SSD換装で有名なAOMEIが有料で困っていたのですが、Hasleoですると、無料でうまく行きました。以下はGPT-5にまとめさせたものです。もっと他に無料で便利なソフトがあるのであれば、ぜひ教えてください。
結論:
クローン機能が有料化したツールに頼らなくても、完全無料で HDD の Windows を 小さいSSD(例:250GB)へ移行できます。ポイントは、
- Windows上から Hasleo Backup Suite Free の Partition Clone などで OSパーティションだけをSSDへコピー
- その後、SSD側に EFIシステムパーティション(FAT32, 300MB) を新設し、
-
bcdboot
で UEFI起動ファイル を生成 - 物理的に HDD⇄SSD を入れ替え、UEFIで起動
これで 完全無料・短時間で換装できました。以下は実際の手順を Qiita 記事向けに丁寧にまとめ直したものです。Inspiron 5558(UEFI/GPT)で検証しましたが、UEFI/GPTで動く多くのWindowsノートに応用できます。
想定読者
- AOMEIの有料クローンが使えず困っている人
- USBメモリからのクリーンインストールではなく、いまのWindows環境をできるだけ保ちつつ 無料でSSDへ移したい人
- UEFI/GPT 構成のPCを使っている人(※レガシーBIOS/MBRも最終章に救済策あり)
検証環境(例)
- PC:Dell Inspiron 5558(UEFI)
- 元ディスク:2.5" HDD 1TB(C:の実使用 ≈ 140GB)
- 先ディスク:2.5" SATA SSD 250GB(実容量 ≈ 232GiB, 7mm厚)
- OS:Windows 10 Home 1909(UEFI/GPT)
- 付属品:SATA–USB変換アダプタ(SSDを外付け接続するために必須)
SSD容量の目安:250GB SSD の実容量は 約232GiB。C: の使用量が232GiB以下であることを先に確認してください。
全体の流れ(5ステップ)
- 前準備(C:の縮小・エラーチェック・BitLocker一時停止)
- Hasleo(Free)で「Partition Clone」 → HDDのOSパーティションをSSDへコピー
-
SSD側にEFI(FAT32, 300MB)を新設(
diskpart
) bcdboot
でSSDのEFIにUEFIブートファイルを生成- HDD⇄SSDを入れ替え → UEFIで起動 → 後片付け
1. 前準備
1-1. C: の使用量を減らす(必要な場合)
-
「設定」→「システム」→「記憶域」や
cleanmgr
(ディスク クリーンアップ)で不要ファイルを削除 -
休止ファイルを一時無効化(任意)
powercfg -h off
-
C: を縮小(Windows + X → ディスクの管理 → C: 右クリック → ボリュームの縮小)
→ 目安:200GB前後まで縮めると安全(232GiBに入る)。
後で戻す場合は
powercfg -h on
1-2. エラーチェック(任意だが推奨)
chkdsk C: /f
再起動が求められたら実施。
1-3. BitLocker を使っている場合
- 一時停止してから作業(コントロール パネル → BitLocker ドライブ暗号化 → 一時停止)
2. Hasleo Backup Suite Free(完全無料)で Partition Clone
-
Hasleoをインストール → 起動
-
SSDを SATA–USBアダプタで接続
-
メニューから Clone → Partition Clone を選び、
- ソース:HDDの OSパーティション(C:)
- ターゲット:SSD上の空き領域(または未割り当て)
-
容量が収まるようにレイアウト調整(自動で提案される場合あり)
-
実行 → 完了まで待つ
ここまでで SSDに“NTFSのOSパーティション(例:F:)だけ”が複製されました。
まだ EFI がないため、このままでは起動しません。次の章でEFIを作り、起動ファイルを書き込みます。
3. SSD側に EFI(FAT32, 300MB)を作る
3-0. 「SSDがGPTか」を確認
PowerShellがない環境でもOK。管理者コマンドプロンプトで diskpart
を使います。
diskpart
list disk
- SSD(サイズ ≈ 238GB)の行に GPT欄の「*」 が付いていれば GPT。
- 付いていない(=MBR)場合は、最後章「MBR/レガシー救済」を参照(可能ならGPTでやり直し推奨)。
続けてSSDを選択:
select disk 1 ←SSDの番号に置き換え
detail disk ←「GUID パーティション テーブル (GPT)」であることを確認
3-1. EFI用の空きを作る(未割り当て 300MB)
- 「ディスクの管理」で SSDのOSパーティション(例:F:)を 300MB 縮小し、末尾に 未割り当て 300MB を作る
(縮小できない場合は、先にpowercfg -h off
やdefrag F: /X
を実行後に再トライ)
3-2. diskpart
で EFI を作成
以下は 管理者コマンドプロンプトで、一行ずつ。
diskpart
select disk 1 ←SSD番号
create partition efi size=300 ←未割り当てから作る
