●はじめに
Zabbixに独自の監視項目を追加できる機能「ユーザーパラメータ」の使い方と使用例をメモします。
ユーザーパラメータを使うと、Zabbix Agentに定義したコマンドやスクリプトを実行し、それらの標準出力をZabbixサーバーに返すことができます。
●環境
項目 | 詳細 |
---|---|
ホストOS | macOS Monterey 12.2.1 |
仮想化ソフト | VMware Fusion 12.2.0 |
ゲストOS | Alma Linux 8.5 |
Zabbix/Zabbix Agent ver | 5.0.21 |
●基本的な使い方
1.監視対象ホストにて監視項目追加
# 監視対象ホストにログイン
# zabbix_agentd.confを編集
$ vi /etc/zabbix/zabbix_agentd.conf
# 以下を編集
UserParameter=キー,コマンド
あるいは
UserParameter=キー[*],コマンド
# zabbix-agent再起動
$ systemctl restart zabbix-agent
2.Zabbix WebUI側でアイテム作成
Zabbix WebUI アイテム作成画面
- 名前:任意
- タイプ:Zabbixエージェント
- キー:手順1で指定したキー
- データ型:コマンドの標準出力の結果に合わせる
※他は任意の設定
補足
- 手順1で キー[*] とすると、Zabbix WebUIのアイテムキー設定でユーザーパラメータに対して引数を渡せる(設定例参考)
●サービス死活監視の設定例
1.ユーザーパラメータの設定
# 監視対象ホストのzabbix_agentd.confを編集
$ vi zabbix_agentd.conf
# 以下の通りに記述
UserParameter=httpd.info,systemctl status httpd | awk 'NR==5{print $3}'
- NRの数値5は、標準出力に対し「上から5行目」を表す
- 5行目ではなく3行目、とかの場合もあるので、一旦対象ホストでsystemctl statusコマンドを実行して確かめるのを推奨
2.Zabbix WebUI アイテム作成
1.Zabbix WebUIにログイン
2.左ペイン[設定] - [ホスト] - 任意のホスト選択 - [アイテム] - [アイテム作成]の順に押下
3.以下の通り入力し、更新を押下
- 名前:サービス死活監視
- タイプ:Zabbixエージェント
- キー:httpd.info
- データ型:文字列