はじめに
CentOSの標準設定など、多くのSSHサーバではArcfour暗号化やMD5ダイジェストが利用されています。
Arcfourは商標権の関係からRC4を改名したものです。近年解読可能との指摘があり、TLSの分野ではRFC 7465により使用が禁止されました。そのためSSHにおいてもセキュリティポリシーにより使用禁止とするところが出てきています。
MD5ダイジェストについても脆弱性が指摘されて久しいです。
しかし、MySQL Workbenchをはじめとするデータベース管理ソフトのSSHトンネル経由の利用では依然としてArcfourやMD5に依存しているものがあります。
MySQL Workbenchの2016年1月現在の最新版において、RC4とMD5を無効化する対策を講じたサーバ経由でデータベースに接続することはできません。
対応策
MySQL WorkbenchはParamikoというPythonのSSHライブラリを利用しており、インストール先フォルダにあるこれを入れ換えることによりそのようなサーバにも接続できるようです。
Paramikoをダウンロードする
GitHubのリポジトリよりParamikoをダウンロードします。最新版1でかまいません。
ダウンロードしたら展開します。
Paramikoライブラリをコピーする
ライブラリは下記の場所にあります。
OS | 所在フォルダ |
---|---|
Windows | (インストール先2)\python\site-packages\paramiko |
OS X | /Applications/MySQLWorkbench.app/Contents/Resources/Libraries/paramiko |
このフォルダをリネーム等により退避させた上で、Paramikoのアーカイブにある「paramiko」フォルダをそのままコピーします。
Linuxの場合
MySQL Workbenchを実行しているマシンがLinuxである場合、システムにインストールされたParamikoライブラリを使用します。したがって、システムに最新版のParamikoをインストールします。
参考文献
Paramiko Update Tutorial - MySQL Workbench Team Blog