format fs=fat32 quick label="EFI"
assign letter=S ←一時的に S: を付ける
exit
ここで S:
が FAT32 / 300MB / ラベル EFI で見えればOK。
4. bcdboot
で UEFI起動ファイルを書き込む(最重要)
前提:SSD上にコピーしたWindowsが F:\Windows にある。
bcdboot F:\Windows /s S: /f UEFI
-
ブート ファイルは正常に作成されました。
と出たら成功 -
中身の確認(任意):
dir S:\EFI\Microsoft\Boot
bootmgfw.efi
とBCD
が見えればOK -
S: の文字は残しても良いし、外すなら:
mountvol S: /D
5. HDD⇄SSD を入れ替えて起動
-
完全シャットダウン
shutdown /s /t 0
-
ACを抜き、必要ならバッテリーも外す → HDDを取り外し、SSDを内蔵ベイへ装着(7mm。緩いときはスペーサで固定)
-
電源ON直後に F2(BIOS) →
- Boot Mode:UEFI
- SATA:AHCI
- 起動順に Windows Boot Manager(SSD) が見えれば理想
-
保存→再起動。必要なら F12 で Windows Boot Manager(SSD) を選択
-
Windowsが起動したら、SSD上の元 F: は自動で C: になります(正常)
起動後の“最小整備”
TRIM が有効か確認
fsutil behavior query DisableDeleteNotify
NTFS DisableDeleteNotify = 0
ならOK。
C: の容量調整
- 「ディスクの管理」で C: を右クリック → ボリュームの拡張
- EFIをはさんで未割り当てが前後に残る場合は、Windows標準では跨いで拡張できないため、放置でOK。
どうしても1本化したければ後日 GParted 等で EFIを末尾に移動 → C: を拡張(慎重に)。
WinRE(回復環境)を有効化(任意)
reagentc /info
reagentc /enable
休止を戻す(無効化していた場合)
powercfg -h on
BitLockerを再開(使っている人のみ)
トラブルシューティング
1) No bootable device / 黒画面
-
BIOSが UEFI になっているか、Secure Boot が有効/無効どちらでも良いが切り替えて試す
-
旧HDDを一時的に戻し、Windows起動 → もう一度:
bcdboot F:\Windows /s S: /f UEFI
2) 自動修復ループ / INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE
-
BIOSの SATA = AHCI を確認(RAID/IDEだと失敗することがある)
-
旧HDDで起動できるなら:
chkdsk F: /f bcdboot F:\Windows /s S: /f UEFI
3) SSDが MBR だった(EFI作成でエラー)
-
可能なら GPT でやり直し(HasleoでターゲットをGPT初期化→クローン)
-
救済(レガシーブート/BIOS起動):
-
「ディスクの管理」で SSDのOSパーティション(F:)を アクティブに(MBRのみ可)
-
管理者コマンド:
bcdboot F:\Windows /s F: /f BIOS
-
BIOSで Legacy/CSM 有効、Secure Boot 無効 にして起動
→ 将来性を考えると UEFI/GPT を強く推奨。
-
この方法のメリット/デメリット
メリット
- 完全無料(Hasleo Free+Windows標準コマンド)
- USBインストーラ不要(クリーンインストールに比べ短時間)
- データそのままでSSD化
デメリット
- Partition Clone だけだと EFIを手で作る一手間が必要
- パーティション配置が少し不格好になることがある(後日GPartedで整理可能)
付録:コマンド一括(コピペ用)
:: 管理者コマンドプロンプト
:: EFI作成(SSDがGPTで、未割り当て300MBを用意済み)
diskpart
select disk 1 ←SSD番号
create partition efi size=300
format fs=fat32 quick label="EFI"
assign letter=S
exit
:: UEFIブートファイル生成(SSD上のWindowsが F:\Windows)
bcdboot F:\Windows /s S: /f UEFI
:: 完全シャットダウン
shutdown /s /t 0
まとめ
-
無料でHDD→SSDに移行したいなら、
- Partition Clone でOSをSSDへコピー
- SSDに EFI(300MB/FAT32) を新設
-
bcdboot
で UEFIブートファイル を作成 - 入れ替えてUEFIで起動
この4点を押さえれば、AOMEIの有料化に振り回されずにSSD換装が完了します。
実際、この手順で Inspiron 5558(UEFI/GPT) を 250GB SSD へ無事移行できました。困っている方の参考になれば幸いです。
追記歓迎:別機種での成功例・失敗例、EFIの最適配置、GPartedでの整理ノウハウなどコメントいただけると、記事を随時アップデートします。