでtexファイルを編集できます。
この記事では、Github上のinstruction通りにインストールを行ってもうまくいかない場合に試すと良いかもしれないことをメモしています。
インフォメーション
ローカルでLatex環境を構築する最も簡単な方法の一つです。
作業時間は1時間くらい、ダウンロードの待ち時間も合わせると約3時間かかります。
環境
- M2 Macbook Pro 2022
- MacOS 14.4.1(23E224)
- Docker Desktop (4.31.0 (153195))
動作確認を行ったtemplate
- IEEE Conference Template
- NeurIPS 2024
- Monthly Notices of the Royal Astronomical Society (MNRAS) LaTeX template and guide for authors
- AASTeX Template for submissions to AAS Journals (ApJ-AJ-ApJS-ApJL-PSJ-RNAAS)
Official Instruction
https://github.com/overleaf/toolkit/blob/master/doc/quick-start-guide.md
これ通りに一旦やってみてください。これでうまくいけばここで終わりです。
注意
デフォルトではconfig/overleaf.rc
内でOVERLEAF_PORT=80
と設定されているため、衝突してうまく起動できない可能性があります。例えば、OVERLEAF_PORT=8091
などと適当に変更し、
127.0.0.1:8091/launchpad
にbrowserでアクセスすることで、この問題を回避できます。
Update TexLive
もしコンパイルがうまくいかない場合、以下に沿ってTexLiveをUpgradeします。
https://github.com/overleaf/toolkit/blob/master/doc/ce-upgrading-texlive.md
また、以下のようなエラーに遭遇した場合、手動でTexLiveをUpgradeします。
tlmgr: Local TeX Live (2023) is older than remote repository (2024).
Cross release updates are only supported with
update-tlmgr-latest(.sh/.exe) --update
See https://tug.org/texlive/upgrade.html for details.
TexLiveのUpgrade用のscriptをダウンロードし、実行します。
https://github.com/overleaf/toolkit/blob/master/doc/ce-upgrading-texlive.mdにあるように
bin/shell
により
root@309b192d4030:/#
のようなプロンプトを起動して、この中で以下を実行してください。
wget https://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet/update-tlmgr-latest.sh
sh update-tlmgr-latest.sh -- --upgrade
luaotfload-tool -fu
tlmgr path add
tlmgr update --self --all
注意
この更新は2時間程度かかる場合があります。
参照: https://ctan.org/tex-archive/systems/texlive/tlnet
それでもOverleafがpdfを生成してくれない場合
-
LaTeX Error: File `xstring.sty' not found.
などと出てくるエラーに対して
tlmgr install xstring
と一つずつインストールしていく。
- Raw logsを全てChatGPTに投げる。